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インド世界遺産はたどり着くまでが大冒険 スンダルバンス国立 ~約10時間もかけてトラを見に行ったら嵐にあった~

今日は、世界遺産にたどり着くまでが大冒険シリーズです。昔はインドの首都だったコルカタの南に位置する大湿地帯、スンダルバンス国立公園(英語: Sundarbans National Park)に行った時の話です。

スンダルバンス国立の場所

そもそも、スンダルバンス国立公園はベンガルタイガーを保護している地域として有名な場所で、ガイド曰く82~85頭生息しているとか。しかもこの地域はマングローブが多い湿地帯で小型船で川を下りながらベンガルトラに会えるツアーがあり、今回はそれに参加してきました。

トラベルエージェント曰く、自分が訪れたのは4月頃でしたがこの時期はオフシーズンだけど、水を飲みに川までタイガーがでてくるかもしれないとのこと。

スンダルバンス国立公園とは?

スンダルバンス国立公園は政府による自然保護を実施している地域で、バングラディシュに主に属するが一部インドの領内でもあります。今回は、インド領内のスンダルバンス国立公園へトラを見に行きました。インド領のスンダルバンス国立公園は3つほど地域が分かれており、観光用、完全自然保護(人が立ち入ってはいけない場所)、漁をする場所の3つです。今回は観光用の地域に行きました。

コルカタ空港からホテルまで移動に6時間!
コルカタ空港からホテルまで移動に6時かもかかりましたが、それだけではなかったのです。

事前予約していたタクシーがアグレッシブ!


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<予約しておいたタクシー>

予約しておいた車の運転手はインド人の若者でカッコいい感じでした。そして車を出すとすぐにドンドンした音楽を大音量で流し始めたのです。

ちなみに、海外はどこもそうなのかもしれませんがインドのタクシーは、日本のようにお客様扱いはなく、どちらかというと目的地へつれていけば良い。という意識がある気がします。タクシーの運転手によって、空調を付けなかったり、やたらとチャイ休憩をとったりしますが、もっとも多いのがアグレッシブな運転でした。たぶんなるべく早く目的地についた方が運転手にとっても、客にとっても有益だと思っているんだと思います。

で、今回困ったのは車内音楽のボリュームでした。

民俗音楽とダンスミュージックが融合したような、クラブとかで流れていそうな音楽でした。いや、普通に聞いてくれれば自分も文句はないのですが、数分おきにボリュームが大きくなる。

最初は優しくボリュームを下げてほしいとお願いして、ドライバーも下げてくれていたのですが、また数分経つとなぜかボリュームが上がっていくのです。わざわざカーブで両手がふさがっている時に、なんか神業のような動きでサッとボリュームを上げる。いや、いつボリューム上げたんだろう?みたいに少しづつ少しづつ。

またボリュームをさげてくれとお願いすることを数回繰り返しまいたが、その度にまた少しづつボリュームが上がっていくのです。そして心なしかボリュームが上がるとドライブがアグレッシブになっている気がします。細い道で山道のような険しい道もあるなかで、対向車線にでてアグレッシブに前の車を抜いていくのです。音楽の盛り上がりとともに!結構怖かったです。

我慢できなくなったのと、このままじゃ危ないと思ったので「音楽を止めろ!!(Stop it!!)」と強めに言っちゃいました

そしたらなぜか運転手が車のエアコンを止めたという。これまで散々音楽のボリュームを下げてくれってお願いしていたのに、なぜ俺の不満がエアコンだと思ったのか??その後は車内は無音、ドライバーはかなり気を使ってきてくれました笑。

炎天下の中、船を待つこと2時間

とにかく約3時間かけてフェリー乗り場までたどり着きました。

そして40℃近い炎天下の中、2時間近く船を待つことに。この時期はインド4月。インドだと初夏なので知っている人は知っていると思いますが30分と外にいられないくらいの暑さです。すぐにぼーっとしてきます。

こんなに時間に余裕があったのになんであんなに音楽とともにアグレッシブな運転をしたのか、ますますよくわからなかったですね。。。

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<コルカタ南のボート乗り場>

この時期はオフシーズンとのことでしたが、チャイが飲めるようなお店がどこもやってない。日陰でも1時間は耐えられません。ドライバーはさっと帰ろうとしていたので、船が来るまで車で休ませてほしいとお願いしたところ、快くいいよと。

いや、本当に暑くて熱射病や脱水症状になるところだったので本当に助かったと思って車内で休んでたら、エンジンを切られました。いやいや、それなら外の方がまだマシ!ということで交渉してエンジンをかけて空調を入れてもらうことに。なんかとっても嫌そうでしたけど笑。

やっと船に乗り込む

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<乗船したボート>

乗車したのは自分ひとりでした。オフシーズンおそるべし!Matla川というそうなのですが、ヒマラヤから流れてきているわけではなく海から入ってきているとのことで塩水らしい。にしても濁っていて魚などは一切みえませんでしたが、風が気持ちよく涼しかったので快適でした。

タイガーキャンプでお泊り

船での移動は1時間半ぐらいかかったのですが、やっと今日宿泊するタイガーキャンプまでたどり着くことができました。明日はさらに南に船で移動し、そのままタイガーウォッチングツアーに参加することなります。

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<タイガーキャンプの港にたどり着いた時のお出迎え>

なんと、この港で待って出迎えてくれたこの人たち、全員、自分の到着をまっていたホテルの人達。聞けば本日の宿泊者は自分だけ、らしい。オフシーズンおそるべし。

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<部屋に描かれたタイガーの絵>

こんなに遠くまで来た目的は、ベンガルタイガーを見るためです。そしてホテル名がタイガーキャンプ、部屋にもタイガーの絵、これは期待できる!と密かに思ってました

ボートサファリスタート!

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そしてホテルからボートサファリに向かいます。そのポイントまでたどり着くのに、ボートで約3時間です。空港からの移動時間と合わせると片道9時間ほど。。。。。なかなかな距離でした。

そして、なんとなく思っていたのですがこのボート、結構エンジン音がうるさい。「ボッボッボッボッボッボッ」と音がなるのです。ガイドに動物が逃げたりしないのか、と聞いたところガイド曰く「これだけ暑いと川まで水を飲みにくる動物がいる」とのこと。そういうものなんだねと思いました。

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実はここはボートからのみ観賞が許可されていて歩いて、もしくはジープなどで森の中には入っていけないのです。つまり動物に川まで出てきてもらわないと観賞できないしくみなのですが、満潮だと森の奥まで水が寝食しているため、全然みえない。。。逆に潮が引いている時は水を飲みに動物がマングローブ林を出てくるので見ることができます。

そして、5~6時間かけても動物という動物はみられません(小さなカニだけ見れました)でした。もちろんベンガルタイガーもでてきません。ガイド曰く、「オフシーズンだからね」。オフシーズンおそるべし。

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<ボートサファリ開始後5~6時間で見つけた動物、カニ>

あと、気になるのが船のエンジン音です。なんか船が近づくと向こうの方で鳥が逃げていっているような。。。気のせいですかね。

天候が崩れ始める

そして一時期流行ったゲリラ豪雨が突然やってきました。雨と風、そして雷がすごくなって船の上で立ってられなくなって船の中に避難しまう。俺と一緒にガイドと船頭も避難。なんか風も強く船が揺れる揺れる。

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<嵐に会った時の画像>

この湿地帯は当然クロコダイルがうようよいるので、沈没したらヤバイのです。この辺は保護地域で人が住んでいる村までボートで4~5時間はかかります。

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<ホテルに無事に到着>

嵐が去った後、ボートサファリを再開しましたが、結局タイガーを見ることができず帰宅。

無事に帰ってこれてよかったねってガイドと話してたんだけど、何しに行ったんだっけ?

移動時間を含めると片道10時間近くかけて目的の場所までたどり着いたのに、動物どころか嵐に会うという。

俺「嵐はよくくるの?」、ガイド「オフシーズンだからね」

オフシーズンおそるべし。

余談ですが。。。。

結局、その後もベンガルタイガーを見ることはできませんでした。。。。本当にオフシーズンのせいだったかどうかはわかりませんが、一つ気になることがありました。

夜に、宿泊したタイガーキャンプで伝統的な踊りを見た後に、ベンガルタイガーをみたというドキュメンタリー番組が放送されていました。それは体中に葉っぱや木を括り付けてにおいを消した状態でジャングル内で二日間、動かず、音も立てずにじっと待ち伏せしていたらベンガルタイガーの親子を見ることができた、という内容です。

聞けば、ベンガルタイガーはとても用心深い性格をしており、人がまばたきをした瞬間をとらえて襲ってくるそうです。

そんな神経質なタイガーが船のエンジンの”ボッボッボッボッボッ”と音をだしている船に自分から寄ってくるわけがない、、、のではないかと思った次第です。

本当にオフシーズンだからトラが見れなかったのか、、、本当のところはわかりません笑。

スンダルバンス国立公園への旅のすべては、こちらのブログにまとめてます。よかったどうぞ。

海外で出会った動物

今回ご紹介したスンダルバンス国立で見たクロコダイルです。船が近づいたらものすごいスピードで逃げていきました。

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