38度2分

ぱりん

わたしの身体と精神は
離れ離れになって
今もずっと半分を探している

花が咲いても
花が散っても

いずれにしろ
その花は綺麗とは言えないものだと
私は知っている

幸せを、
運んでくれる青い鳥、
私の前で羽根をがれた。

ほんとうのところは雑音ノイズだらけだと知った私は、
かつての聖域サンクチュアリーから裸足で逃げ出した。
脚を撃たれて大地に倒れ込んだ、
脈拍に合わせてどくどくと流れ出る血の生暖かさと、
1秒ごとにひどく襲ってくる、
今はまだ鈍い痛みから目が離れなかった。

猫のようなまなこで
すっと先をみて
それでもう、駄目だって
あたしは動かないまま泣いて
涙は頬を伝って
列車は次の駅へと向かって
サイネージと目が合った。

愛してることに気づいてもらえなかった。
大好きだと伝えておきたかった。
僕のいない間に、
きみが消えてなくなることが怖かった。
幼い日の高熱のような、
夏休みのはじめのような、
新しい朝の空気のような、
そんな君のことが、
何より、誰より、好きだったんだ。

キャンディころり舐めてあたし浮遊感で熱を帯びる
ひらひら歩くすがたが金魚みたいだねって君が言う
これからのことを話すのはやめた
きみは宇宙からの贈り物だった
息が出来なくて泣いていた私に歩き方を教えてくれた 苦しさから解放してくれた
だからこの方法を愛というのなら
きみのことをずっと永遠に守り続けたい

ひとりぼっち

愛無き

夢ばかりで いいから
眠れないときは
いきが苦しい 苦しい

どうして

胸のざくろが熟れてはじけた
9月の終わりの秋の空


2021/09/29

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