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会社員、個人事業主、経営者を経験して分かった「独立したい人が会社員時代にやっておくべきこと」

年末年始で久々に旧友に会うと、「今仕事何してんのー?」っていう会話が飛び交う。
そこで気がついてちょっとオモシロイなと思ったのが、
この質問を会社員に投げるか、個人事業主に投げるか、経営者に投げるか、で、返ってき方が違う、ということ。

他人を出すのもあれなので、全部経験している僕自身がそれぞれのタイミングでどういう返答をしてきたか、をちょっと思い出してみたい。

会社員時代…
「リクルートの転職/採用サービスの企画職で、事業計画を作ったり、KGI/KPIを設計してモニタリングしたり、データを分析して病巣や改善点を見出したり、それらについて経営に報告しつつ、課題設定して戦略考えて打ち手を実行するみたいなことしてる。課題設定の方向性は新しいサービスや売り方を考えたり、業務フローを改善したりとかしてる」
個人事業時代…
「Webサイト制作〜運用をパッケージングして売ってる」
「音楽を編集して売ってる」
「アパレルのデザインやら制作をして売ってる」
経営者時代…
「自分で作ったサービスを運営してる」

と、書いてみて気がつくのが、

会社員…事業の話+機能(その中で自分が果たす役割)の話
個人事業…機能の話
経営者…事業の話

を、「自分の仕事」として紹介する。
※個人事業でも事業を作ってたり、社長でも機能を売ったりしてんじゃん、という場合もあるけど、ここではざっくりこう考えたい。

自分のキャリア、っていうものに思いを馳せるとき、
「今の仕事をずっとずっと続けたい!」って人もいれば、
「いろんなことができるようになりたい!」
「いずれは憧れのあの会社で働きたい!」「独立したい!」

みたいに上昇していくイメージを持つ人もいると思う。

僕は飽き性なので仕事は変化をさせていきたくて、
自然と上昇していきたいイメージなんだけど、
同じように、できること増やしていきたいな、ステップアップしていきたいな、って人には、この後書く内容も理解してもらえるんじゃないかなあと、思う!

独立できる状態とは

会社に依存しない生き方、ってちょっとかっこいい響きだから憧れる時期があるんだけど、じゃあ会社に依存してない状態って何?って考えてみると、

それは「勤めてる会社以外から仕事とお金をもらえる状態」と言えるんじゃないか。
※もしくは自動的に金が入りまくってる状態も当てはまるけど、こちらはあまりないパターンなので割愛

じゃあどうしたら、勤めている会社以外から仕事やお金をもらえる状態になるのか。その答えが冒頭の「仕事何してる?」への返答の中にある。

ざっくり考えると2パターンしかなくて、
・売れる機能を身に着けている
・事業を所有している

このどちらかになると思う。

売れる機能

機能、というのは、スキルと言い換えることもできる。
「Webサイト作れます」とかはわかりやすいし、そんなむずそうなことじゃなくても、「人の話聞いてまとめられます」「上手に写真撮れます」「動画編集できます」とか、なんでもいいと思う。そこにお金を払う人がいれば。

正確な定義ではないけど、個人事業主と呼ばれる人たちは、そんなふうに「自分のスキルを売っている」という理解で大枠問題ないと思う。
計算がめっちゃ早い、とか、資料作るのがめっちゃうまい、とか、デザインセンスが抜群にいい、とか。そういうの。

そういうのを、特定の会社に提供してる状態が「会社員」の状態。
特定の会社以外にも提供してる状態が「個人事業主」の状態。

会社員は一般的には、所属してるだけで仕事をもらえてお金をもらえる。
営業職で成約がゼロとかでも、だからって給料が即ゼロになることはないし、そもそも「あなたは営業をやるんだよ」って会社から言ってもらえてる時点で仕事をもらってる。

ただ個人事業はそうはいかなくて、持っているのは「営業スキル」なだけで、それをどんな会社に提供するか、っていうのは、それこそ持ち前の営業スキルで仕事をもらってこないと、仕事もお金ももらえない。

事業を所有する

線引きは難しいけど、事業を持っている場合も、独立ができる状態に数えることができる。

事業の中にも大体2パターンあって、
・機能を集約した事業
・サービスを作っている事業

が考えられる。複合パターンもある。

機能を集約した事業、というのは、個人事業がやっているような仕事を何人かでやってます、っていうパターン。
例えば、Webサイトを3人チームで作るよ、とか、テレアポ取りを10人チームでやるよ、とか。
労働集約型(人がたくさんいればいるほど儲かる)なビジネスになりやすい。
会社として組織だって事業化しているけど、やってることは人がスキルを売っている、というもの。
極端だけどいわゆるコンサル会社とかは、大雑把に分けるとこちらに入る。

一方でサービスを作っている事業もある。
Googleの検索サービスです!とか、LINEのメッセージサービスです!とか。
いわゆるSaaSビジネスもだいたいこちらに当てはまる。

サービスを作っている事業は、人がたくさんいればいいっす!っていうわけではなくて、サービスが多くの人に知られているか、実際に使ってもらえているか、っていうのが大事になってくる。便利で好まれるサービスかどうかが大事で、優秀な人が一人いたら割と回っちゃったりする。

会社員として考えると

会社員っていうのは乱暴にまとめると、
・他人が作った事業の中で
・自分の機能を売っている

っていう人になる。

で、独立したいなー、ステップアップしたいなー、と考える時、
・事業を手に入れる
・機能を手に入れる

しかほぼ無いんだけど、いくら他人のサービスを扱うのがうまくなったとしても、その先にあるのは「特定の会社でのみめちゃ役に立つ人」でしかない。

ずっと同じ会社に勤めたい人はいいけど、
これだと独立、転職したい場合は戦闘力が低い。

もちろん例外はあるけど、多くの場合、
機能を集約した事業よりも、サービスを作っている事業のほうが、
従業員の会社への依存度は高いんじゃないかと思う。
会社の看板のおかげで仕事ができてる、という状態。

独立を視野に入れるなら、個人のスキルを「売れる」レベルにまで昇華するのが一番てっとり早くて、そしてそれをしやすいのは機能を集約した事業で汎用性の高いスキルを磨く、ということになる。

だからコンサルの人とかは比較的独立しやすいんだと思う。

会社の看板がなくてもできる仕事を増やす

手っ取り早いのは、今所属している会社の中で、看板を外しても使えるスキルやらノウハウを身につける、ということ。
自分自身を振り返ると、会社員時代に↓を頑張った(ている)ことで、いろんなことができるようになったなあ、と思う。

・事業計画(戦略/財務)策定
・管理用目標(KGI/KPIなど)策定
・データ分析と機械学習、可視化(Excel/R/Python等)
・SaaS運用(Salesforce/Tableau/Datarobot等)
・新規事業企画
・ドキュメンテーション(パワポ)
・課題設定
・会議運営、ファシリテーション、アジェンダ管理
・マネジメント
・動画/リアルコンテンツ企画
・動画編集
・動画/リアルコンテンツ制作および業務フロー改善
・Webマーケ戦略立案
・サイクルツーリズム/地域活性企画
・平面デザイン
・リスティング広告運用

会社に依存しない状態を作る上で大事なのは、いま目の前にある仕事が「一般的にはどんなカテゴリに類するのか」を意識すること。
営業、にしても無形なのか有形なのか、toBなのかtoCなのか。
企画、にしても営業企画なのか、商品企画なのか、事業企画なのか、経営企画なのか。
「自分はこのカテゴリのちからを今つけていて、そのあかつきにはこんな未来が待っている」と描けるのか、どうか。

「こんなジャンルのことができる」という旗を立てられたら、あとは「それは誰に売れるか」を考えたり、探したりする
こんなスキルをこんなお客に売れる、と自分の中で算段が立てば、
あとは勇気だけで飛びだせる。

逆に言うと

スキル売りの事業をしている会社は、「それでも従業員がうちで働く理由」をしっかり設計しておかないと、人が流出しつづける。

別に本業でなくてもいい

僕が最初に個人事業で登記した時、当時の本職とはなんの関係もないことを始めた。
本職ではリクルートの企画をしながら、副業で自転車アパレルのデザイン、制作、販売を始めた。

デザインなんてやったこともなかったし、服を作って売るとかどうすんねん状態だったけど、なんとなく色々壁にぶつかりながら、なんとか自分ひとりでスタートすることができた。

そうすると、それを見た人から別の仕事が入ってきたりして、つながっていく、という経験ができたりする。
別にその時点ではただ「自分で頑張って始めただけの人」で、デザインのプロでもアパレルのプロでも何でもない、って自分では思ってた。

んだけど、それにお金を払ってもいい、って人がいるということは、少なくともその人から見たら自分はプロなわけで。

いやいや〜恐れ多いですよ〜私なんて素人なんで〜とかってビビってる暇があるなら、どうしたら期待を超えられるか考えるほうが近道だと思う。
なぜなら私の価値を決めるのは、私じゃないのだから。

というわけで、会社員のときにやっておくべきこと、でした!

面白いなって思っていただけたら、ぜひサポートをお願いします! 面白くないなって思った場合も、ぜひサポートをお願いします! …狂ってる?それ、誉め言葉ね