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顧客に尋ねたら「もっと速い馬車が欲しい」と答えただろう

先日の記事では、
「ヒットを生むのは新技術だけではない」
という内容をお伝えしました。


画期的な技術でなく、
ちょっとしたアイデアでも、
顧客の課題解決につながれば、
ヒットにつながります。

今回はそんなアイデアを生むための
アプローチのヒントをお伝えします。

◇ユーザーに答えをもとめてはいけない◇


新商品や新サービスを考えるにあたって
ユーザー調査やユーザーヒアリングをされていると思います。

私も頻繁に行っていました。

ここでよくやってしまいがちなのが、
「ユーザーに答えを求めてしまう」ということ。

断言できますが、
ユーザーは答えを持っていません。

答え自体をユーザーに求めるのではなく、
答えにつながるかもしれないヒントを探しにいきましょう。

◇顧客に何が欲しいかを尋ねたらもっと速い馬車が欲しいと答えただろう◇


さて。
表題は、フォードの創立者ヘンリー・フォードの言葉です。

「顧客に何が欲しいかを尋ねたら、
もっと速い馬車が欲しいと答えただろう。」

スティーブ・ジョブスもこの言葉をよく引用していました。

いろいろなヒット商品の中には
導入当初は全く売れなかったものが多々あります。

ウォークマン
iphone
facebook
デジタルカメラ

など、導入当初から売れたわけではありません。
企画段階においては社内でも理解されていなかったと思います。

例えばウォークマンなどは、
他の役員も社内もみな反対で、
ユーザー調査までした人がいたらしく、
誰も欲しくないという結果だったようです。

新規性の高い商品やサービスは
顧客が理解してくれるまで
時間がかかるものです。


◇潜在的な課題や欲求にたどり着くかがヒントを見つけるカギ◇


顧客の課題や欲求には2つの種類があります。

ひとつは、「顕在課題・顕在欲求 」で、
”顧客が気づいている課題・欲求”です。

それに対して、「潜在課題・潜在欲求」、
”顧客自身はまだ気づいていないが、
潜在的には存在している課題や欲求”
です。

ユーザー調査やヒアリングでは、
この「潜在課題・潜在欲求」を見つけにいきます。

正解かどうか、必ず売れるかどうかは分かりませんが、
よいヒントが見つかるはずです。


◇勝算を感じたら納得できる検証を行う◇


「潜在課題・潜在欲求」を検証しながら企画を進め、
いけそうだ、勝算がありそうだ と感じたら、
それを信じて、Goをかけましょう。

私自身が携わった企画でも
同じようなものがたくさんありました。

高音質ミニディスク/R-DATテープの導入では、
デジタルなのに、さらに記録メディアなのに、
音が良くなるわけがない
ユーザーもそんなの求めていない
と当初社内でもほとんど理解が得られませんでした。

USBメモリーを日本に導入したときは、
フロッピーディスク全盛の頃で、
営業担当や販売店は見向きもしてくれませんでした。

そこを
プロトタイプで証明したり、
テスト販売したり、
で進めていくわけです。

この苦労が企画マンとしては、
たいへんだけどやりがいを感じるところでしょう。

今となってはとても懐かしいです。

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