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株主還元は現金だけじゃない、心のゆたかさも還元のうち

もの言う株主、言うのはいいが、金のことしか興味がないのか。

DIC、この会社にももの言う株主から進言があるようだ。売上高1兆円、印刷インキや有機顔料で世界トップシェアの会社が揺れている。資産効率を見直せ、という。

千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館が休館することになった。運営するのはDIC、創業時の名は川村インキ製造所だ。オーナーが集めた美術品を公開している。モネの「睡蓮」、シャガールやピカソ、藤田嗣治などの作品384点を有しており、簿価ベースで112億円だという。

これを売るのか?

DICは色彩の会社だ。東京日本橋の本社のロビーに入れば、色とりどりの「もてなし」をしてくれる。「彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに」これがDICの経営方針だ。

それが美術館休館なのか。

株主になると2枚の絵ハガキが送られてくるという。1枚で2人分、川村美術館の入場券だ。株主還元はこれでいいじゃないか。配当も大事だけれど、世界の美術品を千葉で見れる、これもすばらしい価値ではないか。

残念ながら、わたしはDICの株は持っていない。だから遠吠えにすぎないかもしれないけれど、心を豊かにする株主還元があってもいいじゃないか。お金で価値がはかれないものもある。

OLC(オリエンタルランド)の株を随分前に買った。期末には、ディズニーランドの入場券が送られてくる。すぐに家人が開封してポケットに入れる。優待券をわたしは見たことがない。株価が高いからといってこの株を売ることは許されない。安定株主なのだ。

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