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群盲評象2023(370過去記事、2023年12月末まで)

370
本マガジンは、2023年1月1日から2023年12月31日までの365日分、桜井健次(筑波大学数理物質系名誉連携教授、イメージング物理研究所長)が毎日投稿するエッセイを収録します…
現代は科学が進歩した時代だとよく言われますが、実のところ知識を獲得するほど新たな謎が深まり、広大な…
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2023年8月の記事一覧

人工網膜で赤外線を見る

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。 今回お送りする記事のコンテンツに対応するラジ

水管爆裂地鉄洪水

2023年8月29日、ニューヨークのマンハッタンで、127年前のものと思われる古い水道管が破裂、West 40th Street に近い、7th Avenue から水が流出しました。この水道管破損じたいは1時間後に解決したようですが、すでにあふれてしまっていた水がタイムズスクエアの地下街に流れ込み、地下鉄1, 2, 3号線が止まりました。今日は、現代の大都会の盲点とも言える地下における水の事故についての漢詩づくりはいかがでしょうか。七言律詩です。 こちらが、今回の作品です。

90光年離れた地球と同じくらいの大きさの惑星

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。 今回お送りする記事のコンテンツに対応するラジ

オリオン座イベント

いまオリオン座が熱い! アッと驚く大イベントが進行中だからだ 冬の大三角をご存じだろうか おおいぬ座α星シリウス、こいぬ座α星プロキオン、オリオン座α星ベテルギウスを結ぶと浮かび上がる ベテルギウスのオリオン座に注目しよう オリオン座の南にウサギ座 オリオン座の近くにモンキー星雲 オリオン座ν星とξ星はカエルの頭列 オリオン座の有名な3つ星はタイの伝説では鹿の化身だ そんな星座のアトラクションが行われている ウサギとモンキーが水浴びする カエルとウサギがモンキーを追

歴史は2024に大転換?

2023年から、毎週日曜日、マガジンご購読者のみがお読みいただける特別記事(タイトル以外は非公開)をお送りしております。 現代はインターネットの時代ですので、note に記事を普通に書けば、見知らぬどなたの目に触れるともわかりません。それが新たな出会いやコミュニケーションのきっかけを生む可能性があり、楽しく有意義です。 他方、昨今は、いろいろな問題に対し、特定の主流意見と、それに対立する意見に二分され、溝が生まれることも多くなりました。2020~2023年で言えば、COV

手荷物の哲学

人生はひとつの旅であり、また本物の旅にも人生の一面が投影されます。そのため、旅論は人生論でもあります。8世紀、唐の時代の著名な詩人、李白の「春夜宴桃李園序」には「夫天地者萬物之逆旅 光陰者百代之過客」とあり、日本の江戸時代、17世紀の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」には「月日は百代の過客にして ゆきかふ年も又旅人なり」とあります。 毎週土曜日、「旅」、「旅行・トラベル」、「旅のような人生の道のり」といった「旅」に関係するワードをテーマに含む短めの記事をお送りします。抽象的な

除染

ヒマワリへ  こちらチェルノブイリ 汚染土壌中の放射性セシウム、放射性ストロンチウムを植物によって除染するプロジェクトへの国民の期待が高まっている、最新状況を報告せよ どうぞ チェルノブイリへ こちらヒマワリ 当初計画通り、汚染土壌広域にわたって植物の種を撒いて成長、浄化効果の連続モニターも既に開始、まもなくデータ送信の予定 どうぞ ヒマワリへ  こちらチェルノブイリ 放射線耐性のある種を選定しており、一般的にナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属イオ

ChatGPTが推論できない理由

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。 今回お送りする記事のコンテンツに対応するラジ

神田川青春詩

神田川と言えば、三鷹の井の頭池から杉並区、中野区、新宿区、豊島区、文京区、千代田区、台東区、中央区などを流れ、墨田川に合流する川です。東京で大雨があれば氾濫する川の1つとされた時代もありました。1973年に南こうせつとかぐや姫が歌ったフォークソング(作詞、喜多條忠、作曲、南こうせつ)は、その神田川に近い下宿で暮らす若者の心情をよく伝えています。今日は、神田川とその歌の若者の心情についての漢詩づくりはいかがでしょうか。七言律詩です。 こちらが、今回の作品です。いかがでしょう。

未解決数学問題に躊躇なくコンピュータを使う時代

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。 今回お送りする記事のコンテンツに対応するラジ

巨大重力による七夕廃止

その昔、牛郎織女伝説が、古代中国をはじめ、東アジア諸国に伝わっていた 1年に1度、七夕の日、天の川銀河を渡って会うことをかろうじて許された若い男女の物語である こと座α星ベガを織女、わし座α星アルタイルを牛郎に見立てている そのベガとアルタイルはデネブとともに夏の第三角を形成しており、お互いにあまりにも遠い 光の速度で通信したとしても非常に時間がかかるが、それよりも早く、1年に1度、天の神様の許しを得て、七夕の日に当人同士は直接面談をおこなっていた もしそれが事実であれば

いわゆる勝ち組がいずれ転落する構造

2023年から、毎週日曜日、マガジンご購読者のみがお読みいただける特別記事(タイトル以外は非公開)をお送りしております。 現代はインターネットの時代ですので、note に記事を普通に書けば、見知らぬどなたの目に触れるともわかりません。それが新たな出会いやコミュニケーションのきっかけを生む可能性があり、楽しく有意義です。 他方、昨今は、いろいろな問題に対し、特定の主流意見と、それに対立する意見に二分され、溝が生まれることも多くなりました。2020~2023年で言えば、COV

旅行会社不要の時代

人生はひとつの旅であり、また本物の旅にも人生の一面が投影されます。そのため、旅論は人生論でもあります。8世紀、唐の時代の著名な詩人、李白の「春夜宴桃李園序」には「夫天地者萬物之逆旅 光陰者百代之過客」とあり、日本の江戸時代、17世紀の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」には「月日は百代の過客にして ゆきかふ年も又旅人なり」とあります。 毎週土曜日、「旅」、「旅行・トラベル」、「旅のような人生の道のり」といった「旅」に関係するワードをテーマに含む短めの記事をお送りします。抽象的な

すき焼き、食べたい

ただ歩く  言うまでもないことだが、上を向いてね えっ 涙がこぼれないように? いやいや、こぼれるよ だって、涙が出ているんでしょ あふれるでしょ そのうえ、歩いているから振動するでしょ ますますこぼれるでしょ 第一、いくらこぼれたって、別にいいでしょ それでも、うつむかない 前を見て、前の上の方を見て、歩こう とてもそんな気分になれないときは? その時は、それどころではないと思ったりするだろうが 歩いているうちに、そんなこともあったと流せるようになる じゃあ、そ