読んだ本・マンガのレビュー・感想 2021.7.11~7.20

評価の目安
★3.0 ふつう。心が動かされなかった。
★3.5 良い。読んでよかった。
★4.0 すごく良い。何度も読みたい。
★4.5 最高に良い。出会えてよかった。


『HOME DENTIST PROFESSIONAL 4 メインテナンスのエッセンスとノウハウ』(第1巻のAmazonリンク
★4.8
歯科本スーパー名著の第4弾。今回はメンテナンス編。
ただ1歯2歯の疾患を見るのではなく、患者さん全体を見て、その言葉にもきちんと耳を傾ける姿勢。それを圧倒的な質で実践する症例。30年にもおよぶメンテナンスの中で出てくる問題に対する対応と継続。
はー、すごい。ため息が出るすごさ。
本当に勉強になった。
不満をあげるとすると、なぜか序盤では記載されるべきP検の結果が欠けていること。なんでだろう? あと、カリエスリスクの全体像の把握についての記載がない。それはどうなってるんだろうか。


『生産性』
★3.7
前々回に続いて伊賀泰代さんシリーズ。
生産性っていう言葉をもっと広くとらえ理解することで、イノベーティブなことができるはずだよ、っていう話。
なんか技術に関する考え方だけ間違ってて、技術っていうのは用途が先にあるんじゃなくて、単なる好奇心とか思いつきで偶然に生まれるものだよ、って言ってるんだけど、それは違います。うーん、エンジニアとか工学系の人とか、そういう人と全く交流がなかったのかな。
それって経営に携わる人間、つまりコンサルタントとしてはわりと致命的な理解の浅さだと思うんだけど、まあマッキンゼー程度だと、そのレベルでも十分仕事やっていけるってことだったんだろうか。そもそもコンサルなんてそんなもんってことなのかな?


『その歯科医は異端か正統か』
★2.0
桜空桃歯科の上田裕院長の本。「田舎で5億を売り上げるカリスマ歯科医の人生哲学」という副題。
終始カネカネした本で医療に関する記述はとってつけた感じ。
金儲けの手法について語るならそれはそれでいいけど、経営面に関する内容もお粗末で、およそ平均的な開業医であれば、売上・利益を上げるにあたって参考になる内容はなさそうに思った。
「その歯科医は異端か正統か」っていう主題もどこいっちゃったの?


『今日も銀座は診療日和。 ぼくが1年365日歯科治療を続けるわけ』
★2.0
銀座池渕歯科の池渕剛院長の本。
うーん、最初の勤務先で売上至上主義、とにかく売上あげて歩合で稼げ、患者をどんどんブン回せ! っていう医院に入っちゃったのが悪かったのかな。
患者さんとのコミュニケーションや急患対応の場当たり感をみると、根源的な指導やなんかには踏み込めていないように見える。患者さんの健康という視点も見えてこない。
「日本一の歯医者になる」って息巻いてたのはどこにいっちゃったんだろうか。そもそも「何が」日本一の歯医者なのか、「日本一有名」なのか、「日本一稼ぐ」なのか、そこからきちんと定義してない時点でお察しだったのだろうけど。


『現役歯科医が警鐘 こんな歯医者に行ってはいけない』
★1.5
目黒クリニックの今枝誠二先生の本。
一応テーマ的には自分が書いた『良い歯医者を見つける唯一の方法』のライバルかなと思って試しに読んだけど、普通にゴミでした。
間違いだらけの知識と的外れすぎる判断方法で、本当に歯科医師かすらあやしいレベル。

例えばさ、一番最初の判断基準からいきなりおかしいんだよ。
「すぐに抜歯を勧める歯医者は要注意!」
って書いてあるけどさ。
そんなの判断基準になるわけないでしょ??

いや、そりゃ「どんな歯であろうと抜歯すべきでない」なら、それは判断基準になるよ。
でも全くそうじゃないでしょ。
新患で来た患者さんで、残念ながら「すぐに抜歯するべき歯がある」患者さんなんて、ちょいちょいいるでしょ。
ってことは、患者さんから見たら、「すぐに抜歯すべき歯の抜歯を提案された」のか「抜歯すべきでない歯の抜歯を提案された」のか判別がつかないじゃん。素人なんだから。

誰がやっても救うことができない歯で。
このままにしたらいつ痛みが出て患者さんがつらい思いをするか分からなくて。
もし痛みが出たら急遽抜歯するしかなくなるけど、その日いきなり歯がなくなって、今使ってる入れ歯が使えなくなったら、1~2ヶ月入れ歯なしで生活する、ってことだってありえるんだよ??
そうじゃなくたって、ただただ無意味に抜歯を遅らせたら、骨が減って、インプラントや入れ歯による治療が困難になって、将来的な健康が侵されるリスクも大きい。

そういう、抜歯という手段が明らかに患者さんのQOLを最大化する手段である状況にも関わらず、それを提案しない理由は何?

はいはい、知ってるよ。
患者さんは抜歯って嫌がるもんね。
「すぐに抜歯したがる歯医者はヤブ医者だ」ってバカなこというクズがいるから、抜歯提案っていうのは患者さんに誤解されるリスクが大きい。
抜歯せず放置するだけなら一番簡単で安全。どんなヤブ医者にもできる。それをやれば患者さんに誤解されるリスクが回避できるもんね。患者さんの健康を犠牲にしてね。

本当にやめてほしい。


『ブラックストーン・ウェイ PEファンドの王者が語る投資のすべて』
★3.8
最も成功したPEファンドの一つであるブラックストーンの創業者スティーブ・シュワルツマンがその半生を書いた本。
波乱万丈かつリアルで迫力あるお話がとてもよかった。
しかし、ブラックストーンの特徴である、徹底的にリスクを避けて絶対に失敗しないように考える姿勢って、プロ投資家の自分から見てやや過剰で利益を逃しやすい考え方であるような気がするんだけど、その辺の考え方の有効性は、取り扱っている投資対象ややり方、規模が全く違うから、ってことなのかなー。
あと、私はいつも不動産しか触らないので、株式投資のインサイダーがどうだとか情報統制に法律が介入するところなんかが本当に面倒くさいなと思った。不動産なんてみんなアンフェアで当たり前の世界なので。


『インビンシブル・カンパニー 「無敵の会社」を作った39パターンのビジネスモデル』
★3.0
うぐぐぐ。ごめん、もう構成があまりに読みすぎて読めなかった。
ちょっと読んだ感じだと、的外れなことが書いてある感はなかったんだけど、とにかく読みにくすぎてダメでした。すみません。


『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』
★3.3

「ブルシット・ジョブ」と私の呼んでいるものは、その仕事にあたる本人が、無意味であり、不必要であり、有害でもあると考える業務から、主要ないし完全に構成された仕事である。

うん、まあ教養としてこの定義だけ覚えておけば十分かな。
ブルシット・ジョブが生まれる背景とかその辺は正直興味持てなかった。


『夢で見たあの子のために』(第1巻のAmazonリンク
★3.7
うーん、これまで分からなかったことが明らかになっていくことで、カタルシスというよりも、むしろせっかくのモヤモヤがなくなった残念感の方が大きい気がする。
もう急いで物語をたたんだ方が良い感。


『転生したらスライムだった件』(第1巻のAmazonリンク
★3.6
うーん特に面白みがないかな。


『弱虫ペダル』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
こんな走り方が坂で有効なのかは知らんけど面白いよねー。
小野田のアシストも期待感あって良い。


『数字であそぼ。』(第1巻のAmazonリンク
★3.7
今回は数学色弱めだったけど、かえって多彩で人間味があって面白かった。


『ふかふかダンジョン攻略記 ~俺の異世界転生冒険譚~』(第1巻のAmazonリンク
★4.0
ほほー。ほぼ1つのバトルだったけど良かったです。

しかし実際、こういう集団での女性の戦力ってどんなもんなんだろうね。もちろんごくごく一部の上澄みの女性ってことになるんだろうけど、そりゃ全く訓練も何もしてない男性には勝てても、命をかけて修練してる男達と肉薄できる女性の割合がどれだけかっていうと、確かにほぼゼロかもなあ。
レスリングとか柔道の最上位クラスと交流がある人なら具体的なイメージあるのかな。女性オリンピッククラスなら、男性社会人平均クラスと同等、とか。
でも、打撃系、例えばボクシングで男女混合だったとして、日本チャンプになれる女性が発生しうるかというと、それはイメージつかない気がする。どんなもんなんだろう。


『結婚するって、本当ですか』(第1巻のAmazonリンク
★3.9
もういつもビックリするくらい話が進まないけど、今回も気づかぬまま話が終わってた。でも雰囲気は好き。


『異世界失格』(第1巻のAmazonリンク
★3.9
太宰が元気で楽しくやってる感じになってきちゃった。


『君は冥土様。』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
学校という場でユキさんの世界が広がってきて、登場人物やエピソードの多彩さが高まってきたから、面白くなってきたかな。
ユキさんが窓から入ってくる瞬間のタイツのテカリが伴う美しさが絵的に好きです。


(中略)

『カバチ!!! -カバチタレ!3-』(第1巻のAmazonリンク
★4.1
あれ? 新刊見落としてた。
今回も依頼人の感情がよく理解できるし、法的な戦いも面白いし、すごくよかったですよー。


『それでもペンは止まらない』(第1巻のAmazonリンク
★3.5
うーん、なんか著者の現実の経験と妄想が変なふうに混ざり合ったものを元に描いてるからか、ちぐはぐな感じがする。
自身の経験だからこそ生み出される魂のこもった描写でもなく、自身の創作性を発揮して描いた美しい世界でもなく、どっちつかず。うーーん‥‥。


『男子高校生を養いたいお姉さんの話』(第1巻のAmazonリンク
★3.6
お話よりもおまけの1ページのお姉さんの方が素敵だったような?


『妻、小学生になる。』(第1巻のAmazonリンク
★3.5
進まないなー。なかなか進まない。


『殺し屋は今日もBBAを殺せない。』(第1巻のAmazonリンク
★3.7
ようやくワンパターンな感じから抜けて、キャラをきちんと使ったエピソードができるようになってきたかな? BBAの強さがより面白く生かされて良いと思います。


『葬送のフリーレン』(第1巻のAmazonリンク)
★4.5
や、面白いよ。単体として見た時に面白いのは間違いないんだけど、このマンガの染み入るようなじんわりとしながらもそよ風のように爽やかで穏やかな気持ちになれる心地よさ、面白さ、っていうのがどうしてもこういうバトルものになっちゃうと弱くはなるかなー。
決して主眼は外れてないし、これはこれで別のワクワクする面白さがあるから、断じて悪くはないんだけども。


『カッコウの許嫁』(第1巻のAmazonリンク
★3.9
4人のかけあいでバタバタやってて良い雰囲気。


『よふかしのうた』(第1巻のAmazonリンク
★3.6
そうね、コウを中心とした物語だと、どうしても物語を動かすほどネタがなくなり描けることがなくなっていってしまうから、ずーっと牛歩戦術とってて刺激がなくて、だがしかしの強みだった勢いが全然なかったんよね。
でも今回、別のキャラを中心にした、別の時間軸の物語だったから、ある程度物語を動かしても問題なくなった。この方がまだ面白いね。
こうやってバンバン色んな眷属や吸血鬼の物語を短期で回していく方が本当は面白いんだろうな。


『それでも歩は寄せてくる』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
今回はほぼ部長回。いつも違う展開で、これはこれで。


『adabana 徒花』(第1巻のAmazonリンク
★4.2
3巻で完結。
友情や恋愛や暴力や貧乏や抑圧といった、複数のポイントがしっかりした深さで描かれていたし、展開や理解がわりと変わっていくスパイラル系のお話で面白かった。
絵も良いし。文句ないです。


『キングダム』(第1巻のAmazonリンク
★3.7
殺し合いそのものじゃなくて、戦略戦術について語られることが多い巻だった。中身は全然たいしたこと語ってないんだけど、なんとなく迫力あるふうに描いてるいつもの感じ。


『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』(第1巻のAmazonリンク
★4.0
おー、ツヨシが強いから面白い、っていう本来のテーマを生かした暴力的展開でぐっと面白くなった。いいね。


(中略)

『笑顔のたえない職場です。』
★3.9
マンガ家のマンガ。
永世乙女の戦い方』と同じくずしろ先生なんだけど、やっぱり実体験を下地にしてるからか、こっちの方がマンガが生きてて好き。
気になる点を挙げるとしたら、これは永世乙女の戦い方も同じなんだけど、先生のキャパに対してキャラの数がちょっと過剰な感があるかな。なんかキャラの魂が見えないところでつながっちゃってる気配がする。キャラとキャラをしっかりと切り離しきれてないというか‥‥。
これは先生のクセなのか、担当のクセなのか。まあ、このままキャラを増やさずにしばらく描いていけば、そのうち落ち着くかな。


(中略)

『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編―』
★3.8
和月伸宏先生の作品は、るろうに剣心 → GUN BLAZE WEST → 武装錬金 まで読んだっきりで、その後のエンバーミングの7年間は目にしてないんだけど、今回の作品を見て感じられるのはGUN BLAZE WESTや武装錬金で先生が培った新しい面白さをきちんと取り入れて描けているということと、先生の力がほとんど衰えていないってこと。もう50歳でしょ。すごいな。
内容について触れると、シナリオ上、戦う理由がややモヤッとしていて、その中で敵と中途半端に仲良くしてるから余計にややこしいところが気になるかな。まずは勧善懲悪をはっきりさせてシンプルに戦う形でいいと思うんだけどな。


『賭博堕天録 カイジ 24億脱出編』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
例によって、一冊使ってほんの少ししか話が進まないんだけど、でもまあお話は好きだからいいです。


(中略)

『兄の嫁と暮らしています。』
★3.6
これも『笑顔のたえない職場です。』と同じくずしろ先生。
んー、これもちょっと主役2人の描き分け(絵のみでなく広義の)が弱い感じはする。特に絵については、もっとパッと見でどっちが女子高生で、どっちがお姉さんかくっきり分かる記号を与えられてたらもっとよかったかなー。
あと、二人が暮らしていく中でテーマがあっちゃこっちゃ行ってるのが読みにくさを生んでる感ある。頭の中に自然と湧き出てくるアイデアに対して、きちんとテーマを決めて余計なものを削ぎ落とことをせず、成り行きに近い形で描いている感じがする。だから安心して読める感が弱い。
決してダメなマンガではないけど、個人的には読み続けるか読み続けまいか微妙なライン。


『上京生活録イチジョウ』
★3.7
また一つ新たなカイジスピンオフ。
うん、まあそんなにパンチは強くないけど、まあまあ面白いです。


『ジャヒー様はくじけない!』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
ジャヒー様が虐げられる感じは弱くなってきたけど、周りが騒ぐことでうまく面白さが出ていて、むしろ多彩さでもこっちの方が良いかも。


『最近雇ったメイドが怪しい』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
おぼっちゃんの反応が違うことでまた味付けが違うのと、展開が進むかもなところが期待かな。


『事情を知らない転校生がグイグイくる。』(第1巻のAmazonリンク
★3.8
新キャラ林原さん良い感じだと思ったら、その後出てこないかー。
からみ面白そうなんだけどな。


以上
ビジネス本類 8冊
マンガ 46冊

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引き続き、風来のシレン5
とりあえずクリアして、その他のエクストラダンジョンをプレイしてる。
できたら実績コンプまでやりたいけど、自分ごときのプレイヤースキルだと結構つらいダンジョンあるなー。
まあ楽しめる範囲でやっていこう。


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