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あなたに合う投票先が見つかる!「もし○○が都知事になったら」東京都知事選挙2024

東京都知事選盛り上がっていますね。

56人という過去最多の候補者。
学歴詐称の指摘を始めとした小池百合子への逆風。

これまでとは違い、小池百合子盤石とはいえない情勢の中で、一票の重みが大きく、投票先も多い。非常に悩ましい選挙です。


そこで、主要な候補者に限定する形で恐縮ですが、各候補の掲げている公約やこれまでの実績・動向から、当選したらどんなことが期待できるのか予想してみました。
また、その予想に基づき、どんな人におすすめの候補なのかについても、あわせてお伝えしていきます。


4人の候補者について語るため、どうしても長くなるので、お時間のない方は、興味のある候補者やまとめだけご覧になるなど、ご都合にあわせてご活用頂ければ幸いです。


※以降すべての記載において候補者は敬称略とさせて頂きます。


小池百合子

まずは現職小池百合子です。

小池百合子の公約内容

まず公約について。
「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」の3つの言葉を中心に内容は多岐に渡りますが、「守る」が一番のキーワードでしょうか。

現状の大幅変更というよりは、これまでに都民に評価された活動を踏襲し、都民の生活と安全をしっかり守っていくイメージのように思います。


小池百合子は公約を守れる?

こちら、NHKの記事を見ると、公約として掲げた「7つのゼロ」のうち、一定の成果が見られた項目はあったものの、達成したものは1つ。実に86%の公約を守れなかったというのが実績ということになります。

今回の公約では具体的な数値目標を掲げず、全体的に内容がふわっとしているのは、「公約を守れなかった」という自覚があるからかもしれません。


そして気になるのが、「7つのゼロ」とは別に掲げていた公約。

小池百合子が元々公約の一丁目一番地としてとして掲げていた「海苔弁※やめます」宣言についてです。

注※海苔弁:
公文書開示請求に対し、著しく黒塗りにしほとんど内容が分からないようにして公文書を開示すること

こちらは全く守れず。
公文書開示請求に対し、いわゆる海苔弁を繰り返し、挙句の果てに公約ページを削除するという暴挙に出ました。

ほぼ黒塗りで開示された公文書の一つ
https://twitter.com/kkik1452/status/1805072845258817693 より

これは非常に大きな不祥事のように思えますが、忖度著しいのかメディアでの報道もほぼ見当たりません。


また、あまりに一方的に強権を振るうことから、都職員からも批判の声が強いようです。

健全な都政の運営に都職員の尽力が必要不可欠。
これでは公約実現に疑問符を投げかけられても仕方ないでしょう。


いずれにしても、これまでほとんどの公約を守れなかったのみならず「削除」まで至ったという事実を踏まえると、およそ次の4年間で公約を達成できるとは思えないでしょう。


小池百合子の懸念:癒着

公約削除のきっかけとなったであろう公文書の非開示について、もう少し深堀りしてみます。


もちろん公文書の中には一部に個人情報の記載があるなど、どうしても非開示にせざるをえない部分はあるでしょう。
しかしながら、これだけ異常な量を非開示にするということは、公文書の大半に不都合な記載があると推認できます。

例えば不適法な手続きであったり、適法ではあっても社会通念に照らし合わせれば容認されないような手続きが懸念されるでしょう。


このように興味深い記事もあります。

これはここ最近話題になっている48億円のプロジェクションマッピングについての記事。

ほとんど周りに何もない都庁で、プロジェクションマッピングを実施すること自体、何ら経済等の活性化につながるとは思えず、有効性に大きな疑問が残りますが、なんとこちらの記事では「申請した人、認めた人、入札の責任者が同じ」だったという、とんでもないことが指摘されています。

これはさすがに癒着ではないのでしょうか。


このように不適切な手続きを行うことで、特定の団体に不適切な税金を投入している、いわゆる公金不正、癒着が強く疑われるのが、小池百合子の懸念といえます。


こんな人は小池百合子に投票しよう!

公約は守れそうにない、癒着も疑われる、そんな小池百合子に投票するのは‥‥

小池百合子と癒着できる皆さん!

です!


やはり大前提として公約を達成する見通しが圧倒的に暗いのがネック。
都知事としてのこれまでの実績を元に考えると、到底公約を達成するとは思えません。
何も成し遂げられないのであれば、理屈の上では、どうしても魅力もない候補者になってしまいます。


そんな中、ただ一つの望みが癒着です。

プロジェクションマッピングを始めとする業界関係者の皆さん、補助金・委託金を受け取るNPO等団体の皆さん等がこれにあたるでしょうか。

長く都知事を務める中で、蓄積されてきたであろう癒着のネットワーク。
これまで癒着してきた方々はもちろんですが、癒着が常態化している(と思われる)小池百合子都政なら、新しく癒着するチャンスも少なくないかもしれません。

すでに癒着している皆さん、これから癒着を狙う皆さんに、小池百合子は一番のおすすめ候補です。


蓮舫

次は二番手とされる(齊藤)蓮舫。

※蓮舫の名字は齊藤ですが、名字無しの呼称が一般的なように思うので、他候補とは異なり例外的に名字無しで呼称します。

蓮舫の公約内容

若者・子育て世代支援、ガラス張りの都政がキーワードでしょうか。


蓮舫は公約を守れる?

蓮舫といえばやはり2009年の「事業仕分け」が有名でしょう。
今回ガラス張りの都政ということで「本物の行財政改革――徹底見直し」と掲げています。
これまでの活躍を考えると、「見直し」にはかなりの実行力が期待できそうです。


一方で、2016~2017年に民進党代表として「2030年までに原発ゼロ」を掲げた際の行動について見てみると

結局撤回したという経緯があるのが心配どころ。
耳ざわりの良い言葉は口にしても、結局のところ金や権力には逆らえないのがさびしいところです。


また、国会での議論においても舌鋒鋭く活躍が目立ちますが、一方で野党の立場からひたすら「実行」ではなく「批判」の役割に腐心するイメージが強いのも確か。
そのような人間がいざ「実行」する側に移ったとき、果たしてこれまでと全く違う役割を果たすことができるのかと考えると、疑問は残ります。


今回の公約発表前においても、模倣を懸念しているとのコメントがありました。
自分が正しいと思うものを信じて突き進むのではなく、相手に合わせる動き方はこれまでの「批判」という立場を思わせるものがあり、今回もやはり「実行」力に不安を感じてしまうところがあります。


蓮舫の懸念:公職選挙法違反

蓮舫の懸念としては、やはりここのところ取り沙汰されている公職選挙法違反(の疑い)でしょう。

弁護士 藤吉修崇氏による公選法違反 告発状提出。
そして同じく弁護士の北村晴男氏によるYouTubeでの指摘です。


藤吉修崇氏の告発状については、「提出」との表現なので、おそらく正式に警察署等で提出し「受理」されたのではなく、ただ一方的に郵送等で送りつけただけである可能性が高そうです。
そのため、今後の摘発の見通しに疑問符は残るものの、話題になっていることは確かで、これから世論の圧力も高まるようであれば、摘発される可能性がないとは言えないでしょう。


このことで懸念されるのは、第一に、たとえ当選しても無効になり、投票が全くの無駄になってしまうことです。


続いて、それ以上に気になるのが遵法精神

実に20年近く政治家の任をこなし、政党の代表まで務めた大ベテランが、ここまで公職選挙法違反の疑いの強い行動を取る点については、遵法精神を疑われても仕方ないでしょう。ギリギリグレーで摘発されなかったとしてもです。

誰もが等しく絶対に守らなければならない法律を守らない(またはギリギリを狙って脱法的なことをしようとする)人間は、果たして都知事になって(みんながろくに守らないような)公約を守ってくれるのか
ルールを守って、癒着しないといえるのか
ルールを守って、強権を振るい都政を瓦解させないといえるのか

大いに疑問が残ります。


こんな人は蓮舫に投票しよう!

見直し以外の公約は守れなそう。公職選挙法違反で投票も無駄になるかも。でも反体制の実績と経験値は抜群。
そんな蓮舫に投票する人は‥‥

野党関係者の皆さん!
現状を批判したい・覆したい皆さん!

です!


まず前提として、公約の実行力に不安があり、二番手とはいえ公職選挙法違反のリスクまであるとなると、なかなか期待するのが難しい候補ではないでしょうか。

ですが、小池百合子と同様の理屈で、野党関係者など恩恵を受けられる立場にいる方であれば、リスクを加味しても十分ありがたい候補であると思います。

また、関係者だけでなく、一般有権者にとっても魅力的な部分、それが「批判」体質です。
事業仕分け、野党としての活躍、いずれにおいても存分に発揮された批判体質、反体制資質は候補者の中ではピカイチでしょう。
とにかく現状を批判したい! 崩したい! 反体制! そう考える有権者の皆さんには間違いなくピッタリの候補者です。


石丸伸二

お次は三番手として報道されることの多い、石丸伸二です。
正直なところ、先の二候補と比べると知名度に劣り情報の取得も難しいと思われるので、フェアに戦って頂けるよう、よりしっかりご紹介・分析していきたいと思います。

石丸伸二って誰?

まずは簡単に紹介。

京都大学経済学部卒
元 三菱東京UFJ銀行 勤務(14年間勤務)
元 広島県安芸高田市長(都知事選出馬のため任期満了前に辞任)

メディア等では「元安芸高田市長」の肩書で紹介されることが多いようです。

YouTubeでは、議会や記者とのやり取りを、切り抜きで紹介するチャンネルが多く、YouTube内では著名な政治家といえるでしょう。


石丸伸二の公約内容

先の2候補とは異なり、公式ページ等で正式に公約を公表しているページが見当たらないので、本人のXに固定ポストされている記者会見を参照。

あわせて、記者(大学教授)による要約記事も参照します。


いずれも具体的な施策が理解しにくく要約しにくいのですが、
「利権政治の脱却とばら撒きの一掃による政治改革」
「東京一極集中の解消」
の2つが主なキーワードでしょうか。


石丸伸二は公約を守れる?:政治改革

公約達成の見通しについては、これまでの二候補以上に丁寧に、キーワード2点を別々に見ていきましょう。
まずは「利権政治の脱却とばら撒きの一掃による政治改革」についてです。


「利権政治の脱却」については、ドトールコーヒーとの関わり合いが参考になるのではないでしょうか。

石丸伸二はドトールコーヒー創業者の鳥羽博道名誉会長に見出され、非常に強力な支援を受けているようです。

石丸伸二はその恩義を受け、上記記事の通り、ドトールの商品をしっかりアピール

遊説に向かう選挙カーの助手席に乗り込むと、すぐさまワッフルをパクッ。その後のひと言は「これ、ドトールのワッフルなんですよ」。あざとい。

日刊ゲンダイ『石丸伸二氏したたか都知事選“ジジ殺し”「選挙の神様」が演説仕切り大物経営者が胸アツ演説』


また演説でもこんな一幕が見られました。

石丸伸二「ちなみになんで今この場所で演説してるかというと、ここがドトールの前だから」
石丸伸二「純然たる応援の気持ちで支えてくださっている方がいらっしゃいます。その一人が、他でもないこのドトールの創業者鳥羽名誉会長です」

YouTube『ライブ【石丸伸二氏、告示日演説@ドトール本社前/東京どうする?】6/20(木) 15:00~』より

支援者とその企業をしっかりアピール


どの候補者を見ても、これほど支持者をしっかりとアピールする者は彼をおいていません。


支援に対し、しっかりと恩義を返していくその姿勢は、人間としてとても魅力的です。
しかしながら、それは「利権政治の脱却」のためには最も不向きな姿勢といえるでしょう。
恩義を返す行為こそが、正に利権そのものだからです。

候補者の段階からこれほど特定の対象に便宜を図る性格となると、いざ強大な権力を手にしたとき、それを覆すのは非常に難しいのではないでしょうか。
義理堅い性格ゆえの弱点です。


もう一つの「ばら撒きの一掃」についても、不思議なことですが、自身の公約としてばらまきを掲げています。

実はこれ、安芸高田市長時代にも行った施策です。

https://www.akitakata.jp/akitakata-media/filer_public/82/75/82755a7a-0567-4ba9-ac64-22068d631301/3gatsugou-_p16-17_hotna-wadai-watashi-noo-kiniiri-koukou-heno-100manen-jigyou.pdf

過去にばらまきを行っており、今回もばらまきを掲げている

これでは「ばら撒きの一掃」はとても無理ではないでしょうか。


「利権政治の脱却」「ばら撒きの一掃」いずれの手段によっても、「政治改革」を実行していくのは難しそうです。


石丸伸二は公約を守れる?:(参考)安芸高田市での実績

さて、次のキーワード「東京一極集中の解消」に移る前に、安芸高田市での実績について見てみます。

安芸高田市は人口3万人の比較的小さな自治体であり、人口1400万人を擁する東京都とは規模が大きく異なりますが、首長である点では共通であり、一定の参考になるでしょう。


そんな安芸高田市での石丸伸二の実績ですが‥‥

残念ながらそれらしい具体例は見つかりませんでした。

市長を務めた4年弱で安芸高田市がどのように豊かになったのか、あるいは安全になったのか、どうしても言及が見つけられませんでした。
申し訳ありません。


しかし、直近の石丸伸二の受け答えを見ることで、その答えが見えてきました。

田母神俊雄「石丸さんが安芸高田市の首長としてですね。何を目標に、そして現実に成功された事例を教えて頂ければ、ありがたいと思います」
石丸伸二「(前略)市民の興味関心をとにかく政治に向けさせる。その結果、成果は例えば一つ。選挙権をまだ持っていない中学生高校生が選挙に行きたい、選挙に行けないならどうしたらいいんだ、っていう質問をしてくれるようにまでなりました。(後略)」
田母神俊雄「(前略)結果としてですね、その安芸高田市の人たちが、より安全でより豊かな生活ができるようなことになったのか、というその具体的な成果について、お聞きしたかったなというふうに思ってます」

YouTube『【会見ノーカット】『東京都知事選 立候補予定者 共同記者会見』 ──政治ニュースライブ[2024年6月19日午後](日テレNEWS LIVE)』より

そう、石丸伸二の狙いは安全や豊かさといった物質的なものではなく、興味関心といった精神的なものだったのです。


別のインタビューでも似たような受け答えをしています。

石丸伸二「あそこで求めたのは精神的な豊かさであり、それを市民に実感してもらう、意識してもらうと」

YouTube『【LIVE】石丸伸二氏が東京都知事選挙の公約発表 都庁で記者会見』

人口や財政について記者について問われた際、このように受け答えをしていました。


石丸伸二の安芸高田市長としての狙いも実績も、市が豊かになったり安全になったりといった物質的なものではなく、あくまで精神的なものであるということなのです。


石丸伸二は公約を守れる?:東京一極集中の解消

公約の見通しについて、最後は「東京一極集中の解消」について。


これは石丸伸二が今回の出馬以前から主張してきた点であり、特に肝いりの重要公約と考えてよいでしょう。


実際、直近の具体例としても、少子化対策の中で「都市の過密を解消」と回答し、非常に一貫しているといえます。

「例えば都市部に若い女性が集中しているなど、年齢層の偏りが婚姻数の減少につながっているとして、少子化対策として東京の人口集中の状態を修正・調整する必要があると主張しています」

YouTube『【解説】都知事選 少子化対策と生活への支援策…各候補の訴えは?【バンキシャ!】』


これほど主張が一貫していること。
また、安芸高田市でも精神的な豊かさにフォーカスした結果、人口減が続き財政の改善も十分に見られなかったという実績を踏まえても、東京都の人口を減少させ経済的に弱体化させる公約の実現性は高いものと考えられそうです。


石丸伸二の懸念1:癒着

先の項目でも触れましたが、石丸伸二はしっかりと恩義を返す義理堅い性格の人間でしょう。このことは人間的に大変魅力的ではあるものの、同時に癒着体質が強いともいえます。

これまで癒着を育んできた(と思われる)小池百合子か、これまでの癒着はなくともこれから癒着が育まれる(恐れの強い)石丸伸二か。
どちらの方が癒着のリスクが高いといえるのかはわかりませんが、いずれにしても懸念は強いといえるでしょう。


石丸伸二の懸念2:公職選挙法違反

先の二候補に比べ、まだまだ票の見通しが厳しいためか、メディアでは積極的に取り沙汰されていませんが、実は石丸伸二についても蓮舫同様に公職選挙法違反の懸念が指摘されています。

一つまとまっているものとして、参議院議員の浜田聡議員の動画があります。

私自身公職選挙法には明るくないので詳しい解説は避けますが、現職の国会議員の目線から見て、少なくとも下記の点について公職選挙法違反の懸念があるようです。

・有料のインターネット広告
・選挙中にしかできないはずの確認団体が選挙前にできて活動している
・事前ビラ
・事前運動「投票してください」


この他の点についても公職選挙法違反の懸念があるようで、同じ浜田聡議員の公設秘書である村上ゆかり氏から警察庁に情報提供がなされているとのことでした。


蓮舫と比べると、違反(の疑い)の内容が多岐に渡ること、また蓮舫に対しては弁護士がただ郵送しただけ(推測)に比べ、石丸伸二に対しては現職の国会議員の事務所からの情報提供という強いプレッシャーがあることを鑑みると、石丸伸二の方がより危険性の高い状況であると感じます。


このことは、皆さんの投票が無駄になるリスクが高いだけでなく、都知事としての実行力についても疑問符がつくことについては、蓮舫の項目でも述べた通りです。


石丸伸二の懸念3:遵法精神

石丸伸二は市長時代、2件の違法な行為により裁判で敗訴しています。

もちろん、石丸伸二自身法律の専門家ではないので、無知ゆえの失敗というのもあろうかと思いますが、それにしても4年間の任期で2度の敗訴というのはなかなか珍しいのではないでしょうか。


また、石丸伸二の司法に対する考え方については、こちらの動画からも読み取ることができます。

石丸伸二「最終的に司法の判断なので、それはそれでしかないですよね。なので、それによって何て言うんでしょうか。特に我々政治家なので、それだからどうっていうのはないですよ。あくまで己がなすべきことをなすというだけであって、それに対する外部ですよね、司法も含め。外部の評価がどうだっていうのは、己とはまた違う次元の話なので、そこは干渉されないものなんだろうと思ってます

YouTube『納得の一言「司法には干渉されない」』

司法には干渉されない、という考えとのこと。

政治家ですから司法に対して一定の距離感を持つという考え方はあろうかと思いますが、遵法精神つまり「法に遵ずる」、司法に従う、という精神が強いかどうかでいえば、良い意味でも悪い意味でも希薄と言っていいでしょう。
実績や発言からいって、遵法精神の希薄さは、今回の候補の中でピカイチではないでしょうか。


このことが都知事という職務をこなすにあたってどのような課題になるかについては、先の項目同様。

公約の達成や、都政の円滑な運営において課題になってきそうです。


こんな人は石丸伸二に投票しよう!

癒着の懸念が強く、公職選挙法違反のリスクがあり、都政の運営もあやしい。でも、東京都弱体化の公約なら達成できそう。そんな石丸伸二に投票する人は‥‥

東京都を弱体化(地方化)させたい皆さん!
新たに癒着を狙いたい皆さん!

です!


まず癒着については繰り返し説明した通りです。

ドトールコーヒーの事例から読み取れるように、彼の義理堅い性格ゆえ、恩を売ることで、しっかりとその恩義を返してくれる可能性が最も高い候補者といえるでしょう。
これまで小池都政の中で癒着してきた皆さんにとっては、癒着がリセットされるリスクがありますが、これから癒着を狙う皆さんにとってはチャンスしかありません。

そういった皆さんには圧倒的におすすめの候補です。


また、公約そのままで恐縮ですが、氏の強みとして強調できるのは何と言っても東京都弱体化でしょう。

いわば東京を地方にする公約です。

東京都の人口減によって、物質的な豊かさや安全さは失われてしまうかもしれません
それでも。いやむしろそれだからこそ、精神的な豊かさが育まれることもあるでしょう。


人口減、経済の衰退は様々な問題を引き起こします。

今まで通っていたお気に入りのお店はなくなるかもしれません。
あなたのお給料は減るかもしれません。
お子さんの教育の選択肢は減るかもしれませんし、成人してからも経済的に苦労する可能性が高まります。

それでも、東京を地方化することで、地方で享受できるような精神的な豊かさを、地方に移動することなく東京で享受したい、そう考える皆さんには最もおすすめの候補者です。


ひまそらあかね

最後の候補者、ひまそらあかねの紹介です。


メディアの報道では4番手に田母神俊雄が挙がることが多いことから、ここでひまそらあかねを挙げることには疑問に感じる方も多いと思うのでご説明しましょう。

あくまで個人的な私見ですが、小池百合子、蓮舫、石丸伸二、田母神俊雄の4名の当選可能性を考えたとき、小池百合子、蓮舫、石丸伸二の3名には(優劣があることは前提としても)現実的な確率として十分に当選可能性があるものと感じています。

一方で、田母神俊雄の当選可能性はあまり現実的なものではないと思っています。
なぜなら、党派性が強く、また大麻の推進という奇抜な方針からして、浮動票・無党派層の取り込みも非常に困難だと考えるからです。


ではこの3名以外は全く当選の見込みがなく、語る余地がないのか。

いや、票が読めず、今後の他候補の動向次第ではひょっとしたら当選もあるかもしれない。
そう考えたのが、ひまそらあかねです。


ひまそらあかねって誰?

ひまそらあかねについては、石丸伸二以上に知名度が低いため、もう少し丁寧に紹介していきます。

幸い、分かりやすいマンガを作ってくれているので引用します。

元ゲームディレクター。
なんやかんやあって最高裁まで戦って得た金額は6億円。
そして今、東京都の不正会計疑惑に対し、一般人の立場から不正追求している人間です。
その活動が支持され、集まったカンパの額は脅威の1.6億円。


ただ、こういった実績から、ひまそらあかねが非凡な人間であるとしても、先の候補者も含め56名の中には同じように非凡な人間は少なくありません。

その中であえて取り上げる理由は2つ。

・出馬直後からXのトレンド最上位(候補者の中で)におり、ネット人気という観点では随一である

・メディアによる報道(後押し)がほとんどない


これらの理由から、票読みが難しく当選可能性を完全には否定できないこと。
また、ネット人気がメディアの力にどれだけ対抗できるのか、ネットから突然出てきた候補がもし当選したらどうなるのか、といった観点から大変興味深いため、取り上げさせて頂きました。


ひまそらあかねの公約

公約についても、先ほどに続く2ページのマンガで簡潔にまとまっているので引用します。

公約はシンプルに2つ。

1つは、公金チューチュー(税金の不当な搾取)を根絶すること。

そしてもう1つは、デジタルクーポンを使って楽しませる(経済を活性化させる)ことです。


リンク先の記事では、その他の政策についても方針を明らかにしていますが、メインとなる公約はこの2つと考えていいでしょう。


ひまそらあかねは公約を守れる?:公金チューチュー根絶

ひまそらあかねについても、石丸伸二同様、公約別に見ていきます。


まず公金チューチュー(税金の不当な搾取)根絶について。

第一に、本人の「意思」「姿勢」といった観点においては期待が持てるでしょう。

なぜなら、現にひまそらあかねは税金の不当な搾取について東京都相手に戦っているからです。
一銭にもならず※、それどころか公金を受け取る団体やその関係者からは恨みを買うにも関わらずです。


この点、他候補者は「意思」「姿勢」の時点で懸念が大きいわけですから、それと比べれば公約が守られる可能性は相対的に高いと言えそうです。


一方で、今の時点で本人に強い「意思」と「姿勢」があったとしても、初めての政治家、それも東京都知事という最強クラスの地位につく中で、それを本当にブラさずにいられるか。
あるいは、政治家という初めての立場でうまく立ち回れるかについては不透明といえるでしょう。

なんといっても政治家経験がないからです。


とはいえ、あくまで既存のルールの中で、ルール通りに効果測定し、ルール通りに(十分な帳票類を根拠として)公金を支出することを徹底することで実現できる公約でしょうから、議会を通す必要性もないと思われます。
自身が癒着せず、都民にも監視させることで(小池百合子のように公文書をやたらと黒塗りにしないことで)都職員を癒着させず、その管理をやり切れれば実現できるものです。

本人さえブレなければ、総合的に考えても達成できる確率は比較的高そうです。


注※一銭にもならず:
住民監査請求や住民訴訟自体は一銭にもなりませんが、これらの動向をYouTubeやnoteで公開することで一定の収入を得ているようです。
とはいえ、後追いが見当たらないことからすると、ビジネスとして成立させるのは非常に困難なのかもしれません。


ひまそらあかねは公約を守れる?:デジタルクーポン

次にデジタルクーポンの実現可能性はどうでしょうか。

これについては、先程も引用したマンガの3ページ目の一部と、続く4ページ目の一部を引用します。

デジタルクーポンのアプリ開発と運用にあたっては、いわゆるソシャゲ、それも大きなヒットを飛ばした大規模ソシャゲアプリを設計・運用してきた経験からそれを行うとのことです。

これについては、特に公約達成を困難とする理由も見当たらないでしょう。

これまでも経験のあることを(テーマに若干の違いがあるとはいえ)同じようにやるというだけの話のように思えます。


議会の承認は必要となりそうですが、たった2つしか大きな公約を掲げていないひまそらあかねが当選した状況下で、議員がその公約を否定するのは、民意に対する明らかな反発です。
したがって、議員が反対するのは困難が多く、議会は通る可能性が極めて高いでしょう。


また、このアプリが実現さえすれば、確かにスケールメリットの活用や、死蔵の防止は実現されるはずです。
少ない税金で大きな効果を出し、経済が活性化するという点については、ほぼほぼその通りのことが起きるといえそうです。


ひまそらあかねの懸念:後ろ盾のなさ

ひまそらあかねについては、今のところ公職選挙法違反となるような話題は見当たらず、また癒着についても真っ向から反発しているため、他候補に比べるとこれらの懸念はかなり小さいといえるでしょう。

一方で、ひまそらあかねの特異な懸念としては、これまたマンガで指摘されている、後ろ盾のなさが挙げられます。
最終4ページ目の最後のコマを引用します。

政党の後ろ盾がなく、ネット人気はあってもメディアにほとんど報道してもらえない※ほどメディアウケも悪い候補なので、ひとたび問題を起こせばメディアに袋叩きに合い、あっという間に辞任に追い込まれるでしょう。

その意味で、継続性には最も不安のある候補者と言えるかもしれません。


ただ、逆にいうと、少しでも問題を起こしたり、公約に反する行動をとったりしたら、すぐに引きずり降ろされるので、そういう意味ではリスクの低い投票先とも言えるかもしれません。


注※メディアにほとんど報道してもらえない:
出馬について取り上げたのはほぼデイリー新潮のみ。これまでの活動でも、6年ぶりに住民監査請求を通すなど(前回は舛添都知事辞任レベルの不祥事)功績をあげながら、デイリー新潮と産経新聞程度にしか報道されていない。


こんな人はひまそらあかねに投票しよう!

票が読めない。政治家経験がなく不透明。失敗すれば即辞任。でも公約自体は達成できそう。そんなひまそらあかねに投票する人は‥‥

公金不正が許せない皆さん!
東京都を経済的に豊かにしてほしい皆さん!
ネットの有名人に賭けてみたい皆さん!

です!


公約の実現可能性は四候補者の中で最も高そうですが、いかんせん当選可能性が読めず、政治家経験がないため不透明なところも多い上に、後ろ盾がないから何かあれば即辞任に追い込まれるリスク付き。

それでも公金不正を追求してほしい、東京を経済的に豊かにしてほしい、ネットの有名人に賭けてみたい。
ひまそらあかねは、そんな皆さんにおすすめの候補者です。


まとめ

小池百合子

公約は守れそうにない。
癒着も疑われる。

小池百合子と癒着できる皆さん
におすすめ!


蓮舫

見直し以外の公約は守れなそう。
公職選挙法違反のリスクあり。
でも反体制の実績と経験値は抜群。

野党関係者の皆さん
現状を批判したい・覆したい皆さん

におすすめ!


石丸伸二

癒着の懸念が強い。
公職選挙法違反のリスクあり。
遵法精神が低く都政の運営もあやしい。
でも東京都弱体化の公約なら達成できそう。

東京都を弱体化(地方化)させたい皆さん
新たに癒着を狙いたい皆さん
におすすめ!


ひまそらあかね

票が読めない。
政治家経験がなく不透明。
失敗すれば即辞任。
でも公約自体は達成できそう。

公金不正が許せない皆さん
東京都を経済的に豊かにしてほしい皆さん
ネットの有名人に賭けてみたい皆さん

におすすめ!


まるでMECE(モレなく、ダブりない)からかけ離れたおすすめになってしまい、申し訳ありません。

「どれにも当てはまらないよ!」
という方も多かろうとは思いますが、ご参考にして頂ければ幸いです。


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