体重は原因ではない!

私痩せないと治らないかしら?
なんて声をよく耳にします。
病院に行っても「痩せなさい」なんて事を言われるから余計に気になるようです。
では、痩せれば全てが解決するのでしょうか?
実はこれ、直接的に因果関係があるわけではないんですよね。

お相撲さんはみんな関節が悪いのか?

例えば、お相撲さんは太っていますよね。
テレビで見ているとあちこちにテーピングを巻いて痛々しいところはありますが、あれは太っているから関節を悪くしてるわけではありません。激しい練習でおきてしまった怪我です。

お相撲さんは、ご飯をやまもり沢山食べます。
そして相手を弾く程の身体に鍛え抜きます。

よくある膝の痛みですが、肥満の人ばかりがなっているのかというとそうでもありません。
普通体形の方、痩せている方でも膝が痛いと言う方も多いですし、特殊なスポーツをしているかというと、普通の主婦だったりします。
このことからも、肥満=関節を悪くするということにはならなそうです。

しかし世の中では「太っている=関節が悪くなる」というイメージが定着しています。確かに何するわけでもないのに、太っている方が関節の不調を訴えることも多くあります。いったいどうなっているのでしょうか。

実はこれらは明確に説明する事ができるのです。

骨が弱ること、強くなることについて

“骨を強くするには荷重要素が欠かせない”

骨を強くするのにカルシウムを沢山食べても意味がありません。
カルシウムは適正量食べていればよく、今の世の中だったら普通に食事していてカルシウム量が足りないという事も殆どないでしょう。大切な事は微量なカルシウムでも無駄にせず骨に変える力です。実はその力が「荷重要素」なのです。

荷重要素の条件とは「40~50分ぐらいを連続歩行で歩く」ということが当てはまります。
人間は二足歩行をするから人間の形を作ってきたわけで、歩く行為は大人の身体を形成する要素そのもの、大人になってからは人間の身体を維持する運動となるわけです。

強度が弱ければまた歩いて重力に対応できるように強くしていけば骨組織も血液循環もまた都合良いように対応していってくれるのです。

逆に、歩くという行為が無ければいかなる運動をしようとも、理想的に身体を整える事が出来ません。

太る事が原因でなく太る過程が問題

痩せている人、太っている人、どちらも関節を痛めます。ですので一概に太っているから関節が悪くなるとは言い切れないですが、確かに何した訳でもないのに太った方が関節に不具合をもつこともある。

これらの疑問を綺麗にまとめますと、問題は太る事ではなく、太る過程の過ごし方にあると言えます。例え痩せていても、太っていても、関節強度を維持する様な運動をまったくしていないのであれば、何かの拍子に強度不足で容易に関節を痛めてしまいます。

しかし、太っていたとしても身体を鍛えている方はそれだけで関節が痛くなる事はありません。

つまり、今の不具合を解消するためには体重を落とすことに照準を合わせることではなく、「関節強度を高める運動を取り入れ、規則正しく生活していった結果、不具合も解消し体重も減った。」と理解するのが正しい捉え方です。

関節強度を高めるにはまず歩く事です!


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