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地球がまわる音を聴く。

最近書くのをさぼっていたけど、森美術館に行ったら印象的な作品があったのでメモしておこうと思います。
ロベール・クートラスさんという方の作品です。

この方、パリ出身で、未だフランスでもほとんど無名の存在とのこと。
画廊との契約を自ら解除して、とても苦しい生活のなかつくられたという作品が展示されていました。
カード状に切り取られたボール紙に、様々な絵が描かれています。

キャプションを読んで作品を見ると、貧しい日々、毎晩ひとりで絵を描き続けているイメージが浮かんで、ロベールさんの思いがすごく伝わってくるような気がして、とても心に残りました。

同時に思ったのが、何も知らないでこの作品を見たらどう感じただろう・・・ということです。
落書きだと思ったかもしれないし、どこかの遺跡から発掘された何千年も昔の絵だと言われても違和感なかったかもしれません。

あと、この日は仕事終わりに美術館に行っていて、21時すぎに作品を見ていました。
お客さんもまばらで、自分のペースで静かに作品を鑑賞できる環境でした。
もし休日の昼間に見ていたら、まわりがとてもガヤガヤしていたら、感じ方は違っていただろうと思います。
アートと文脈というものの関係を改めて考える機会になりました。

この展覧会、ウェルビーイングといわれてもピンとこなかったですが、ホームページを見ると『「よく生きる」ことの考察を促します」とあって、これは腑に落ちる感じがありました。
他の作品も興味深くて面白い展覧会でした!

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