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これまでの大学生活③〜学生のできる医療貢献

今日はボランティアのお話です。

国際歯科ボランティアを行なっている、とある岡山のNPOで、何度かボランティアに参加させていただきました。1年に何回かベトナムやフィリピンへ出向きボランティアをしていて、私は過去にベトナムでの活動に2回、フィリピンでの活動に1回参加しました。

発展途上国では経済成長が目覚しいところもあり、ベトナムも都市部は高いビルが建っていたりすごく華やかになっています。しかしその一方、都市部から離れたところだと貧困も目立ち、家庭が貧しくて公立の学校に通えない子どもたちなどもいます。そのような子どもたちのための無料の学校のような施設が現地にはあります。私たちはそこに伺ってボランティア活動を行なっています。

活動内容としては、口腔内診査・簡単な虫歯治療に加えて予防促進活動(ヘルスプロモーション)などを行なっています。私は診察の時に先生の横で歯式を書いたり、治療器具の準備をしたり、ヘルスプロモーションの企画を考えたりしています。

「ライセンスがないのに何ができるの?」

よく同級生とかに聞かれるのがこの質問です。まだライセンス(歯科医師免許)がない、ましてや臨床のことも全然勉強してないのに、ボランティアに行って何ができるんですか?私も最初ボランティアに参加した時はこの問いを自問自答し続けていました。

上に書いたように、実際の活動では、診療の時に歯式を書いたり手伝いをしたり、あとは、はしゃぎまくる子どもたちを並ばせて診察の場所へ誘導したりします。これらは簡単なことですが、チームとして任務を成し遂げるために大事な仕事だと思っています。

さらに予防活動では、子どもたちの虫歯を予防するために正しい知識を教えたり、ブラッシング指導を行なったりします。これは一見難しいことに見えますが、ライセンスは要らないどころか歯学部生である必要もありません。だって虫歯はどうやってなるのか、どうすれば予防できるのかは、教科書やネットにいくらでも載ってるんですから。そして重要なのは、その知識によって目の前の子どもたちの虫歯を予防できるということです。さらに、その施設で正しい予防方法が継続的に続けば、未来の子どもたちをも健康にすることができるのです。

できることはまだまだあります。私はボランティア行った時、とにかく子どもたちと接することを意識しています(というかカワイイから意識せずとも戯れますが笑)。これにはそれなりの訳があります。
まず、子どもたちの立場になって考えた時、よく分かんない国の人が急に来ていきなり口の中を見られるって、結構怖いことだと思うんですよね。ずっとその施設にいる子はもう慣れっこかもしれないけれど、そうじゃない子もいます。とにかくそういう子たちの不安や恐怖を取り除いてあげたい。安心して診療を終えて、「また来て欲しいな!」と思ってもらいたい。そのために、子どもたちとじゃれあって、楽しい時間を過ごすことはとても大事なことだと思います。言語はなかなか通じないけれども、「楽しい」とか「嬉しい」みたいな感情を共有することで信頼関係が築けるのだと思います。そしてこれも、ライセンスがなくてもできる立派な貢献の一つだと思います。


私にできること一つ一つはとても小さなことです。ただ、大事なのは、その一つ一つの行動が子どもたちの健康にどう繋がるのかをしっかり自分の頭で考えることだと思っています。子どもたちはどういうことで困っていて、それに対して自分は何をすれば良いのかを考える。こう書けば当たり前のことのように見えますが、これをしっかり考えることで、「学生のできる医療貢献」の幅はもっともっと広がっていくと思います。

学生のうちから貢献したい。

最後に。なぜ私が何回もボランティアに行くのかを書きたいと思います。

私は大学に入学したとき、「将来、医療に貢献したい」という思いを持っていました。まぁ誰しも少なからず持っている思いでしょう。ですが、その思いを持っていながら実際に貢献できるのは6年後。なんでこの思いを6年も温めておかなきゃいけないんだろうか。そりゃ知識とか技術とかを身につけてからじゃないと治療はできないけれど、やっぱりなにかもどかしい気持ちがありました。そんなところからいつしか「学生のうちから、医療に貢献したい」と思うようになりました。そんなこんなで、普段は勉強したり遊んだり普通に学生生活を送っているけれど、定期的に「貢献」という経験を積むことで自分の欲求を満たすようになりました。

内容が濃いから短くまとめるのはムリですね。
ではまた。


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