三峯神社に行ってきたんです。
ちょっと明日三峯神社いかね？と友人からLINEが来た。
まるでメシ行くみたいな誘い方だった。
あれ確か秩父にあったはずじゃ…東京から車で片道2〜3時間かかるよな…
若干の戸惑いがありつつもたまたまその日は空いていた。
こうして急遽、関東屈指のパワースポットへ行くことに。
車1台がやっと通れるようなダムの上を通過し、
朽ちた重厚な細いトンネルを抜け、
頭文字Dを彷彿とさせる峠道を登った先に神社はあった。
早朝に出発したので9時まえには無事現着。
本格的に暑くなる前のやわらかい夏の朝の日差しと
山奥のツンと透き通るような澄んだ空気が心地よかった。
駐車場から少し歩くと珍しい形状の「三ツ鳥居」があり
両側には堂々としたたたずまいのオオカミが鎮座している。
狛犬ではなくオオカミがいるのは珍しいそうだ。
授与所や拝殿がある所へは少し歩いていく必要がある。
道中は木々が音を吸収しているかのような静寂に包まれていて、
朝の神社特有の神聖な雰囲気と凛とした静けさで
歩くだけでも自然と心が落ち着いていく。
とても心地よく、できることなら毎朝ここを歩きたいくらいだ。
両側に荘厳な大樹が茂る参道は8月とは思えない涼しさだった。
途中、樹木の緑と鮮やかな赤のコントラストが素晴らしい随身門があり、
門を抜けると割とすぐに拝殿へと辿り着く。
そして極彩色の御社殿とその社前で
際立って存在感を放つ御神木が目に飛び込む。
樹齢800年といわれる「重忠杉」は
関東最強クラスの”氣力”をもらえる場所として有名である。
私自身、パワースポットガチ勢ではないのだが
大きい樹から生命感やエネルギーを感じるところは
とても共感するところがあり、こういう場所は大好きだ。
特にこういう神秘的な樹木は
なんだか幻の生物と出会ったみたいな感じがして
すごくワクワクする。
御神木をしばらく虚心に眺めていると
トトロと出会ったメイはこんな気持ちだったのかなと思うような
山の奥のとてつもない存在と触れ合ったような気がして
絶景を見た後みたいな満足感があった。
御神木も素晴らしかったが御社殿も荘厳で素晴らしかった。
御社殿は装飾から塗りまでほんとうに豪華で
かといって派手すぎて浮いてしまってるというわけでもない。
ちゃんと周囲と調和した美しい建築物だった。
参拝の後は、あらかた周囲を散策した後、
山の麓で蕎麦を食べて帰った。
急遽始まった弾丸ツアーだったが、
そこに行かないとわからない空気感や雰囲気を
思う存分味わえて本当によかった。
確かに、国宝とか重要文化財とか
貴重な宝物を見て巡るのも素晴らしいが
ここは静謐（せいひつ）さだったり神々しさだったり、
明確な「形」として目に見えないものを
ダイレクトに味わえるような空間であり、
そういう体験をするにはどこよりも最適な場所だと思った。
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