福島第一原発事故による避難者は得をしたのか損をしたのか

この投稿は私の妄言であり、ただの想像で創造なフィクションである。
そして、妄想なりにあれやこれやと裏を取るために調べた。ネットで。
自分の知識の至らぬ部分を補うために、事実確認的なことをネットでしたものの、やはりこれは妄想なのである。
事実ではない。
これが肝要だ。これから書くことは事実ではない。

果たして福島原発周辺に住む人々は被害を受けるばかりだったのか。そこに私は常に疑問を持っている。

wikipediaによれば、1960年前後に地元出身の国会議員やら東京電力の役員が仲良くなって、誘致に至った、というようなことが書いてある。
そして、以前から福島県は東北電力に原子力発電所の建設を提案しているが、良い返事は返ってこなかったと。
私が聞いた妄想は少し違う。
もともとあの地に東北電力は原発を建てたかったのだが、地元住民に断られ続けたらしい。
ところが、東京電力が乗り出した途端、あっという間に話がまとまったとか。
私の想像上の関係者はこう言うだろう。
「やっぱり金だよなぁ」

時代は飛んで平成。
運転中のトラブルか異常かそれとも不正だかは忘れたが、とにかく運転停止ということになった。
命じたのは福島県。そして県庁に、地元から採用された東京電力の女性職員が運転再開許可の嘆願書持参で訪問する。
この様子をテレビで見ていた妄想ばかりする私は、「情に訴えるのか」と感じた。

双葉町や大熊町、富岡町など原発周辺の町はお金がよくまわっている。
それというのも、地元高校から東京電力への採用枠があるからだ。
高卒男子のステータスは東京電力へ入ること、高卒女子の場合は東京電力へ入って、東京電力の男性社員を捕まえること、だった。
私の妄想の部下は同級生だった東京電力の女性社員を指して、「その子、仕事すごい楽なのに私よりお給料がいいんですよ」と憤慨していた。
実際、東京電力社員と家族になる、付き合う、家族を社員にする、などが産業のない田舎の人間の目標であったような印象を受ける。
また、たとえ東京電力でなくとも、関連事業の小さな会社が多く、特に発電所内の清掃業者は随分と稼いでいたらしい。
しかし田舎なものだから娯楽がないので、よく地元のくたびれたスナックで見掛けることがあったそうだ。ゲームセンターにもよくいた。

役場で確認できたのは富岡町のみだが、富岡町の人口ピーク1万6千人に対して、随分と大きなものだった。
町を見下ろすような山の頂上を切り崩し、2階建てで部分的にガラス張り。国道を車で走れば気付かず通過してしまうような小さな町には不釣り合いだ。
さらに、東京電力から周辺住民には、原子力給付金というものが支払われる。
これは原発に近いほど高いらしい。確か、1世帯ではなくひとりひとりが受けとれる仕組みだった気がするがさだかではない。
町民税もなかった気がする。

ともあれ、でっかい雇用が生まれて、産業も生まれて、税金優遇されて、電気供給契約をしてればたまにお小遣いがもらえる。
いいことづくめだ。
強制避難となった人たちは、憤懣やる方ないといったところだろうが、世代を越えて恩恵を受けていることは間違いないと妄想する。
事故の原因や、災害対策に不備があったことも事実なのだろうが、「いやでも、結構いい思いしてきたよね?」と思ってしまう。
それは私が当事者ではないからかもしれない。
だが、間近で原発の町というものを見ることはできた。住民全体を覆う東京電力依存という空気は常に味わった。
余所者の私にはただただ異質だった。

そんな、妄想の記憶による「え、被害だけ受けたわけじゃないよね?」という妄想の感想。

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