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【読書】反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

上下巻合わせて800ページ超えの読み応えのある本でした。

本当に面白くてあっという間に読んでしまいました。
自分の今までの考え方が覆る驚きの内容です。

一番私がやらかしていたのは医療を盲信していたことです。
医原病というものがありまして(医療行為が原因となって起こる病気や障害のことです。)医原病のリスクを全く考えていませんでした。

4年半前に謎の腫瘍が顔にできる病気になりました。
顔の腫瘍は大きさ4cmくらいで痛くも痒くもなかったのですが病院に行ってMRIやエコーで見てもなんだかわからなかったのです。
医者は腫瘍を摘出して見ないとわからないと言いました。
顔を開いての手術となると顔面麻痺になる可能性があるとも言われました。
私はとにかく不安だったので取り除きたいと思いました。

しかしそれから腫瘍はみるみると小さくなりなくなっていきました。
一体なんだったのかわかりませんが4年以上経った今も再発していません。

今考えてみるととんでもないリスクを冒すところでした。
痛みもないし生活に支障をきたさない腫瘍を顔面麻痺になってでも取るべきではなかったのです。

リスクと利益は対照ではないんです。
決断するときはリスクと利益の大きさを考える必要があります。
医療行為を行わない方がリスクになる場合以外はしっかり考えて決断すべきだなと思いました。

腫瘍が小さくなったのは本当にラッキーでした。

そして「証拠がない」と「ない証拠」を混同しないこと。

思い浮かんだのはコロナワクチンです。
世の中には「ワクチン打たない派」や陰謀論を唱える人いました。
私はそこまで深く考えずに3回打ちました。
「5年後に死んだとしても5年生きられた」と思おうと決めました。

コロナワクチンが身体に及ぼす影響については不明確でした。
政府は問題ないと言ってワクチンを勧めていましたが「問題ない証拠」もなかったと思います。

証拠がなくても「時間が証拠」になるとタレブ氏はいっていました。
少なくとも3世代経て問題がなければ”一応”問題ないと判断していいのではないだろうか。自己責任で。
昔はタバコもトランス脂肪も「良い」ものだと言われていたようです。
健康に害を及ぼす「証拠がなかった」だけで「ない証拠はなかった」のです。
怖いですね。

そしてこの本を読んで確信したのは「哲学」「倫理」は人間にとってとても重要だということです。

勉強ができてお金を稼げても「哲学」「倫理」がない人は良い人生を歩むことができないと思いました。

私が思う「良い人生」とは好きな人に信頼されて自由に楽しく笑える人生かなと思います。

人間はどうしても自分が得をしようと考えたりずるい事を思いついてしまいます。私もそうです。

私はフリーランスなので手取りを増やすためにはなるべく支出を経費で落とした方がいいのですが
私には哲学と倫理があるので事業で使ったお金以外は経費に落としていません。
当たり前だろ!と思われるかもしれませんが、世の中には「バレない」「みんなやっている」という理由でプライベートのお金をあの手この手で経費で落としす人もいます。そういう指南書もあります。
むしろそっちが普通だろ!法律上問題なければいいでしょ!という人もいるかもしれませんが、合法的であっても倫理的でなければ私は選びません。

周りの人から「厳しい」と思われるかもしれませんが、小さな利益のために信用を失いたくありません。
小さなズルもズルはズル。
お金持ちになれなくても好きな人に誇れる自分でいたいです。

利益とリスクの大きさを比較してさらに倫理的なのかを考えて選択すると人生がより良くなる気がします。

そのほかにも沢山面白いことが書いてあります。
タレブ氏のことを知らない人も「反脆弱性」だけでもいいんで読んでみてください。





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