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呉で国のハッカソンを開催する意味と未来の可能性

2013年からハッカソンに参加し続けて、2017年以来広島県のハッカソンをずっと支援してきた人間として、コロナ禍でリアル開催ハッカソンが恋しくなって飢えていました、ハッカソンアイドル(自称)のくーらです。

全国各地のイベント規制が緩和されている中に、そろそろ今年広島県から話が来るかな、と期待していたところ、「今年は、呉開催です!」

なんと、ミリオタと艦オタの聖地、呉だとぉおお?!

自分は艦これ関係で活動していた頃は、よく前職の広島支社の方から呉で開催されるイベントの報告を聞いたのですが遠征は行けませんでした。2019年広島のレッドハッカソンの帰りにやっと初呉上陸できたことがあって、たつやさんが作ったバーチャル呉花火大会を除いたら今回は二回目の呉なんです〜!

内陸娘が憧れる港町であって、海を眺めるだけで癒やされる上に、自衛隊の艦隊、昔からある工場の建物、山辺に住む人々、戦争と平和に対する複雑な思いが混じって、今回のハッカソンに挑みました。

そんな呉は、3D地図データを国土交通省のオープンソースプロジェクト「PLATEAU」に公開されています。
なんで広島市じゃなくて、呉なんだろう?(いや広島市をdisってません!!!!!)

ハッカソンの開幕に呉の新原市長の話を聞いたらやっと分かりました。

呉は、戦時中とはいえ、当時の日本だとありえないレベルの技術を駆使して戦艦大和を作りました。大和が作られることで世界から賛否両論の声もあるのですが、技術的に本当にすごいのです。

そんな呉が、PLATEAUと「ハッカー」たちの化学反応で、一体何が生まれるのでしょうか?

今回のPLATEAU Hack Challengeでこんなアイディアが生まれました

Team Glassesが考えた「呉仮想マラソン」


聖地巡礼のスポットを巡って、世界のどこでも呉で走れるアイディア。実装に少しトラブったのですが、アイディアとしてとても王道で、実現しやすいと思います。


Teamゆにぷらが考えた「Universal Plateau」


視覚障害者のためにPlateauとCityGML情報を使った音声案内アプリ。個人的に一番好きです。自分が審査員だったら賞をあげたいぐらいです。
「呉市賞」おめでとうございます。


Teamたけだが考えた「旅の感動共有アプリ〜世界のみんなと一人旅〜」


ARコアを活用して、旅の感情をそのまま建物の上に言葉として貼り付けるアプリ。


Team VRCawamotoが考えた「バーチャルラジオ体操」


呉のどこでもラジオ体操ができちゃいます!一番シンプルなのに、なぜかとてもワクワクしてます!
今回のグランプリを獲得!おめでとうございます!


おまけ


私はメンターとして参加させていただきましたが、M2MacとClusterとUnityの相性が悪すぎて実装失敗してしまって、急遽ぼっちアイディアソンでこんなアイディアを考えました。

また、映像コンテンツ作家のZoziさんからも、クリエイターのために高精度のジオロケーションや、広範囲での詳細データを自治体へ要望されました。
こんなZoziさんの過去の作品はこちら:

呉のハッカソンを機に初めてPLATEAUを触ってみた感想として、PLATEAUの生データの量が膨大すぎていじるハードルがかなり高く、民間の利用もとても難しいと思いました。ただし、こうしてハッカソンでぱぱっと民間の開発者に使ってもらってフィードバック上げて改善していくプロセスって本当にすごいことをしていると思います。官民の距離感がバグってる?

また、LiDARの普及により街の3Dデータがさらに作りやすくなりましたので、これからのPLATEAUは単なる3Dマップデータだけじゃなくて人類社会のデジタル記録にもなるのでしょう。

今週末にPLATEAUのハッカソンが仙台でも開催されるので、よろしかったら参加してみませんか?


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