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カメラ(レンズ)と魅せ方@東洋大学

みなさん、こんにちは。非常勤講師の黒田です。

ドライヤー課題はいかがだったでしょうか?物足りなく感じる人もいるでしょうし、思うようにできなかった人もいると思います。動画を見ながら自分の手を動かす中で、モデリングの流れを感覚的に理解してもらえていれば嬉しいです。

動画ではモデリングの解説が中心になっています。最後のほうでカメラやライティングについて触れていますが補足的な内容でした。そこで、もう少しより良く仕上げるための基本的な考え方をここで紹介していきます。

魅力を引き出すこと

「インスタ映え」や「盛れる」という言葉があるように、ちょっとした変化だけで伝わる印象は大きく変わります。自撮りアプリにはそのための機能がたくさん用意されています。機能を組み合わせながら、小さな変化を積み重ねて、より魅力的になるように調整していくわけです。これはモノづくりにおいても通ずる大切な姿勢です。

今回のドライヤー課題についても同様です。自分がモデリングしたドライヤーが魅力的に見えるようなレンダリング画像を作ったでしょうか?
そういった視点で、もう一度、自分の画像を見直してみましょう。

実物のカメラを知っておくこと

一眼レフカメラのレンズ特性を、CINEMA4Dのカメラはシミュレーションしてくれます。つまりカメラ(写真やレンズ)の知識をそのままCINEMA4Dでも使うことができます。カメラの知識はウェブ上にたくさん公開されていますので自分なりに調べてみましょう。興味があれば中古の安い一眼レフを買って触ってみると理解しやすいと思います。

広角レンズや望遠レンズの特徴を紹介してくれている参考サイトとして、
下記にニコンの記事をリンクしておきます。
非常によくまとまっているのでオススメです。

建築は広角、プロダクトは望遠

最後に少し実務的な話をします。建築もプロダクトもどちらも人工物ですが、写真撮影のスタイルは全く異なります。それぞれの業界によって基本となるレンズ選び(画角選び)がありますので紹介します。

建築の場合
建築写真は広角レンズ(18~28mm程度)との相性がよいです。内観では部屋全体を写すために部屋の隅から撮影します。広角レンズの特性を活かして部屋を広く見せたりその部屋の中にいるような演出ができたりします。外観に関しても建築は動かせませんので、道路が狭かったり撮影スペースが限られている際にも、広範囲を写せるレンズですから建築物全体を画面の中に収めることができたります。

プロダクトの場合
プロダクトの製品写真ではスタジオ撮影が基本となります。実物を肉眼で見たときの見え方に近い仕上がりとなる望遠レンズ(85~200mm程度)が好まれています。「肉眼での見え方に近い」というのはパースの付き具合のことです。iPhoneのような小さなものを目で見たとき、ほとんど平行でアイソメと言っていいほどです。冷蔵庫くらいの大きさではパースを感じます。ドライヤーであれば85~100mmくらいで丁度よくなるかと思います。

今回はレンズについて触れましたが、その他にも構図や背景のボケ具合など「盛れる」項目はいくつもあります。雑誌や広告、WEBなどにある写真を意識して見てみましょう。どれもプロの仕事ですから参考になるはずです。

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