見出し画像

アーリーステージのCSが4ヶ月で4名(オファー受諾率100%)を採用した方法

はじめに

この記事ではタイトル通り、アーリーステージのスタートアップのCS(カスタマーサクセス)が4ヶ月で4名採用するためにどのようなことを行なったかについて記載します。

・まだアーリーステージで知名度がなく母集団形成が難しい
・チームのマネージャー自らが採用活動に責任を負う

というような状況で採用に関わっている方は少なくないと思っているので、CSに限らず、苦労されている方にとって少しでもお役に立てば幸いです。

(一部再現性に疑問符がつくところがあったり、当たり前なことも書いていますがご容赦ください…!)

本題に入る前に、簡単に自分たちが置かれている状況を記載させていただきます。

2021年3月にシリーズAの資金調達を実施(5億円)
・スタートアップ界隈での知名度はまだ高くない
・フィットネス・スクール業界特化ということもあり、ぱっと見で興味を持ってもらいにくい
・CSだけでも2021年1月から2022年6月までに追加で10名前後採用する必要あり(2021年1月時点で私含めて5名)
・他のチームも同様に人員増加の必要があるが、コストとのバランスもあるので湯水のように採用費用をかけられるわけではない

このような前提の中で、私がとった方針は以下の二つです。

・母集団を増やすために、求職者様(潜在層含めて)とのタッチポイントを可能な限り増やす(ただし、コストは極力かけない)
・求職者様が100%納得して決めていただくためにも、hacomonoの強みを活用するためにも、提供できる情報は全て提供する

母集団形成

これは多くのスタートアップでの悩みかと思います。
私の採用活動もほぼこことの戦いでした…。
まず最初にアクションの全容を記載します。

やらなかったこと
・求人サイトへの広告掲載
・wantedly以外の求人媒体の使用
・エージェントさんの活用

やったこと
・wantedlyでの求人掲載
・wantedly、ビズリーチでのスカウト送付
・Meety、Youtrustのような新しいサービスへの投稿
・HRチームと連携した座談会の実施

やろうとしたけどできなかったこと
・リファラル採用(候補者がいなかった…)

スカウト送付

「コストかけないって言ったじゃん!」となりそうですが、ここばかりはごめんなさい、知名度低い状態ではスカウトにコスト使わないと手詰まりかと思うのでご容赦ください…。

2-3ヶ月で、wantedlyとビズリーチ両媒体あわせて、200名ぐらいの方にスカウトをお送りしました(数字はアバウトです)。
スカウトの返信率は20%ぐらいで、wantedlyのCSの方曰く高い部類のようです。
返信率を高く保つコツはシンプルで、「Why you」「Why us」を丁寧に書くことです。

Why You
Why youについて補足をすると、単純に「あなたの××が魅力的です」のように良いと思った点を伝えるだけでなく、「あなたの××が弊社の○○にマッチしているので、ご活躍いただけると思っています」のように、求職者様が自社で活躍いただける根拠を書くようにしています。

求職者様の関心は「自分はそこでパフォーマンスを発揮できるか?」にあるので、そこをこちらから説明させていただくイメージです。

Why us
Why usも非常に重要で、知名度が高い企業ですと「お、あそこからスカウトか。一回話だけでも聞いてみるか」となるのですが、知名度が高くない場合は残念ながらそうはなりません。
なので、数多くある企業の中で自社に関心を持ってもらうためには他の要素を訴求する必要があります。
そして、私は他の要素として「自社を選ぶことでの求職者様のメリット」を伝えるようにしていました。
私自身転職を7回経験しているので求職者様以上に求職者視点に立てるのですが(笑)、スタートアップへの転職を検討している人の多くは転職を通して自己実現をしようとしています。
それは事業を通した社会貢献かもしれませんし、長期的に実現したいことに対してxxという経験やスキルを積んでいくことかもしれません。
ただ、正直言って、いずれもスカウト送付前に得られる情報では判断がつきにくいので、私は後者をこちらから提案するようにしていました。
具体的に言うと「これまでxxの経験を積まれてきていますが、弊社CSチームに参加いただくことで○○という経験ができて、今後のキャリアが広がると思います」というようなことをお伝えし、自社と一度話してみるメリットを感じてもらうようにしていました。

「Why youとWhy usを丁寧に書くのってめちゃくちゃ時間かかりません?」って質問出るかと思いますが、答えはYesでもあり、Noでもあります。
Yesなのは、テンプレを送るよりは当然時間がかかるためです。
一方でNoとしているのは、本当にスカウトを送りたい方であればWhy youとWhy usがすんなり出てくるためです。
逆に言うと、Why youとWhy usがすんなり出てこない方は求職者様視点でも自社視点でも一緒に働く理由がないので、ここで時間がかかるようであればスカウト送付をやめた方がいいです。
この送付時点での見極めは後のプロセスの遷移率にも影響を及ぼします(ミスマッチが起こりにくくなり、選考辞退やお見送りが減少する)。

結果として、Why youとWhy usを丁寧に書くことで、ご経歴の確認含めてお一人あたり10分程度はかかりますが、

・返信率20%
・返信後の面談率ほぼ100%
・面談後の一次面接希望率70%ぐらい(転職を少しでも検討している方だけに絞った場合)

という数字につながりました。

また、スカウト経由の一次面接通過率は肌感で70%ぐらいだったので(選考辞退はほとんどなし)、スカウト対象がズレていたということもなかったんじゃないかと思っています。

ちなみに、スカウトの送付は100%自分でやっていました。
一定程度の時間が必要な一方で、日中のコアタイムは送る時間がないので、基本的には18時以降に送付していました。
あまりにも送信時間遅いと印象悪いなとか思って、当初は20時ぐらいで切り上げていたのですが、途中からはあまり気にしないようにしました笑
(ビズリーチは予約送信があるので便利)

採用とは関係ないですが、wantedlyでのスカウトを通して他社のCSの方とお話しさせていただく機会が増えたのは副産物としてすごくよかったです。
私は今までCS界隈で知り合いがいなかったので相談相手がおらず困ることもあったのですが、とても優秀で素敵な方たちと情報交換することができるようになったことが本当によかったです。
本当はみなさんのお名前を記載て感謝の気持ちをお伝えしたいのですが控えておきます…!(みなさん、ありがとうございます!!)

Meety、Youtrustへの投稿

コストがかからないことはとりあえずやってみるの精神で投稿してみましたが、結論これは私の実力不足で目覚ましい成果はあげられませんでした…。
一言で言うと、朝倉というコンテンツの引きが弱いので面談希望者がほとんどいらっしゃらなかったです笑
ただ、Meetyを通してお一人の方に選考に進んでいただけたのと、お二人の素敵な方と知り合えたので、サービスとしては素晴らしいと思っていて、話せるテーマが多い人は使ってみると良いかと思います!

HRチームと連携してオンラインMeetupの実施

HRチームの企画で、代表、セールスマネージャー、私の3人でオンラインMeetupを実施してみました。合計で20名ほどにご参加いただいた記憶なのですが、このコンテンツは母集団形成に効くというよりは、選考中の方に参加いただくことで弊社に対する理解度が上がるという効果が大きかったなと感じました。

求職者様に納得していただく&自社の強みを活用する

狂信的なレベルでの情報開示

hacomonoに興味を持っていただき、志望していただいた方には100%納得したうえで意思決定をしていただきたいので、こちらから提供できる情報は全て提供させていただきました。
しつこいですが、私はこれまで7回転職していて、その中には正直しなくていい転職もありました(そもそも入社するべきではなかったところもあるという意味です)。
そして、「しなくていい転職」は私の場合は情報不足によって意思決定の精度が低かったことが原因でした。
このような自身の経験もあり、世の中に不幸な転職を増やさないためにも、私は採用活動を行っていた前職時代からもはや狂信的と言えるレベルで情報開示をするようにしています。
ただ、情報開示をする際に難しいのは以下の点です。

・良い・悪いの指標(何が大事)や水準(どれぐらいならgood/bad)は人によって異なる
・なので、自分が良いと解釈したことでも、人によっては悪いと判断されることもある
・加えて、自分が良い・悪いと思って伝えた情報の中には、自分からすると良くも悪くも思わないことは入らない
・でも、その伝えなかった情報の中に、相手にとっては良い・悪いにつながる情報が存在することもある

この課題を解消する手段として、私は候補者の方にチームのmtgに参加(見学)いただくようにしています。
これは私の考えですが、mtgには

「メンバー同士のコミュニケーションはこういう感じなんだな」
「一緒に働くことになるかもしれないAさんはこういうタイプの考え方なんだな」
「こういう風に意思決定していくんだな」
「これぐらいのスピード感で動いてるんだな」

のような、言語化しにくい情報(特にカルチャー部分)を含めた1次情報が多くあると思っているからです。
言ってしまえば、加工前(私の解釈前)の生の情報を候補者さんに提供して、良し悪しの判断は候補者さんにしていただこうというスタンスです。
なので、弊社は選考の途中で候補者の方に月次や週次の全社mtgに参加いただく(見学していただく)のですが、CSとして選考を進んでいただいている方にはチームの定例系のmtgにも参加いただいています(もちろん任意参加です笑。あと、リアルタイム参加できない方にはweb会議なので録画出データを共有しています)。
ちなみに、1-2週間前に来期のOKRをチーム内でディスカッションするmtgがあったのですが、そのmtgにも招待させていただきました。
「そんな重要なmtgに?」と思う方かもいるかもですが、重要だからこそ一緒に働く可能性がある方には開示したいと思っています。

あと、情報開示を積極的に行うのは、そうすることでhacomonoの強みを発揮できるためです。
今まで多くの企業で働いてきましたが、hacomonoは事業の意義だったり、それに取り組むメンバーのマインドや人柄、つまり企業としての内面の部分が素晴らしいので、知れば知るほど必ず魅力を感じていただけると強く思っています。
そう、知ってもらえさすれば…!
ということで、候補者の方にhacomonoの内面の部分を深く理解していただくために、上記のように積極的に情報開示を行っています。

まとめ

このように、スカウト送付段階から「その方は自社で活躍できそうか」「その方にとってhacomonoで働くことはプラスになるか」を考え、そのことをスカウトで丁寧に伝え、選考中に情報を惜しみなく開示していったことで、オファーを出させていただいた4名の方全てにオファーを受諾いただきました!(受諾率100%!)

今後

直近ではかなり人力でプッシュ型の採用を進めましたが工数に限界もあるので、hacomono CSの取り組みをもっと発信し、みなさんに興味を持っていただけるようにしたいと思います!(ラブレターいっぱい送るだけでなく、モテるようになりたい!笑)

最後に

hacomonoはCSだけでなく、様々なポジションで引き続き募集中です!
ご興味あればwantedlyからの応募、私へのTwitterでのDM等でご連絡くださいませ!!
(転職回数多いので、転職相談だけでも大歓迎です!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?