【学会発表スライド&講演感想を追加】子どもSODAへの対応で一番お願いしたいこと&出張講演の報告&今後のお知らせ
2019年8月31日は横浜港南区、9月8日は東京豊島区で「SODA(ソーダ)=聞こえない兄弟姉妹がいる”聞こえる兄弟姉妹”」の立場でお話させていただきました。各回数十名の方々が集まってくださいました!
聞こえないデフの方々、手話通訳者や手話学習中の方々からも家族やきょうだいのエピソードを伺い、まさに「出張!SODA&家族の会」でした。
今度、2019年9月22日の第57回日本特殊教育学会@広島では、ソーダの会を立ち上げた経緯と子どもソーダと大人ソーダ・デフとの関わりを中心に1時間~何時間でも話せてしまう講演内容を15分のポイントにして臨みます!スライドはこちらでも公開させていただきますので、良かったらご覧ください&「第57回日本特殊教育学会藤木和子(聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会代表)発表資料」と明記してくださればご関心のある方への転送なども歓迎です。
女子中学生SODAちゃんとお母様、来てくれてありがとう♡
講演で嬉しかったのは、女子中学生のSODAちゃん(会場で唯一の平成生まれ!)とお母様が会いに来てくださったことです。感激しました!!
終了後、懇親会までの間、30分くらいお話しました。
内容はヒミツですが、20年前!「思春期の中学生女子」かつ「お姉ちゃん」だった自分が知ってればよかったな~と思った内容を伝えられたかな・・・!?と思います。
お母様からも、便せん3枚もの心のこもったお手紙・・・!
「きょうだい児たちに”SODA”と名を付けて活動してくださり、大切に思ってくださり、ありがとう」の言葉にウルっとしました。
他にも、「知人のお子さんにSODAくん/ちゃんがいてホームページのこと伝えます!」と声をかけてくださった方も何人もいらっしゃいました。
出張講演!SODA&家族の会の時は、せっかくの機会ですのでぜひお声がけください!!(でも、実は参加していました!とホームページから感想のご連絡をいただくのもうれしいです!!)
子どもSODAへの対応で一番お願いしたいことは・・・?
以下は、私見とSODA&家族の会で知った話の範囲ですが、SODAの本質ってやっぱり「聞こえるから」ということだと思います。
「聞こえるから○○(助けてあげて、仲良くしてね、頑張って、我慢して、将来よろしくね)」(&「聞こえないから○○」)という見方をしてしまうのはしかたない部分もありますが、そのような見方や言動をなるべくしないように一番お願いしたいです。
そして、もし、そのような現場に居合わせたら「聞こえる・聞こえないに関係なく、あなたはあなただよ」、「聞こえるお姉ちゃん(聞こえない弟)じゃなくて○○ちゃん(○○くん)だよ」とフォローしてくださると本当にありがたいです。そう言ってくださった方のことを覚えているという話も大人SODAからたくさんあります。
「聞こえるから」
「聞こえないから」
「お姉ちゃんだから」
「お兄ちゃんだから」
「弟だから」
「妹だから」
「ひとりっ子だから」
言われて嫌だな&嫌だったという人は実は本当に多いです。もちろん、時にはニコニコ我慢できる力も時には大切。でも、あえて私は、「嫌だ!」って思った時に「嫌だ!」と言えることの方が大事だよ、助けてくれる人と出会えるまで、助けてくれそうな人を探してSOSを出し続ける力の方が大事だよと伝えたいです。
そして、ソーダの会にお子さんと一緒に参加してくださる多くの親御さん、周囲の大人の方々が、デフのお子さんだけでなく、ソーダのお子さんにも気を配ってくださっていること、私が親になったらこんなに頑張れるのかな、、、と思ってしまうくらい頑張っていらっしゃること、本当に頭が下がる思いです。
一緒に活動しているデフの方からの感想
一緒に活動しているデフの方から、講演の翌日に早速いただいた感想です。ご紹介させていただきます。
講演を見て、どうして藤木さんがソーダにこだわって活動されているかが、少しですが理解しました。
昨日おっしゃっていたことは、ほんの一部だと思われますので、また機会がありましたら藤木さんの講演を見てみたいです。
印象的だったのは、優生保護法の件で、昔の聴覚障害者が妊娠継続を許されなくて、きちんと説明されずに、本人の同意無しに手術させられた 事で、もし手話通訳がいればこんなことにならなかったであろう。という所でした。
すごく切ないですね。
それと、私も自分が聞こえず、弟も大人になってから聴覚障害になり手帳を取得しましたが、それまでも現在もコミュニケーションがうまくいかない事です。今は弟とのコミュニケーションは諦めていますが、もし許されるなら、弟を藤木さんの講演会に引っ張って行きたいと考えました。
きょうだいが仲良くいられるか否かは親の育て方というか、対応も大きいと感じました。
とても有意義な講演でした。ありがとうございました。
素敵な感想、感謝です!最近はデフ&ソーダのきょうだいで参加してくださっている方もいらっしゃって嬉しいです。これからの機会はもっと対話型というか、参加する方によって毎回違う「SODA&家族の会」になるように工夫していきたいと思います。
講演方法の試行錯誤(パワポ+手話)
どちらも講演方法は1時間当たり50枚くらいのパワポ(文字≒要約・写真・絵)+手話、音声への読み取り通訳です。(ありがたいことに試行錯誤しながら10回程の回数を重ねることができました。ただ、私の目的と役割は”内容”を伝えることですので、講演方法が音声か手話かに強いこだわりがあるわけではありません。講演方法は主催者の方のご希望やご意向を伺い、相談の上で、選択していただいています。)。
また、横浜港南区でいただいた質問やアンケートの内容を次の東京豊島区に活かすことができ、感謝です。(さらに、9月22日の日本特殊教育学会@広島にも生かしたいと思いますっ!)。
参加してくださった横浜港南区の皆さま、東京豊島区の皆様、主催者や準備してくださった方々、手話通訳者の方々、本当にどうもありがとうございました!!
写真の可愛すぎる「ありがとう」は、豊島区聴覚障害者協会の会長の長谷川さんからいただきました!!どうもありがとうございました!!
今後の予定
SODA関係は9月22日の日本特殊教育学会@広島、10月19日@埼玉熊谷市(パワポ+手話のみ、通訳なし)と11月10日@東京板橋区(パワポ+手話、音声への読み取り通訳+パソコン文字通訳)です。
以下、講演予定+運営で関わるイベントのチラシです。詳細はホームページをご覧ください。
9月22日@広島大学 日本特殊教育学会で発表
11:00~12:00 きょうだい支援に必要な支援とはー障害種を越えてー
企画者:諏方智広(横浜市立港南台ひの特別支援学校)
話題提供者:
古樋咲世(大阪府立中央聴覚特別支援学校)
丸田健太郎(広島大学大学院教育学研究科)
藤木和子(聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会代表)
三谷健二(きょうだい支援の会シブリングス)
15:30~17:00 聴覚障害児のきょうだいが直面する困難に関する一考察「聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会」の取り組みから考える
丸田健太郎(広島大学大学院教育学研究科)
藤木和子(聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会代表)
10月6日@福島、郡山「法律って?」~身近な法律、聴覚障害に関する法律など~
10月12日@東京、渋谷【満員御礼】「専門分野通訳の現状と課題(教育、司法、電話リレーサービス)」
10月19日@埼玉、熊谷「SODAの会を作って」
11月9日@埼玉、鴻巣「優生保護法について」
11月10日@東京、板橋「家族に聞こえる人と聞こえない人がいるってどういうこと?」
11月17日@川崎、神奈川「医療手話通訳シンポジウム」(司会)
12月6日@埼玉「誰もが大切にされる世の中に」~ともに生きる~(↑チラシ)
※講演への申込やお問い合わせは主催者にお願いします。
※SODAや親御さん、きょうだい、きょうだい児関係にご関心のある方でお会いできそうな方がいらっしゃいましたらご連絡ください。可能な範囲で調整させていただけたらと思います。
【9月】22日夜広島、23日岡山周辺、28日夜仙台
【10月】5日兵庫、6日福島、19日熊谷、20日横浜、26日夕方名古屋
【11月】3日昼広島、午後岡山・高松周辺、16日岩手、30日大阪
【12月】12月15日群馬、12月24日午後熊本
「きょうだい」がいつか辞書などにも載るコトバになりますように!!