【雑記】ヤツらはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ(byラーメン発見伝 芹沢)
こんばんは。
今回はお題です。#私を構成する5つのマンガ は私もよく利用している『アル』ってサービスが仕掛けたものです。
ちなみに私、この『アル』のオンラインサロンに入ってます。正直、めちゃ面白いです。
で、今回選んだマンガが以下です。
どうでしょう?自分だったら何を選ぶかな〜って考えてみると面白いかも。
今回は、選んだマンガの中でも、めちゃくちゃ素晴らしいマンガなのに、(おそらく)知名度があまり高くない
「ラーメン発見伝」
について書こうと思います。
○あらすじ(最低限)
・主人公は藤本サン。ダイユウ商事のグウタラサラリーマン。ラーメンオタクで、ラーメン開業を目指し、会社に秘密で夜はラーメン屋台を引く。
・ヒロインは佐倉サン。同じくダイユウ商事。同じくラーメンオタク。藤本サンがラーメン屋台してるのを知ってる。藤本サンと友達以上、恋人未満。
・ライバルは芹沢サン。大繁盛ラーメン店「らあめん清流房」のカリスマ店主。藤本サンのライバル。
・ストーリーは、基本的には、藤本サン+佐倉サンと、芹沢サンがラーメンバトルをする。僅差で芹沢サンが勝つことが多い
・名前の後に、必ずカタカナで『サン』または『クン』が付く。
ラーメン発見伝の魅力を、全部を説明することは出来ないので、一番好きなところだけ。
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芹沢サンのお店では、2種類のラーメンがある。
・淡口ラーメン(芹沢サンが理想とする味)
・濃口ラーメン(大衆が望む味)
まさに理想と現実のギャップ。以前、芹沢サンは淡口ラーメンのみを出してたが、大衆に理解されず、赤字続きで不渡りを出してしまう。
そんな中、理想のラーメンを声高にバカにする客が来て、猛烈にムカついたので、これでもかとラードをたっぷり乗せたラーメンを出す。
すると、このラーメンがバズってしまい、濃口ラーメンとして看板メニューになってしまう。そして、超人気店となる。
芹沢サンは、理想のラーメンで客を喜ばせたいのに、現実は大衆迎合という矛盾を抱えてしまう。
一方で、藤本サンは、自分が旨いと思うもので勝負したいと考えている。
藤本サンの腕前と将来性については芹沢サンも認めている。だからこそ芹沢サン→藤本サンに言い放ってしまうセリフが、
ヤツらはラーメンを食ってるんじゃない。
情報を食ってるんだ。
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大衆はラーメンの味なんて、わかっちゃいない。マスコミが垂れ流す情報を鵜呑みにして、美味しいと言っているだけ。良いモノが必ずしも評価されるわけではない。
って感じです。
これがラーメン発見伝のテーマであり、芹沢さんと藤本サンの課題です。
ただ、両者の課題に対するアプローチは違います。
藤本サンは信じる力を持っています。
自分が旨いと思うものは、客も旨いと思うはずだと信じ、切磋琢磨します。
芹沢サンは疑う力を持っています。
マスコミの情報はもちろん、大衆の言葉、既存の構造などを疑い、新たな価値を生み出します。
ラーメンバトルでは、基本的にはスキルと経験のある芹沢サンが勝つことが多いのですが、その中で藤本サンは、ラーメンの品質のみでは勝てないことを学んでいきます。
芹沢サンから主にマーケティングが語られるのですが、これが凄く勉強になります。
藤本サンと芹沢サンの最後のバトルでは、成長した藤本サンが勝利するのですが、この要因が実に味わい深いんです。
信じるというのは、おそらく疑うこととセットであり、どちらかだけでは成り立たないと思います。藤本サンは、芹沢サンとのバトルで疑うことを学んでいき、それを本当の意味での信じることに昇華したことで、勝利することが出来たのだと思います。
藤本サンは、お客さんを信じて、自分が曇りなく旨いと思うラーメンを出す。
芹沢サンはどうしても本当の意味でお客さんを信じることが出来なかった。過去のトラウマを脱却することができなかった。
本当は入れたくなかったであろう、『アレ』をラーメンに入れてしまう。お客さんの味覚を信じ切ることが出来なかった。
僕が素晴らしいと思ったのが、僅差ではなく、完全に藤本サンが勝つところです。ここに著者のメッセージが詰まっていると思います。
マンガの監修を、神の舌を持つ男であるラーメン王「石神秀幸」さんがしているので、これだけリアリティのあるマンガに仕上がっているんでしょうね。
ちなみに、藤本サンと佐倉サンの結末もステキです。
というわけで、いろいろ書きましたが、面白いんで是非読んでみて下さい!
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