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「お前にだけは言われたくない」。言わせる側にも問題がある。

立場が人を作る。というし、立場が変われば言動が変わるなんてことはよくある。

たとえば、会社の方針でやってる学習会。出世するまではほとんど出席しなかったくせに出世するなり「学習会に参加しないのは逆賊」と言わんばかりの締め付けを始める…など。

まぁ、受け手のこちらもいい大人なので「立場が変わるとね(あいつも大変だな)」くらいで流すのだけど…。

中には流せない人も、いる。
「お前にだけは言われたくないわ。過去にさんざんサボり散らかしてきたくせに。」と公然と叫ぶ人も、いる。

言動が真逆になった側だって、出世したとたんに言動が変わったことに違和感を感じてもいる。「お前にだけは言われたくない」といわれるのも承知の上だ。
その上で「わかってくれよ。仕方ないんだ。そういう立場になったんだ。本当はこんなことしたくない」と口を滑らす人も、いるのだが…。

悪手だ。と思う。

その場はしのげるだろう。それで留飲を下げる人もいるだろう。しかし、そんな発言をしてしまう上司についていきたいと思う部下がどれくらいいるというのか。

時代小説の読みすぎと言われるかもしれないけれど、歴史上の偉人に倣って過去の過ちは素直に認めて、今後はああはならないのだと宣言するのが潔いんじゃなかろうか。
「お前にだけは」という人間だって、内心はわかっているのだ「自分が逆の立場だったら、ああならざるを得ない」ことを。

そこにぐずぐずと「だって」「ほんとうは」と言い訳を並べるから見苦しい。「昨日の俺とは違うのだ!すまん!」でいいではないか。どのみち過去は変えられないのだし。

「お前にだけはいわれたくない」といわれるのが嫌なら、言わせないように先手を打つ。言われたとしても「すまんが、そういうわけだ」で済ませられる。開き直る。

「お前にだけは」と言わせてしまう側の覚悟と態度によって、ずいぶんと結果が違うように思うのだけど、いかがだろうか。


読んだコラム

「前言取り消し」

思ったことを箇条書きに

揚げ足取りで大臣を謝らせ、もし快哉を叫んで終わったのだとしたら…
いつものことではあるものの、断定しないあたり配慮を感じる

た。「金権選挙打破のため、国が何をなしうるかを問いたもうな。そのために諸君が何をなしうるかを問いたまえ」といったら、日本ではフクロだたきにあうだろう。(深代 惇郎. 深代惇郎の天声人語 (朝日文庫) (p.126). 朝日新聞出版. Kindle 版.

いまでいう「おまいう」ってやつだな…。

自分の主張を決定

「お前だけには言われたくない」。言われた側にも問題がある。

材料を書き出す

「おまいう」、普段もよくきく。
下っ端にいたころは、サボりたい放題さぼっていたくせに上に上がったとたんに「あれはよいものだ、会社の方針でもある。参加しないとはなにごとか」と鞭を片手にされても「お前にだけはいわれたくない」と…。

立場が変われば言動も変わるもの。とは思うけれど、納得しない人もいるのよね。
成長意欲の高い人なら半年前のあの人と今のあの人が全く違う人に見えるくらいになっている人もいる。そういう人に対する「おまいう」は、いったいいつの頃までさかのぼって言えるのか。

昨日のあの人と同じ人と思って「お前にだけはいわれたくねぇ」といってしまうのか、「昨日とは立場が違う。成長したのだ」と考えて「そうですよね」と腹落ちするのか。
ここだけ見ると受け手の問題。

でも、伝える側にも問題があると思う。「今まではこうだった。これからは逆のことをいうけれど…」みたいな演説があってもいいんじゃないかしら。
時代小説の読みすぎと言われるかもしれないけれど、うまくいっている偉人はそういうことを平気な顔でできる人が多いように思う。自分でやらなかったとしても、まわりにそういう面でフォローをしてくれる人がいるとか…。

過去の自分をなかったことにして「いいから黙って言うことを聞け」が通じるほど受け手は馬鹿じゃない。


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  • 推敲して、ロジックを整える

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やり方が掲載されている記事

文章を書く練習のやり方は、こちらの記事を参考にしました。

アイキャッチ画像は、wrtn を使って生成しています。


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