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【知って欲しい】LGBTQ+それぞれのセクシュアリティフラッグ

今月、6月はLGBTQ+の権利について啓発を促すイベントやパレードが世界各地で行われる「プライド月間」となっています。それに伴い、今回は、LGBTQ+それぞれのセクシュアリティにあるプライドフラッグについてご紹介したいと思います。

ちなみに皆さんは、いくつプライドフラッグを知っていますか?

今回の記事を書くにあたり、いろいろと調べてみて知らないフラッグがあったりしたので勉強になりまりました。

皆さんにもシェアしたいと思います。


レインボーフラッグ

レインボーフラッグは3種類あります。
レインボーフラッグが3つあるってことは僕も知りませんでした。
1999年以前とそれ以後では違っているってこと知ってましたか?

ギルバート・ベイカー・プライドフラッグ

1978年、カリフォルニア州で初めて選挙で選ばれたゲイと公表していたハーヴェイ・ミルクが、アーティストのギルバート・ベイカーにプライドフラッグの製作を依頼しました。ギルバートは「前向きで、私たちの愛を祝すもの」を作りたかったということでした。

「レインボーフラッグは、意識的なチョイスに基づく、自然で、必要なものだった」とギルバートは言いました。「レインボーは希望の象徴として、もっとも古くから歴史に記録されている」いうことです。

色には次のような意味があります。

  • ピンク   :性

  • レッド   :命

  • オレンジ  :癒し

  • イエロー  :太陽光

  • グリーン  :自然

  • ターコイズ :魔法

  • ブルー   :調和

  • バイオレット:精神

となっています。

1978〜1999年のプライドフラッグ

1978年にハーヴェイが暗殺されたことを受け、フラッグの需要が高まりました。

しかし、ピンクの色を入手するのは難しいと知ったギルバートは、その需要に応えるために7色に減らしたことでこのフラッグになりました。

レインボー・プライドフラッグ

LGBTQコミュニティ全体を象徴するのが、おなじみのこのフラッグです。

多くの組織や企業が象徴としてこのフラッグを用いて、コミュニティの人々みんなにとって安全な場所であることを示しています。

最近の恋慕―フラッグは大量生産が容易にできるよう、ギルバートのオリジナルのフラッグにあったピンクとターコイズのカラーが省かれてます。

レスビアンフラッグ

オリジナルのレスビアンプライドフラッグには、左上角にキスマークがついていました。

OutRight Action Internationalによると、2010年にブログで世界に紹介されたといいます。

未だに女性らしさや“リップスティック”レスビアンの象徴としてキスマークを今も使っている人たちもいます。ただ、オリジナルのレズビアンプライドフラッグはナタリー・マックレイが作ったもので、赤とピンクの濃淡はリップスティックのさまざまな色を象徴している。

バイセクシュアル(両性愛)フラッグ

両性愛の定義は、コミュニティの誰に聞くかによっていくつかに分かれます。

多くは、男性と女性の両方に惹かれる人のことを言います。しかし、一つ以上だが、全部ではないジェンダーに惹かれる人を表現する時に使う人もいます。また、自分と同じジェンダーと、少なくとももう一つ以上の別のジェンダーに惹かれる人のことを指す場合もあります。

『Pride』によると、このフラッグは活動家マイケル・ペイジが作ったものとされています。

バイセクシュアルの人がつながっていると感じられるシンボルを作りたかったのだといいます。それぞれの色は、以下の惹かれ方を象徴しています。

  • ピンク(あるいはマゼンタ)  :同性に惹かれる

  • ブルー            :異性に惹かれる

  • パープル(あるいはラベンダー):どちらの性にも惹かれる

パンセクシュアル(全性愛者)フラッグ

『Pink News』は、このフラッグの作者は不明だと言っていますが、2010年にオンラインに出現して以来、全性愛のシンボルになっています。

トランスジェンダーフラッグ

『Pride』によると、このフラッグは1999年にトランスジェンダーの女性モニカ・ヘルムズが作ったものとされています。

彼女は「どんな風に掲げても正しいという図案。自分の人生における正しさを見つけようとしている私たちを象徴している」と述べています。

色には次のような意味があります。

  • ブルー :男の子を象徴

  • ピンク :女の子を象徴

  • ホワイト:移行期にあり、ジェンダーがなく、性的中立でもない人々を
    象徴

アセクシャル(無性愛者)フラッグ

Asexual Visibility and Education Networkによると、アセクシュアル(無性愛)とは性的欲求を抱かない人と定義されています。「人に性的魅力を感じず、性的欲求がない」。

また、アセクシュアルは“グレー・アセクシュアリティ”と呼ばれる小集団にも分類されます。ここに入る人は自分たちを“グレー・エース”と呼び、稀にだが性的魅力を感じる人や、特定の状況設定でのみ性的魅力を感じる人などが含まれています。

『Medium』によると、このフラッグはコミュニティに対するアウェアネスを高めるために2010年に作られたといいます。

色には次のような意味があります。

  • ブラック:アセクシュアリティ全体の象徴

  • グレー :グレー・アセクシュアリティとデミセクシュアリティ
         AVENによると、デミセクシュアリティとは、強い感情的絆が
         できないと性的魅力を感じないこと

  • ホワイト:セクシュアリティを象徴

  • パープル:コミュニティを象徴

アロマンティックフラッグ

他者に恋愛感情をまったく、あるいはあまり抱かない人がアロマンティックと言います。

グリーンに象徴されるフラッグだが、グレーとブラックはアセクシュアルとセクシュアル、すべてのアロマンティックを象徴しています。

ノンバイナリーフラッグ

ジェンダークィアやジェンダーフルイドと同じように、ノンバイナリーのジェンダーは変動します。

OutRight Action Internationalによると、このフラッグは2014年にキー・ローワンが、ジェンダークィアのフラッグは自分たちを象徴していないと感じているノンバイナリーの人々のために作ったものとされています。

“クィア”という言葉は、多くの人がそのイメージを改善しているとはいえ、LGBTQコミュニティを中傷する意味でも使われているからだ。

色には次のような意味があります。

  • イエロー:二元的ジェンダー以外のジェンダーを象徴

  • ホワイト:多くの、あるいはすべてのジェンダーを自認する人々を象徴

  • ブラック:アジェンダーの人々を象徴

ストレートアライフラッグ

ストレートアライとは、当事者たちに共感し、寄り添いたいと考え支援する人たちのこと言います。

ブラックとホワイトのストライプのコンビネーションとレインボーは、同盟としてLGBTQ+コミュニティをサポートすることを象徴しています。

マセクシュアルフラッグ

マセクシュアルは、性別に関係なく男性を性的対象としている人のセクシュアリティになります。

マセクシュアルの詳しい説明については、過去記事がありますのでご参照下さい。

ちなみに、マセクシュアルのプライドフラッグの説明が見つけられませんでした。
僕自身が該当しているにも関わらず、フラッグのそれぞれの色の意味が理解できていません。
なので、今後、改めて記事にしたいと思います。

ウーマセクシュアルフラッグ

マセクシュアルの説明を読んでいただければ、そこに書かれている男性の部分を女性に変えていただければわかりやすいかと思います。

ちなみにウーマセクシュアルのプライドフラッグについても説明が見つけられず、理解ができていません。
なので、マセクシュアルのプライドフラッグと併せて、改めて記事にしたいと思います。

インターセックスフラッグ

『Planned Parenthood』によると、インターセックス(間性)とは男性と女性という二元的なジェンダーに一致しない人の総称となります。両性の性器を持つ人や、さまざまな染色体を持つ人、あるいは別の違いを持つ人がいます。

このフラッグは2013年にモーガン・カーペンターが作ったものになります。

『Intersex Peer Support Australia』のインタビューで、カーペンターは「誤った通説やステレオタイプな見方ではなく、インターセックスの人々を象徴するのに使えるイメージを作りたかった」と述べています。

カーペンターはコミュニティの象徴として下記の色を選びました。

  • ゴールドまたはイエロー:同じインターセックスのマニ・ミッチェルが、    
                インターセックスコミュニティに対して使わ
                れた“半陰陽”という中傷的な言葉を改善したス
                トーリーにインスパイアされたことによる

  • パープルの円     :インタビューの中でカーペンターは「円は、私
                たちはつながっていて、一体であり完全だとい
                う意味」であるとともに、インターセックスの
                人は自分の体を自分で決める権利があるという
                こと

ポリセクシャル(多性愛者)フラッグ

全性愛者とは異なり、全性ではないが複数のジェンダーに惹かれる人をポリセクシャルと言います。
このフラッグは、2012年にタンブラー(Tumblr)で作られたフラッグになります。

フィラデルフィアのPeople of Color Inclusive Flag(有色人種包含を象徴)

People of Color Inclusive Flagは2017年に作られたフラッグになります。

LGBTQコミュニティのブラック(黒人)とブラウン(褐色の有色人種)の人々と彼らが直面している独特の困難さを象徴するものとなります。

『Philadelphia Magazine』誌は、「昨年、ゲイ地区における人種差別に対処したブラックとブラウンの活動が行われたことを受け、コミュニティすべての人々を全面的に支援する方向に向かって活動していることを世界に示す新しいフラッグは、市にとって偉大な一歩だ」と情報源が述べています。

女優で監督のリナ・ウェイスが、2018年のMETガラでこの色を取り入れたマントを着用して注目を集めました。

Queer People of Color Flag(有色人種のクィアを象徴するフラッグ)

このフラッグの起源は不明です。

BLM(ブラック・ライブズ・マター)ムーブメントと、クィアと黒人コミュニティの共通集合にある人々の団結を象徴しています。

2021年のBLMムーブメントの絶頂期に有名になりました。

“Progress”プライドフラッグ

2018年、フィラデルフィアのアップデートされたプライドフラッグに応えて、ダニエル・クウェイザーがクリエイトしたものになります。フィラデルフィア版のプライドフラッグの色とストライプと、トランスジェンダープライドフラッグの色を組み合わせています。

フラッグのキックススターター(Kickstarter=クラウドファンディングサイト)でクウェイザーは、「昨年、プライドフラッグにブラックとブラウンのストライプが加えられ、今年はトランスのストライプが加えられたので、デザインをもっと強調してフラッグにさらなる意味を込めたかった」と述べています。

デミセクシュアルフラッグ

デミセクシュアリティはアセクシュアルの範囲に入っているので、色はアセクシュアルフラッグと同じだが、独自のユニークな配置をしています。

ジェンダークィアフラッグ

ジェンダークィアとは、生まれた時のジェンダーをもとに、どう行動すべきとか表現すべきだという社会の考え方に従わない人のことを言います。

『Psychology Today』によると、「自分の考え方や感情、行動、もっとも大事なのは自分の性自認に基づいている」ということになります。

『Pride』によると、このフラッグは2011年にマリリン・ロキシーが作ったものになります。

色には次のような意味があります。

  • ラベンダー:アンドロジニー(両性具有)を象徴

  • ホワイト :アジェンダー(ジェンダーレス)を象徴

  • グリーン :ノンバイナリー(男女どちらでもない)を象徴

ジェンダーフルイドフラッグ

ジェンダーフルイドの人は、自分をひとつのジェンダーに定義せず、男性、女性、その範囲のどこかで流動的にジェンダーがシフトする人になります。どのくらいの頻度でシフトするかは個人差があります。

OutRight Action Internationalによると、2012年にJJ・プールが作ったフラッグです。

色には次のような意味があります。

  • ピンク :女性らしさを象徴

  • ホワイト:すべてのジェンダーを象徴

  • パープル:男性らしさと女性らしさを象徴

  • ブラック:ジェンダーの欠如を象徴

  • ブルー :男性らしさを象徴

『Majestic Mess Designs』のインタビューで、プールは、ジェンダーフルイドにはシンボルがなく、“ジェンダークィア”という言葉は正確には相応しくないので、このフラッグを作ったと述べています。

「僕は自分にフィットするアイデンティティを見つけようとしてきた。当時、ジェンダークィアが当てはまるのはわかっていたが、大雑把すぎると感じていた。ジェンダーフルイドがフィットすると発見したが、シンボルとして象徴するものがないことにがっかりしたんだ。

僕自身はアーティストではないけれど、描いてみて、Photoshopを少し使って、自分で作ろうと決心した。で、実際に自分でいくつかフラッグを作ったのだけれど、タンブラーのジェンダーフルイドとジェンダーフルイドの人々についてのブログに送ったのがこれだよ。当時、たくさんの支持を得て、気に入ってもらった。それで使われ始めたというわけだ」

アジェンダーフラッグ

オックスフォード辞典によると、特定のジェンダーに属さない人のことをアジェンダーと記されています。

OutRight Action Internationalによると、このフラッグは2014年にセイラム・Xが作ったものとされています。

色には次のような意味があります。

  • ブラックとホワイト:ジェンダーの不在を象徴

  • グレー      :セミ・ジェンダーレス

  • グリーン     :ノンバイナリー(男女どちらでもない)

ポリアモリーフラッグ

ポリアモリーの人は無限に複数のパートナーを持つことができ、パイ(π)もその象徴だから、ポリアモリーのフラッグとしてパーファクトなシンボルになっています。

一方で、ゴールドは、性的な愛とは反対に、感情的なつながりを象徴しています。

リスセクシュアルフラッグ

リスセクシュアルの人は異性・同性・トランスジェンダーを問わず、自分が相手に性的な感情(感覚)を持つことはあります。ですが、性的関係の実現することを望んでいるわけではないセクシュアリティになります。

このリスセクシュアルについての説明は、僕の書いた過去記事もありますし、『AセクAロマ部』『琉球大学の金城克哉先生』などが説明記事を書かれています。
過去記事、参考記事のリンクをあげておきますのでご参照下さい。

僕自身、フラッグの色の意味合いについて、理解出来ていないので、改めて記事にしたいと思います。

クォイロマンティックフラッグ

クォイロマンティック(Quoiromantic)は自分が他者に抱く好意が恋愛感情か否か判断できない/しないセクシュアリティと言われています。

また、「恋愛と他の気持ち(信頼や友情など)の違いは曖昧だと考えているセクシュアリティ」とも言われています。

僕の書いた過去記事もありますし、『オレの嫁ちゃん元男子』、『AセクAロマ部』などでも説明記事を書かれています。

過去記事、参考記事のリンクをあげておきますのでご参照下さい。

LGBTQ+それぞれのセクシュアリティフラッグのまとめ

いろいろなセクシュアリティフラッグを見てもらってわかっていただけたと思いますが、ゲイのプライドフラッグはないのです。

レインボーフラッグは、ゲイの人のためにあるようなものではなのかなって思わなくはありません。

皆さんの中には、聞いたことのないセクシュアリティもあったのではないでしょうか。

そうなんです。
セクシュアリティの数は人の数だけあるのです。

と、いうことは、今回あげたセクシュアリティのプライドフラッグはほんの一部です。なので、まだまだ、僕の知らない、皆さんの知らないセクシュアリティが存在しているということなのです。

今回は、セクシュアリティは人の数だけあるということだけ覚えてもらえると嬉しいです。

プライド月間ということで、セクシュアルマイノリティそれぞれのフラッグを紹介しました。

皆さんの参考になっていたら幸いです。

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