「いつもニコニコして悩みなさそう～」の裏側

「あんた、いつもニコニコしてていいな～悩みなんかなさそう！」
って言われたことない？

大人になってからはそんな失礼なこと言われることはなくなったけど、学生時代はめちゃくちゃ言われてきました、わたし。

「明るく朗らかにいるのは最低限のマナー」だと思ってこれまで生きてきました。
悩んでふさぎ込んだり考え込んだり、そういうのはなるべく家で。
外ではできる限り見せないように。

それゆえ話しかけやすかったんやろうし、相談を持ちかけられることも多かったです。

で、相談してきた子がスッキリした顔で、言い放つわけですよ。

「あんた、いつもニコニコしてていいな～悩みなんかなさそう！」

イラッとして、チクッとするものの、「明るく朗らかに居られてるってことでオッケー」と思い直してきたんですけど、とはいえイライラしますよね。

悩みがないわけないやろがい！！

先日、占いのお客様が鑑定の終盤でポロっと、こう、こぼしはりました。

ある人に相談されたんですけど、ひとしきり相談した後に言われる一言に傷つきました。
「聞いてくれてありがとう、あなたは悩みなさそうでいいな～」って。
悩んでても、外に出さないようにがんばってるのに。
それには気付いてもらえなくて、むなしい。

相談内容は全然別件だったんですけど

それに対するわたしの返事はこう。

ホンマに一回も悩んだことがない人に、人は相談しようと思わない。
ホンマに悩んだことがない人は、人の悩みに寄り添えないから。
悩んでるように見えないほどの明るさに惹かれて、その人はあなたに相談しようと思った。
で、今まで悩んでいっぱい考えてきた過去を、その相談に活かすことができた。
それでいいやん。
いっぱい悩んでいっぱい考えて積み重なった人間力みたいなものは、ちゃんと相手に伝わってるから。

お客さんに贈った自分の言葉に、思いがけず昔の自分も癒されたわ。

以前、友だちと話した時に言われたんです。

なおちゃんって、最初から最後までちゃんと穏やかに聞いてくれるから安心してしゃべれるんよな～。
途中で声荒げたり否定したりカットインしたりしやんし、最後まで全部聞いてくれるから、何でもしゃべっちゃうし、自分でも気付かんかった本音とかまで出てくることもあるし。
ほんで、最後にわたしとは全然違う視点からアドバイスくれるやん？
そのアドバイス、いつも引くほど何パターンも「例えば○○の時は」って出てくるけど、その「例えば…」は常に考えてるん？

ちょっとだけ要約した

そうなんですわたし、常に頭の中で、何パターンも「例えば○○なら」ってぐるぐるしてる人です。
その「例えば…」の中にはとんでもないパターンも含まれていて、怖がらせるだけなので人にはほとんど言わないんですけど、たまに言うと、「え！？そんな地獄みたいなとこまで想定してるん！？」ってさらに引かれます。

「そんな最悪のパターンまで考えてしんどくない？」とも言われるけど、「起こらなくてよかった」と言える方がうれしい、が本音。

いつもニコニコ穏やかにしてて、全然そんな風に見えへんけど、なおちゃんが人知れず心配していろんなこと考えてきたことで、今回わたし、めっちゃ助けてもらった。
っていうか、いつもめっちゃ助かってる。
ありがとう。

理解してくれる友だちがいるから、わたしは卑屈にならずに、「いつもニコニコして悩みなさそう」を褒め言葉ととらえることができています。

今回のお客様も、いまこのnoteを読んでる同じ悩みを持つ人も、この話が「ニコニコして悩みなさそう」という言葉を、「朗らかで明るくて相談しやすい」と褒め言葉に変換できるキッカケになったらいいな。

あと、「悩みなさそうでいいな～」なんて失礼なこと、言うたらあかんで。
悩みがない人なんかおらんねんから。
悩みの大小だって、人それぞれ。

「そんな小さいことで悩んでるの？」って思うのもNG。
その人が真剣に悩んでることに大きいも小さいもない。

人の悩みに、勝手に主観でモノを言いに行く人が減りますように。

最後に。
前述の占いのお客様には、掲載の許可をいただいております。