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偶偶放浪記(たまたまほうろうき) 7/23 白水社から発売!

人々に忘れ去られそうな場所を“たまたま”訪れる愉しみ。岸本佐知子氏、都築響一氏推薦の小指が描く「旅」にまつわる漫画+エッセイ

この度、「偶偶放浪記」という旅行記本を白水社さんから出していただくことになりました!そして、敬愛してやまない岸本佐知子さんと都築響一さんに帯文をいただきました・・・!!いただいたのを見た時、膝から崩れ落ちるほど嬉しかったです。素敵な帯文を、本当にありがとうございます。

内容は過去に発表した同人誌『旅の本』に加え、4編の新作漫画とエッセイ・そしてそれぞれの町の風景の扉絵などを加筆し、『偶偶放浪記』となっております。
装丁などは戸塚泰雄さんに、とても素敵なデザインをして頂きました・・・!!カバーをとった表紙もぜひ見ていただきたいです!

はじめに
 こんな旅行記本を書きながら、私はそれほどたくさん旅行に行ったわけでもなく、有名な観光地にはまるで行ったことがないし、まともな旅館やホテルにもろくに泊まったことがない。観光らしい観光も、よく考えたらあまりした記憶もない。でも不思議と、印象に残っている場所ほどはなから行くつもりがなかった場所だったり、〈たまたま〉巡り合わされたような所が多かった。

 この本に書いたことも、側から見たらだいぶ破綻している旅の思い出話ばかりだ。
 自分のバンドのライブで大阪に遠征に行き、ブッキングの人に 「宿とって置いてあるから安心して来て」と言われて行ってみたら西成のドヤだったこと。 伊豆大島へ行こうとして、 ジェット船に乗ったら寝過ごして「神津島」("神々が集う島” という伝説のある離島)へ行ってしまったこと。 沖縄の風俗街のど真ん中で数日過ごし、味わい深い食堂を見つけたこと……。

 そうした情けない失敗ばかりの旅ほど、 後になってかけがえのない特別な旅だったと気づくことが多いから、それが自分でも不思議で仕方がない。
 そんな私の「偶偶放浪記」、こいつらアホか!と時に笑い、時にしんみりしながら読んで頂けただけましたらとても幸いです。

偶偶放浪記

目次
まえがき
いちょう団地の思い出
寄居旅行記
城ヶ島奇譚
ほら穴
神々の集う島 神津島
まぼろしの町 石岡
天下茶屋散歩日記
近所のチベット 笹山団地
大阪遠征 西成さすらい篇
山谷のアーケード遺跡
沖縄のアサヒ食堂
横須賀の奇人“アトム爺”
横浜中華街にまつわる掌編
子安という町
京急線と奇妙な長屋群
関西旅行記
あとがき

偶偶放浪記

各章の旅の合間に、「白水社の本棚」に連載中の『小指の偶偶放浪記』(土浦、大久保、子安浜、鶴見線、名古屋&稲荷温泉、横須賀・安浦編)も挟まっております〜!

 かつての小指の同人誌を置いてくださっていた独立系本屋さんは勿論のこと、白水社さんのHPなどからも購入可能です。
 そして、やっとこさ町の本屋さんでも注文できるようになりました・・!この本に限り、自宅通販を脱することができる!ぜひご注文のほど、よろしくお願いいたします。


 どんな人も無駄な旅が楽しめて、のんびりと幸せを噛み締められるような日が一日も早く訪れますように。
 何も皆様に楽しんで頂けたら幸いです!

🔸イベント情報🔹

トークイベントもセッティングして頂きました!twililightさん、青山ブックセンターさんありがとうございます!!
①7/30 竹中万季(me and you)ちゃん×小指トークイベント in twililight(三軒茶屋)

②8/10 岸本佐知子さん×小指トークイベント 青山ブックセンター

※予約ページは後ほど

ぜひ夏休みのお供にしていただけましたら嬉しいです。 小指より

いただいたサポートは、創作と発表に使います。本をつくりたいです。