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「あんぎお日記」(1991年12月23日)

十二月二十三日(月)
 昨日は家族が帰ったあと、ちゃんと許可を取って外出した。疲れたせいか、あるいは鼻腔内の汚れが胃に落ちたからか、帰室後、吐き気、脱力感また熱っぽくなったかと思うと寒気がしたりする状態に襲われた。朝になったらだいぶ復調していたが。
 昨夜は住む場所が定まらないという夢を見た。福島の、東京の家に居る私。夜中目覚めたとき、一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。
 バークリーをはじめ、外国の音楽学校に行くための(心の)準備は着々と進んでいるのだが、何か音楽をやるということに関して釈然としない気持ちが浮かんできている。このような迷いはここらでふっきらないといけないのか。私は何をやるべきなのか? もはや逡巡しているときではない。この輪廻のような生活から脱出しなくてはならないのだから。外地で生活するきっかけを。音楽に対するこの煮え切らない態度を払拭すること。ディレッタントへの道を避けること。

昨日買ったもの
『マイルス・デイビス自叙伝』
CD
『アルビン・カラン―エレクトリック・ラグズⅡ』ロヴァ・サクソフォン・クァルテット
『バルトーク―44デュオ(バイオリンのための)』

昨年、フランスでボブ・マーレーのレコードが50万枚売れたということ。
ビル・ラズウェルが語るパリの音楽の多民族バンド。
やはりいつにせよ、パリを通過することになるのか。

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