こよみの枝折り|2023年後半の占い
こんにちは、ひさとみゆりかです。
暦を枝折り(しおり)に、物語のような占いを書いています。2023年もそろそろ折り返し地点。ということで、本noteでは2023年後半のながれについて綴りたいと思います。
2023年というのはものすごく気まぐれで、勝手で、ふぁ~っと気が軽い。手にした、と思ったら消え、惑わされる。でも愛嬌があり、憎めない。
つかみどころというのがなく難しさがあるときのなかで、みなさん本当にがんばって、前を向いてきたと思うのです。
まずは半年間、みなさまにお疲れ様を。
そしてここからは、これから先半年間を過ごしていくみなさんに心からエールとヒントになるような気の流れを1か月ごとにまとめて書いてみました。
九星気学、旧暦、お月様のリズム、季節の流れを織り込んでいます。キーワードは単なる比喩であったり、イメージのつもりです。各月ごとの枝折りをイメージして画像も織り込んでいます。
暦という節目のエネルギーは私たちの背中を押してくれます。ただ1月にはまっさらな気持ちでスタートしたものの、ちょうど中盤では中弛みしやすいもの。ご自身の手帳やカレンダーは前半に、思いっきり書き込みがあり後半になると真っ白というかたも少なくないかもしれません。
ですが、2023年後半のこよみはとてもすてきな時を準備してくれています。非常によい区切りのときなのです。
暦や季節は、その時々の全体の気の流れを教えてくれるもの。行事は気の流れに沿った、邪気払いだったり、気を保つために工夫されたこと。イベントとしても楽しいものですが、それぞれに意味があります。
頼りになります。暦を枝折り(しおり)にして、区切りをつけてすすめてみてください。目印があるというのは、ものすごく楽に進めるんだと実感できると思います。
どうぞ心を穏やかに、物語を読むように、一か月ごとページをめくり読み進めてみてください。そしてご自身の手帳やカレンダーに少しずつ枝折りをはさみ、進んだり、戻ったりしながら楽しんでほしいと思います。
七月|愛と受容の一か月
小さいときにたまたまそこで会ったおばちゃんから“あめ”をもらうことがありました。出かけた先の電車で隣り合わせになったおばちゃんに、なにかの席で一緒になった遠い親戚のおばちゃんに、近所のお店のおばちゃんに。
ただそれが何の変哲もない“あめ”でも、たまたま思いがけずもらえたその一粒にはちょっとした照れと、誇りがありました。
おばちゃんのにこにこした笑顔も優しくて、独特の甘みの黒飴や、ニッキの飴は味わいきれなかったけれど、うれしさの一粒だったことを今でも覚えています。
誰しも一度や二度、そんな淡い経験があるのではないでしょうか。
それから時がたち、いま我々は一人ずつ仕切られたパーテーションのなかで生きているように感じます。実際にここ数年はその“仕切り”が目に見えるかたちにもなり、ますます誰かに声をかけ、自分のものをあげる、またもらうという行為にためらいと寂しさが伴うようになったと思います。
そんな世界が、ふとしたことをきっかけに転換してくるのがこの7月です。
7月3日 壬戌の望
7月3日、壬戌にて満月を迎えます。ここを皮切りに、そっと自然に声を出せるようになります。また手を差し伸べられるようになります。それはこれまで、出したくても出せなかった優しさと愛がゆるしを得るように、与えるという行動につながるときです。
人は受け取る以上に、与えることにも大きな喜びと意味を感じられるようにできています。そこに制限がなくなったときに、ここ数年ずっとうずうずしていた心のうちにじんわりとした温かさを感じることでしょう。
“あっ”と思った瞬間があれば、「大丈夫ですか?」と声をかけてみてください。手をかしてあげてください。何気ないそのアクションが、心のドアのカギをあける。不思議な巡りの出会いなのです。
7月6日・7日 小暑・七夕
その後、6日7日の節入りでは、今度は誰かの支えをするっと受け入れることができるタイミングになります。節入りとは二十四節季という季節の切り替えのタイミングであり、エネルギーの転換期です。
この小暑ではこれまで特に近すぎて頼れなかった、身内や仲間にはじめて心のうちや状況を打ち明けられるようなこともあるでしょう。
愛を与え、分かち合い、そして受け取るループが自然と生まれます。いま受け取り下手になっている人が少なくないと思います。そんなかたは、いただいたものを手に、そっと目を閉じて、たくさんのものをもらって私たちが生かされていることを実感してください。
私たちは、受け取っていないと思っているだけで、たくさんのギフトを毎日もらいながら過ごしているのです。
自分で稼いだお金、それと交換するものというのは実はほんの少しであり、それ以外のものがなければ生きていけません。
そこには見返りやお金ではない、あの小さかった頃にもらったひとつの“あめ”のような優しさと循環がめぐるそんなときなのです。
また7日は七夕。奇数というのは陽数と言われ、その数が重なる日を縁起がいいと考え節句となったもの。願い事を書く短冊の5色は五行から成り立つ魔除けの意味もあります。
7月20日~8月8日 夏土用
また7月後半、20日7時26分からは夏の土用期間に入ります。これが8月7日(8日が不成就日なのでここまでと意識して)までであり調整の暦です。
夏土用は、季節がゆっくりと夏から秋へ移行する準備をするタイミング。土用は季節の変わり目となるため、体調を崩しやすいときです。夏土用では、消化不良、食欲低下、やる気の低下、冷えという症状がでやすいとき。
また体の機能では「脾(ひ)」に気が集中します。脾といっても、そのまま脾臓のことを指すのではなくその役割のこと。
脾はエネルギーを作り出すこと、なので胃全体や体内の水分バランス、血液を作り出すことを表します。
体の内側で活発に流れをよくするために、体に合うお水をしっかりととることを意識してみてください。この時期は冷たいジュースや甘い炭酸、ビールなどをグビっと飲みたくなる季節。
ですが、今年はお水をたっぷりいただきたい年運。今年は癸(みずのと)という、水にエネルギーが集まる年でもあります。
ご自身の体にも、優しい愛と受容の循環を整えて。
今月受け取れるもの
飴玉・優しい一言からの循環・愛情
エネルギーが集まりやすいもの
朝日・花を飾る・噂話・電波・童話・塩味
八月|自由と解放
私たちは、自由です。
生まれたときから、この命を全うするまでの権限はすべて自分自身に一任されています。
いつ起きるかも、どこで過ごすかも、どう感じるかも、すべて自由です。
そんなことを味わえるのがこの8月です。
8月は少し面白い現象がおきます。
一か月に満月が2回巡るのです。これは新暦といって、日本では明治時代以降から現代まで使用されているグレゴリオ暦(新暦)ではたまにある現象です。
というのもこのグレゴリオ暦ではお月様のリズムは加味しておらず、太陽をもとにつくられたカレンダーだから。
これは明治時代以前、旧暦(太陽太陰暦)が使用されていたときには体感できないことでした。旧暦では、一か月は新月から次の新月までと定められており、ちょうど真ん中に満月というお月様のリズムを中心としたくくりだったからです。
今年の前半は、一か月のなかでお月様のリズムが満月が先、新月が次という流れでした。それがこの8月の満月の重複により、9月からは新月が先、満月が後という流れに転換していきます。
これはものすごく大きな現象で、なんだかここ数か月足並みが揃わずちぐはぐだったかたは9月以降流れが変わっていきます。
ということで8月は満月と満月に挟まれた、満ち溢れたエネルギーの一か月です。気が張っていた出来事や心配ごとから一気に解放され、空っぽになった心が凝縮した愛で満ち溢れる、そんな出来事がありそうです。
8月2日・31日の望
1回目の満月は2日3時32分に壬辰で起こる満月で、目に見えないご縁や関係から救われるそんなイメージです。何もできないことでも愛されている実感を得ることができ、シンパシーがつながる、少しミステリアスでもある満月です。
五感を研ぎ澄ませてください。情報ありきではなく、自分の感覚を先に使い磨いてみてください。目に見えることだけに真実があるのではなく、目に見えない感覚から新たな道をみつけられるときです。
そして後半、31日は辛酉で迎える手放しの満月。これまで自分を締め付けていた目に見えないものや辛さから一気に解き放たれるようです。思わず天を仰ぎたくなるようなそんな自由の身を感じられることでしょう。
満月に何かを書き出す習慣があるかたは、最初の満月には引き寄せたい夢を、2回目の満月には引き離したいことを書き出すとよいでしょう。
まさに陰と陽。2つの局面を意識してみて。
8月4日 天赦日
また4日には暦上の最高吉日である天赦日を迎えます。許し、という面で非常に強力なサポートがありそう。心のままに、感じるままに行動することが答えにつながるそんなときです。
私たちは自由です。そんなことに今は、そんなに強く感じられなくとも、8月満ち溢れる気のなかで思わず「自由だー!」と叫びたくなるそんな瞬間がおとずれそうなのです。
「時間もお金も環境もすべてが自由だったらなにがしたい?」
5つ考えだして、そのうちのひとつをかなえる日としてもよいでしょう。
また8月に天赦日は2回巡ります。ただこの日、18日は不成就日が重なっているため、天赦日とはとらえず優しく過ごす日とするとよいでしょう。
今月分かち合いたいもの
自由・制限のない喜びや楽しさ・人情
エネルギーが集まりやすいもの
大衆居酒屋・温泉街・海・映画・手紙
九月|夢を見る
夢というのはおもしろいものです。
ひとつは夜、眠っているときに頭の中で繰り広げられるあれこれ。これは自分でつくりあげているものの、コントロールは不可能で、とんでもなくあべこべな夢を見ることもあります。
夢のなかで見たことでいい気持ちになることもあれば、ひどく悲しい気持ちにもなることだってあります。自分自身の頭の中なのに、自分の創作を超えて作り上げられる世界は魔訶不思議です。
もうひとつの、“夢”というのは現実の世界で創造する希望です。自分自身でつくり考えることができ、こちらもただただ自由ですが、それが自らの想像を超えることはなく、自分の考える内で展開される夢です。
この2つを同じ“夢”と言葉で、くくることはなんだかとても面白いと思うのです。コントロールできないけれど、自分の想像をはるかに超えてくるものと、コントロールできるけれど、自分の想像のうちであるものと。
どちらも自分の“夢”であり、どちらも私たちの人生に深く根ざしています。
そんな2つの意味を持つ、“夢”のようなときがこの9月です。
現実の延長だけではとどまらない、ご縁がつながっていきます。
9月7日・8日・9日 白露と重陽
前半、7日と8日の節入りは2日間、十二直という暦注が成就するという意味を持つ“なる”が重なります。そして翌9日は、重陽の日。奇数そして、9という数字は陽の気が一番あふれる数であり、それが重なることでエネルギーが最大化すると考えるパワーデー。
陽気あふれる3日間で、実際に夢がかない夢のような体験を味わうこともあるでしょう。ただそれは意識していた創造の範囲の夢以上に、夢のような喜びにあふれるのかもしれません。
重陽の日は、心と体の健やかさを祈る日でもあります。またこの日にお雛様を一度出して愛で、換気をする後雛という風習も。
日本酒に菊を浮かべて飲む菊酒もまた粋な行事です。なかなかこの風習が定着しないのですが、大人のみなさんはぜひ。
9月20日~26日 秋のお彼岸
そして後半20日から秋のお彼岸入りであり、ここでも十二直の“なる”が重なります。この前後、バランスがとれた日々のなかで、不思議な“夢を見る”人も少なくないと思います。そこからつながるメッセージで実際の夢につながる、そんな宝物の場所が描かれた地図をもらうようなタイミングです。
このあたりは枕元にペンとメモをおいておいて。スマホだと、ほかの情報が目に入り夢が消えてしまいがち。記憶に残るヒントを紙に書き出しておくとつながっていくでしょう。
私たちの世界は、自分で描く夢以上に、想像を超えた夢の世界を味わうことができます。夢を見るということが、難しくとも、意図しないつながりから拡張していく、そんな瞬間が9月にはあるようです。
今月共鳴しあうもの
ご先祖様・目に見えないご縁・家族・同じ夢を持つ仲間
エネルギーが集まりやすいもの
日本酒・菊・水まわり・月・影・夜
十月|探し物がみつかる
ある日突然、物がなくなることがあります。どこかで落としてしまったのかもしれませんし、忘れてきてしまったのかもしれません。
または、うっかりなにかと一緒に紛れ込ませて、知らず知らずのうちに自ら隠してしまっているようなこともあります。
ある、と思っていたものが、ないと気が付くとき、心のスイッチはそのものを見つけ出すために動き出します。
探しても、さがしても、ないときもあるけれど、この世の中うっかり置いてきてしまってまだそこにあることもあります。(特に日本では忘れ物がそのままでいてくれることが多いように感じます)
ここ数か月、もしくはここ数年、その“なにか”をずっと探し続けてきた人は「あぁここにあったんだ」と安堵と感涙の一か月となりそうです。
それはものだけではありません。自分自身の心のうちで探し続けていたそのスイッチがほっとした気持ちとともにお役目御免とカチッと切られていくような穏やかな瞬間でもあります。
10月15日の朔
朔とは新月を表します。15日の新月は、9月で特筆した十二直が成就を意味する“なる”ですが、そこに不成就日という陰のこよみが重なります。これは、思い込みからの脱却を意味するように感じます。
なくした!と思ったものが予想の範囲を超えて、びっくりするところから出てくることもあります。(冷蔵庫のなかにメガネがあったとか)
それが自分自身の手で確かに置いたものでも、信じられず笑ってしまうような。あきらめていたときほど、そんな発見に遭遇すると思いますが、そんなことを表す新月です。
この新月では気をゆったりと、詰め込みすぎない心に余白を準備して。バタバタと隙間がなければ、ふとした瞬間に出会う機会も少ないもの。
ぼーっと秋の夜を楽しむそんな時間を取り入れて。
10月27日 十三夜
その後、十三夜にあたる27日で、もう一度“なる”、そして一粒万倍日、二十八宿はすべての物事に適した“牛”で起こり、その2日後29日の満月は十二直が“ひらく”という今度は非常に明るい満月です。
ここはストレートに、探していたものが“あった!”と目の前に見つかった瞬間の喜びとうれしさにあふれています。
このあたりでは、「自分がなにを探しているのか」を明らかにして、表明していくとよいでしょう。
ただ、この満月は嘘偽りなどもあきらかにする力を持っています。あれこれとひっくり返る出来事もありそう。
特にこれまで大きな力の影響で日の目を見られなかった方、権力により力を発揮できていなかったかたは陽の気にあたり、“やっぱり私はこのままでよかったんだ・・!”とこれまでの道に光がさします。
昔のひとたちは、「神様、私の行動をみていてください」とお祈りしたそうです。自分の行動が正しいものであると信じ、神様にみていただくという祈りです。
そんな同じような信じる気持ちにより明るさが集まり、この先の道がはっきりと見えてくる、そんなタイミングです。
十三夜は十五夜とセットでお月見をすると縁起がよいといわれています。9月29日のまん丸満月と合わせて月を見上げてみて。
10月17日 天赦日
17日、今年最後の天赦日がめぐります。十二直が“ひらく”という心を解放していくべきタイミングで、負担が軽くなっていくときです。
これでいいんだという自信とともに、また1歩踏み出せる、ずっしりとした天赦日です。
できればこのタイミングで、チャレンジしたかったことを始めてみるとよいでしょう。暦が背中を押してくれる、優しい1日です。
10月21日~11月7日 秋土用
また10月後半21日0時58分から秋の土用期間に入ります。秋から冬へ心体を順応させていくときです。これから冬を超えていくという、循環をよくし、よいエネルギーをしっかりとためていくときです。
ここまでたまった疲れや邪気はしっかりと払っておくことを意識して、きれいにぽっかり空いたところに、よい力をため込みたいのです。
むくみや、コリはマッサージして、流れをよくして。また季節がよいタイミングで楽しい仲間との時間をたっぷりとり、笑いあうこともよきとき。
秋の行楽シーズンは、ひっそりと内にこもる冬にむけて寂しい気持ちを払うためにあるもの。楽しい予定を組み込んで、体と心の充電を満タンにすることを心がけて。
今月許しを得ること
価値観の違いを認め合うこと・それぞれに自由な夢を望み語り合うこと
エネルギーがあつまりやすいもの
なくしたと思っていたもの・感動・ヘッドスパ・瞑想
十一月|ゆらぎとしなやかさ
心の揺らぎというのは誰しもあるもので、特に今年2023年はその振れ幅が大きくなりやすいときです。
心のバランスが崩れそうなときや弱くなっているタイミングで、人はこれまで“強さ”を求めてきたように感じます。
ここ数年間は、誰しもが“苦しみ”を声に出すことはタブーとされてきました。みんな頑張っているからという一言でまとめあげられた世界で、何に不満も不平も言うことなく固い殻をまとい、耐えてきた時間がありました。
そんな数年間を経て、やっとこさ解放された一年目。生きやすくなったかといえば、2023年四緑木星で迎える今年は特に複雑さを絡み持ち、一筋縄ではまだまだ進めないときです。
そんななか、大きな風に吹かれる柳の葉を思い出しました。晩秋になると黄金色に少し寂しくなるものの、その葉は自由そのもの。季節の巡り合わせに合わせてしなやかにそこにあります。
かたく、まっすぐな軸というものは不要で、むしろそれがあればぽきっと簡単に折れてしまう。軸がないからこそ風のままにあっちへ揺られ、こっちへ揺られ、次第に葉を落とし、また新たな葉を迎えます。
私たちもこの一年、あっちへこっちへ揺さぶりが大きなときだったと思います。もうここからは固い殻はいらない、強さという変化ではなく、そのままで、のらりくらりと、しなやかさがあればいい。そんなことを感じるのが今年の十一月だと思います。
11月8日 立秋
8日の立秋を境に、ざわめきを感じるかもしれません。それは2023年も残すところ・・・という常套句を耳に、焦りを感じてくるからなのかもしれません。
まずはこの1年健康で、日常に戻ることができたことに喜びを感じましょう。私たちはみんなこの大きな時代の変化を身をもって経験し生き残ってきた、歴史上の人物なのです。
揺らぎは当たり前に生まれます、人間ですから。そしてこの数年の変化とこの一年の運気をみれば、ありとあらゆることが急激に変化し、それはものすごく力強く影響があったときでしょう。
ここまでがんばってきたことを胸に、これからの人生自分のペースで日々をめくっていくと決めてみてください。新しい変化は焦らずにそのまま、いまをそのまま楽しんで。
強さより、しなやかさを。
今月試したいこと
新しい運動・お香やアロマなど香りを新調すること・座禅
エネルギーが集まりやすいもの
変革しようとする力・感情の起伏・嵐・伝統的なこと
十二月|終わりは始まり
一年の終わりと聞くと、ものすごいペースであれこれを詰め込んでいく人がいます。年内、というキーワードは私たちの気を動かすパワーワードだなぁと毎年感じています。(これが一年の真ん中でも感じて動けたらいいのに)
ただ私たちは当たり前に、この12月という節目を意識していますし、年内あと残り何日というカウントダウンだって容易にできます。
ただこれは地球上に“最初から”あったものではなく、人間がつくりあげた“暦”という仕組みができたからということを日々の中ではほとんど意識することはないでしょう。
有史以来、日本でももちろん“暦”がないときというのがありました。自分がいつ生まれたのかも、今日が何日で、明日が何月なのか、それらの区切りが一切ない世界で、人は生きていました。
いま、朝起きたら、デジタルで日時を秒単位で知ることができます。でもそれは一種の“決め”であり、もともとの自然の世界に区切りという線はついていないのです。
暦があれば膨大な過去とこれから先の永遠の未来に目印がつくのです。
節目、というのはありがたいものです。人間は“終わり”が見えるとその価値やありがたみが一層腑に落ちるようにできています。
そんな区切りの12月ですが、2023年と翌年2024年の気はつながっていて流れていくように感じます。
1月1日 天赦日
というのも、少し先出しになりますが2024年の最初の天赦日は1月1日に起こるのです。毎年季節と日の干支に合わせてめぐる天赦日ですが、これだけトップバッターに君臨するのは非常に珍しい流れです。
誰しもが、区切りや節目を感じやすい1月1日元日に天赦日を迎える1年はその前日2023年からの流れをよく感じられます。
まさに終わりが始まり、という気の流れのなかで、区切りがついていくそんなときなのです。書初めは2024年を格上げしてくれるアクション。
アートの感覚が花開くときなので、感性のままに自由に書き出してみて。
12月13日 正月はじめ
毎年13日からお正月の準備を始めます。クリスマス前なのに、もう?と感じるかたもいらっしゃると思いますが、旧暦でははやいと8日から始めるところもあるのです。
今年はちょうど13日朝8時32分に乙巳で新月を迎え、スタートにはもってこいな暦。とくに水のエネルギーが強く作用するこの日は水回りの掃除から少しずつはじめてみて。
また大掃除、お正月の飾りつけは29日(二重に苦)と31日(一夜飾り)を避けて。となると今年は27日がちょうど己未の満月。
新月にはじめ、満月に終えておく、そんなリズムを今年は取り込み、来年2024年の歳神様をお迎えするご準備をしたいものです。
12月22日 冬至
二十四節季の季節がこの日から冬至へ入ります。冬至とは、日照時間が一番短くなるタイミング。ということは翌日からゆっくりゆっくり、日の当たる時間が長くなる、陽転のタイミングであります。
一番暗さを感じるときに、人々はできるだけ陽気でいようと心がけました。そのため地方独自のお祭りや行事があるのは生きていく知恵のひとつだったのでしょう。
この日は太陽を彷彿させるものを、食べたり、楽しんだりすることが伝統で残っています。かぼちゃやゆず、など丸くて黄身がかったものに思いをはせて邪気払いをするのです。
このあたりからもうすでに2023年の気から2024年へ移行する流れを感じる方も少なくないでしょう。
来年2024年は三碧木星が中宮となる1年。結果や成果が目に見えてあらわれてくるときです。またスピード感がはやいことも特徴であり、直感を頼りにしない手はありません。
そんなことを意識して、年末はご自身のインスピレーション大切に受動的ではなく能動的な行動を心がけてみて。きっとよいときとなるでしょう。
今月組み込みたいこと
アートの世界を楽しむ時間・味覚や五感に集中すること・すっきりとした空間づくり
エネルギーが集まりやすいもの
アーティスト・宝石・金・火
気の流れは風の流れ
よい流れの2023年後半がめぐります。今年は“風”をあらわす四緑木星の一年。風はコントロールすることはできません。
ただし、流れに身をまかせ、信じ、軽やかであれば、思いがけないところへ連れて行ってくれるときでしょう。
無理に抗うことも、恐れることもなく、その自然な流れを織り込んでゆくことが今年後半をより豊かにしてくれるそう感じています。
こよみを枝折りにより楽に、より楽しく。
すてきな2023年後半になりますように・・・!
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