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匂いと記憶

『あ、この匂い何処かで嗅いだことある。』

そんな経験はないだろうか
匂いというのは不思議なもので、思い出そうともしていなかった昔の記憶を、鼻を掠めた微かな匂いを使って簡単に引っ張り出してしまう。

例えば、夕時の住宅街で香ってくる香ばしい匂いが実家の母の手料理を彷彿とさせたり はたまた、全く面識の無い人とすれ違った時に掠めた匂いが元恋人を思い出させたり。

無駄に匂いに古傷えぐられがちな私は調べてみたことがある。

この匂いと記憶が結びつく現象を「プルースト効果」というらしい。

嗅覚は、人間の本能的な行動や感情をつかさどる神経に直結しているらしく、そのため記憶を直接的にフラッシュバックさせることがあるとか。

最近流行っている「香水」って曲も、このプルースト効果を歌っている。曲で聞いてると、わかる~エモい~!ってなるけど、科学的に「それプルースト効果ですよ。」って言ってしまえばその程度のようにも感じる。科学ってエモさを殺しがちだな。

私も、自分の匂いで誰かの記憶に居座っていられているのだろうか。ふとした瞬間に私のことを思い出してくれる人間を作れているのだろうか。

わからないけれど、とりあえずいい香りの香水を買おうと思う。



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