サザンヘイローは南米のサンデーサイレンスだったのか?
スポーツの世界では「〇〇の■■」という形容や比喩をよく耳にする。
〇〇のマラドーナやら、〇〇のイチロー、〇〇のダルビッシュなどである。「■■2世」や「和製■■」と呼ばれる選手もいる。だが、たいていの場合で「〇〇の■■」は本家に遠く及ばない。
競馬界では「〇〇の■■」シリーズは少ないと感じる。イクイノックスは日本のシーザスターズとは言われないし、タピットはアメリカのガリレオとは呼ばれない。武豊を日本のデットーリと言う人も滅多にいないだろう。
そんな中、サザンヘイロー(Southern Halo)は一部の日本人から「南米のサンデーサイレンス(もしくは南半球のサンデーサイレンス)」と呼ばれることがある。なぜだろうか?
それは、サザンヘイローとサンデーサイレンスが同世代であり、共にアメリカで産まれ、父にヘイローを持つ種牡馬であり、外国で1強状態のとてつもない種牡馬成績を叩き出したからである。また、サンデーサイレンスにはアルゼンチンの血が流れており、サザンヘイローはアルゼンチンで種牡馬となったという共通点もある。
なるほど、これを見ればサザンヘイローを「南米のサンデーサイレンス」と呼ぶのも理解できる。サザンヘイローがどのような馬なのかを説明する際にも、非常に分かりやすい表現である。
しかし、はたして本当にそうなのだろうか? 上澄みだけをすくって物事を判断していないだろか?
そこで今回は、サンデーサイレンスとサザンヘイローに関する具体的な数字やデータを比較し、サザンヘイローが本当に「南米のサンデーサイレンス」だったのかを検証する。
先に結論を言ってしまおう。サザンヘイローは南米のサンデーサイレンスではない!
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