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読書の記録 『文學界』6月号

 6月号も内容てんこ盛り。こんなに読ませて定価1100円とか、ありがとうございますとしか言いようがありません。たくさんの人が読めば読むほど、来月以降も内容は充実したまま、お値段据え置きであらゆる文芸を楽しめるのだと思う。みんな『文學界』を買って読みましょう。いや、『新潮』も『群像』も『すばる』も『文藝』も全て素晴らしいのだと思う。たまたま僕は『文學界』を選んだだけです。

 どんな話だったかって上手くまとめて書けないですけど青野暦さんの『夢と灰』という作品、読みながら涙が止まらなくなりました。一週間ほど前に読んでほんまに心揺さぶられまくったのにちゃんと憶えてないの、情けない。でも、読んでる最中のあの感じを憶えているんだからそれでいい。もう一回読めばいい。何回でも読むために買うてますねん。

 複数の言語を行き来する作家さんや翻訳者さんのシンポジウム「移動するアイデンティティ」を読むと外国語を勉強したくなる。多和田葉子さんの言葉がやっぱり好きなんです。

 『言語学バーリ・トゥード』の川添愛さん、大澤真幸さん、三宅陽一郎さん、山本貴光さん、吉川浩満さんによる座談会「私たちはAIを信頼できるか」は確か、何ヶ月か前にもあった座談会の続編やと思うんですが、こちらも前回同様、読み応えあり。

 『文學界』ほんまに最高や。みんな、文芸雑誌を読もうぜ!

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