酔いざめの水
ムード歌謡の特徴の一つに、「男が女の立場で歌う」というのがある。
そこに登場する女のイメージは大抵、男にとって都合のいい女。
例えば「酔いざめの水」の中で一人称で語る主人公を、「男に騙された水商売の女」だと仮定してみる。それではその「水商売の女を騙した男」は、どんな奴か。酔いざめの水のおいしさ、冷たさを知る、そんな女にした罪な男は、一体どんな奴なのか。
それはきっと、ブランデー片手に遠くを見つめるチョビ髭のダンディ。
そう、犯人はレコードジャケットの男。
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