TOEIC 800点から990点を目指す戦略
本日、このタイトルのテーマで、クラブハウスでお話しする機会がありました。自分の学習歴を振り返るよい機会でしたので、noteにも残しておきます。
前提
■ 僕が満点を取ったのは10年近く前です。学習法や問題集は、より良いものが出てきているはずなので、詳細にはあえて触れていません。
■ 「満点=全問正解」ではありません。実施回による難易度のバラつきが調整されるので、数問落としても990点は出ます。逆に、実例として聞いたことはありませんが、理論上は全問正解でも990が出ないことがあるそうです。
■ 帰国子女ではなく、受験勉強やその後の独学などのインプット中心の学習によって、800点前後まで到達した方を想定します。
■ 必ずしも満点を取る必要があるとは思っていません。「仮に目指すとしたら、こうするのが良いのでは」というものです。TOEICとの付き合い方は、以下の記事に書いています。
超ざっくり全体像
単語力を増強し、リスニングで満点近くを安定的に取れるようにし、長文(Part 7)を正確かつ迅速に解き切り、文法・語法(Part 5&6)の知識を地道に積み上げる、です。
はい、全部ですね。まあ目指せ満点なので当たり前ですが、それでも優先順位があります。以下、順番に解説していきます。
単語
満点を狙うのであれば、8000~10000語レベル まで引き上げたいです。
この水準になると、問題の中に知らない単語はほぼ無くなります。既に800点台にきているとすると、単語力は7000~8500ぐらいと推測されるので、がんばって1000~2000語を積み上げましょう。
単語の覚え方は、一般的に、丸暗記タイプ と 文脈重視タイプ に分かれます。好みがあるので、自分に合った方でいいと思いますが、即効性があるのは丸暗記です。文脈依存型は定着しやすいメリットがあるものの、時間がかかります。
僕は昔から丸暗記派です。長文やリスニングをやっているときに、知らない単語がいくつも出てくるのはストレスなんですよね。ですので、資格試験の勉強に入るときは、まず最初に単語帳を一冊仕上げて、一気に語彙を増強します。
※ただ、英検1級だけは、これをやると沼にハマります。以下に書いています。
英検1級と違って、TOEICに出る単語は、海外生活やグローバルビジネスをやる上で押さえておきたいものばかりです。一生懸命やったのに全然使わない、という心配はありませんので、安心してゴリゴリ暗記しましょう!
リスニング
全問正解を目指しましょう。
僕自身と周囲の人を見ている限り、800点半ばぐらいになってくると、リーディングよりもリスニングの方がスコアが高いところで安定する傾向があります。
これを、なるべく早く、490~495が当たり前という状態にしたいです。リーディングは、文法・語法の知識系問題がネックになって最後まで不安定さが残ることが多いので、リスニングの安定が満点獲得への近道です。
逆に言うと、地力が問われる分野なので、苦手な場合には時間がかかります。その際は、単語学習と並行して早めに訓練を開始し、多くの時間を投入しましょう。
王道は、シャドーイング と ディクテーション です。詳しい手法は他にゆずりますが、シャドーイング8~9割、ディクテーション1~2割、ぐらいのウェイトでいいと思います。公式問題集を、暗記するほどやり込みたいです。
リーディング(Part 7)
土台となる単語力がある程度ついてきたら、まずPart 7を早く、正確に解けるように読解力、速読力を鍛えましょう。
リーディングの底上げは、リスニングと同じく時間がかかりますが、力がついてくれば全問正解も狙えるパートです。
800点前後だと、リーディングセクションは時間切れで全問解き終わらないことも多いと思います。僕の場合は、800点前後=数問残してしまう、900点前後=ほぼ時間通り終了、満点=10-15分ぐらい余る、という感じでした。
英文読解の処理能力を上げるためには、精読と多読のバランスが重要です。ゆっくり読んで意味が取れないものを無理やり速読しても無意味なので、精読して意味が取れた文章を速読、というのを繰り返すのがいいでしょう。
リーディング(Part 5&6)
満点への最後の壁です。
文法・語法(特に語法)は、知ってるか、知らないかの世界です。比較的短い時間で一定の水準まで引き上げることはできますが、穴を完全になくすのは容易ではありません。
僕がおすすめするのは、いったん短期集中でやって900点突破を狙う。そして、リスニングとPart 7の地力がついて満点前後で安定するようになったところで、穴をなくすために再度積み上げる、という二段階方式です。
ここまでくると、本当に満点がいるのか、という話にもなってくるので、一段階目をやって900点台の後半が取れたら、そこでTOEICを卒業するのもありです。
あくまでも満点にこだわる場合は、腰を据えて文法・語法をやりつつ、あとは運にも期待して何回か受けるのがいいと思います。
もちろん、確実に満点がとれる実力にまで引き上げられれば言うことありませんが、ここは個々人の目指すところ次第でしょう。僕はそのレベルまではやり込まずに、TOEFLに移りました。
最後に
全体を通して言えることをひとつだけ。
世の中には、TOEICの問題集やスクールがあふれています。学習者としては目移りしてしまいがちですが、実力をつけるには愚直に机に向かうことが何よりも大事です。
短期決戦の必要がある、モチベーションを維持したい、といった理由でスクール等を活用するのは全然ありですが、最終的には自分との闘いになることだけは踏まえておくべきだと思います。
皆さんがTOEICとの闘いに勝利されることを祈念しています!
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