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1年前にWi-Fiもなかった都庁をどうやってデジタル化するの?~東京都が進める「7つのコア・プロジェクト」~

前回の記事(※10/9公開、宮坂副知事へのインタビュー)では、宮坂副知事が1年前に就任した際にWi-Fiが無くてびっくりしたという話がありました。今ではWi-Fiも使えるようになりましたが、そんな都庁をどこから、どうやってデジタル化していくのでしょうか?

また、武市副知事の話(※10/9公開記事)にもあったとおり、まずは職員のマインドチェンジを図ること、そのためには我々構造改革推進チームが先陣をきって取り組み、その成果を示すことで、都庁全体に広げていくことが求められています。改革を強力に推進するため、最優先で取り組むべきこととして、以下の視点をもとに、「7つのコア・プロジェクト」を選定しました

◆コア・プロジェクト選定の視点
 ①DXを梃子に、「バーチャル都庁構想」の実現を先導する取組であること。
 ②全庁での展開に向けた具体的なモデルとなり得ること。
 ③今まで当たり前とされてきたルールや価値観に捉われず、制度や仕組みの抜本的な見直しを同時に進めるものであること。

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7つのコア・プロジェクトはいずれも、都政のクオリティ・オブ・サービス(QOS)向上につなげることを目的としています。今回はコア・プロジェクトの全体像をご紹介していきます。

未来型オフィス実現プロジェクト

コロナの影響もあり、ウェブ会議の活用が進んでいます。皆さまもウェブ会議を利用されたことはありますでしょうか?これまで対面で打合せしていたものが、ウェブ会議を活用することで移動時間を削減することができ、生産性を高めることができますよね。

都庁では、場所にとらわれず自由な発想で仕事ができるよう、外部とのウェブ会議システムなどを備えた未来型オフィスのプロトタイプを整備することで、仕事を進めるうえでの無駄な時間を省き、業務の生産性を向上させ、都民サービスの質向上につなげていきます。

また、コロナ対策の最前線に立つ保健所のデジタル化にも着手しています。多摩地域の保健所の中からモデル職場を選び、保健所の機能強化につなげていきます

5つのレス徹底推進プロジェクト

「はんこを押すために会社に行かなければいけない…」
コロナの影響で出勤が抑制される中、そんなご経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

こうした状況を踏まえ東京都では、「押印廃止」と「デジタル化」によってはんこレスを実現していきます。また、今の都庁の職場は紙で溢れています。ペーパーレスやFAXレスを徹底することは、都庁がデジタルガバメントになるために避けては通れない取組です。

この他、キャッシュレス、タッチレスを含めた5つのレスを推進していきます。(今後の記事では、5つのレスについて詳しくご紹介していきます!)

5つのレス

スタートアップ・シビックテックとの協働推進プロジェクト

皆さんはこちらの東京都コロナウイルス感染症対策サイトをご覧になったことはありますか?

東京都コロナサイト

このサイトは、一般社団法人Code for Japanとの協働によって作られました。

コロナウイルスの陽性者数や検査人数など、グラフを中心に分かりやすく表現されています。また、本サイトのソースコードは公開されており、全国の様々な自治体にご利用いただいております。

このような、さまざまな技術やアイデアを持っているスタートアップやシビックテックと共に質の高いサービスを創り上げる、新たな協働スタイルを確立していきます。特に、スタートアップの皆さまからアイデアを披露してもらう「ピッチコンテスト」(UPGRADE with TOKYOの取組を始めており、次回は11月8日に開催されます。その様子はまた後日ご紹介いたします!

ワンストップ・オンライン手続プロジェクト

「役所で手続きするために貴重な休暇を取得・・・」
皆さまの中にも、休暇を利用して平日しか窓口が空いていない役所を利用された経験がある方も多いのではないでしょうか?

東京都は、都民や事業者があらゆる行政手続をいつでもどこでも行えるよう、行政手続のデジタル化を推進していきます。これにより、わざわざお休みを取って都庁にいく必要も無くなります。

オープンデータ徹底活用プロジェクト

最近、「ビッグデータ」という言葉をよく耳にしますが、「オープンデータ」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

「オープンデータ」とは、役所や民間企業などが保有する様々なデータのことです。東京都では、都庁内にあるオープンデータを徹底的に公開し、民間企業等における活用を進めることで、都民サービスの向上を目指しています

内部管理事務抜本見直しプロジェクト

都政のQOS(クオリティ・オブ・サービス)向上に資する各プロジェクトを強力に推進するためには、職員が日々のルーティン業務から離れ、イノベーティブな企画立案等に注力できる環境を実現する必要があります。

そこで本プロジェクトでは、都庁内部の事務をゼロベースで見直し、省力化やデジタル化を進めていきます。

DX推進体制構築プロジェクト

都政のデジタル化を進めるためには、都庁内におけるデジタル人材の確保が不可欠です。

そこで、高度なICT専門人材の採用や外部人材の活用、職員のICT能力の向上を進めるなど、デジタルガバメントを実現するための効果的な推進体制を構築していきます。

【おわりに】

私たち構造改革推進チームが中心となって、7つのコア・プロジェクトをスピード感をもって強力に推進し、全庁へと展開していくことで、「1年前にはWi-Fiが使えなかったとは思えないくらいデジタル化が進んだね」と思っていただけるよう、取り組んでいきたいと考えております。

今後の記事において、7つのコア・プロジェクトの具体的な取組など、プロジェクトごとに分かりやすくご紹介していきます!ぜひ引き続きご覧ください。

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