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「ポスト・コロナを見据えた東京のDXの推進に向けたオンラインシンポジウム」を開催 ~皆さまからの質問にお答えさせていただきます~

10月12日(月)にシンポジウムを開催しました。皆様ご参加いただけましたでしょうか?

見逃した方はコチラ↓

慶應義塾大学の村井純教授にモデレータの役を担っていただき、アマゾンジャパン合同会社のジャスパー・チャン社長、ネットイヤーグループ株式会社の石黒不二代代表取締役社長CEO、慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授、株式会社シナモンの平野未来代表取締役社長CEOそして、小池百合子東京都知事と宮坂学副知事による活発な議論となりました。

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さて、今回、システムを使って、オンラインで質問を投稿いただく仕組みを導入し、様々な質問を頂きました。当日、回答が出来なかった質問について、ここでご紹介し、お答えさせていただきます。

※質問内容は一部編集、要約させていただいております。また、質問の項目別にまとめて回答をさせていただきます。

【都庁における人材育成に関すること】

〇 DXに当たり、都庁職員自体がITに疎いと政策は実現できないと考えます。その点どのようにお考えでしょうか?

都庁におけるICT人材の育成や確保は極めて重要な課題です。そこで、働く環境のデジタル化を進めることで、職員のマインドチェンジを図るとともに、研修の充実などを通じて職員のITリテラシーを向上させてまいります。加えて、来年4月にはICT職員を採用するなど、外部人材の機動的活用を進めていきます。

【コミュニケーションに関すること】

〇 テレワークが進むことで、非公式なコミュニケーションが取れなくなっていると感じています。どのように解決できるのでしょうか?
〇 ウィズコロナにおける人のつながりはコロナ前の信頼残高で成り立っている面があるかと思います。DXを推進し、非対面コミュニケーションが増える中でも熱量のある関係を構築するためのヒントがあればお伺いしたいです。

確かに、コロナ前と比べて、インフォーマルなコミュニケーション、対面型のコミュニケーションは減少していると思われます。しかし、対面による何気ない会話の中で偶発的なアイディアが生まれるなど、こうしたコミュニケーションの長所は大きいと思います。

非対面のみでなく、リアルでのコミュニケーションもできるようにしていくためには、シンポジウムの中で、宮田教授のご指摘にもありましたが、データを活用することで、ウイルスの感染拡大防止と社会経済活動との両立を図っていくという方向性にヒントがあると考えています。今後とも社会全体で考えていく重要なテーマであると思います。

【情報等格差(デジタルデバイド)に関すること】

〇 デジタルに不慣れな方のフォローについて、どのように解決できる方法があると考えますか?
〇 高齢者や障がい者などで、ICTに関りを持たない、なじめない方々への対策は、現段階ではどのようにお考えでしょうか?

DX推進にあたっては、デジタルデバイドの解消に向けた配慮が必要です。今月成立し、来年4月1日に施行となる「東京デジタルファースト条例」では、「すべての者」がICTの便益を享受できる施策を求めています。

→条例の議案はコチラ

例えば、相談窓口の設置、デジタル機器の使い方を教える者の確保・育成、専門的な用語に頼らない分かりやすい工法など、様々な対策が想定されます。ユーザー目線に立ち、どなたでも使いやすい仕組みにしていくことが重要です。

国や区市町村、民間との着実な連携のもとで取組を進め、より効果的なものとしていきたいと思います。

【セキュリティに関すること】

〇 不正アクセスの防止やプライバシー保護に関してはどういう課題が今後ありますか?
〇 都庁では、クラウドを利用しているのでしょうか?

デジタル社会を見据えたとき、セキュリティの確保は最重要課題の1つです。

東京都では、宮坂副知事を最高情報セキュリティ責任者とする全庁的なセキュリティ体制を構築し、東京都CSIRT(サイバー攻撃などセキュリティインシデントへの対応などを一元的に行う組織)が主導して重大なサイバー攻撃事案への対処等を実施しています

一方、現行のセキュリティレベルではクラウドサービスの利用に制約が生じるといった課題もあります。セキュリティ技術の向上といった背景を踏まえつつ、安全性の確保と利便性をどのようにバランスしていくかは、重要な課題です。こうした点についても、都政の構造改革の中で議論していきたいと思います。

【中小企業に関すること】

〇中小規模の事業者がDXを実践する際、何から始めたら良いのでしょうか。
〇AIで業務を変えるにはそれ相応の費用が掛かります。そこの課題がありなかなか中小企業が実現できない現状なのではないでしょうか。
〇意欲のある企業や都民はDXの効果を享受できると思いますが、DXに取り組めずに取り残される企業への対策はどうお考えでしょうか。

東京の産業活動を支える中小企業がデジタル化により生産性を高めていくことは、東京全体がさらに発展していく上で不可欠です。一方で、中小企業におけるデジタル化に向けた取組は事業内容や規模などに応じて多様であることから、各々の実情に応じ、地に足をつけて着実に進めることが重要です。

このため、都では、IoT、AI等デジタル化に関する相談窓口設置やその導入に向けた専門家派遣、さらにIoT化を進めるための機械設備導入の助成など、幅広く支援させて頂いております。

中小企業の事業活動のさらなる発展に向けて、ぜひご活用頂ければと思います。

なお、都内中小企業の総合的な支援機関である(公財)東京都中小企業振興公社では、上記のような支援に関して様々な相談に応じております。ぜひ、お問い合せください。
東京都中小企業振興公社ホームページ 

【構造的な課題に関すること】

〇 DXについて、年配の方の働き方を変えていくのに課題がある場合があります。パソコンのことはわからないから若い人にお願い!という方も少なくありません。そのような中、組織全体のDXを進めていくにはどのようなアプローチがあるでしょうか。
〇 既存のシステムへの権益をどう排除して進めるかが課題と考えます。強力な推進力に期待しています。

 この東京都 構造改革推進チームnoteでは、東京都が進める既存制度の見直しや職員のマインドチェンジなど、様々な取組について、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。ここでの情報発信が皆さまのお役に立てば幸いです。

このほかにも、

〇 面白くてあっという間に感じました、ありがとうございます!

といったうれしいご感想もいただきました。

今後のデジタルに関する取組の参考にさせていただきます。
引き続き、皆様からご意見やご要望もいただきながら進めていきますので、皆さまの声をお待ちしています。

【ご意見募集】
#シン・トセイ 都政の構造改革に関するご意見・ご感想を、ポータルサイトのフォームより受け付けています!