今の情勢を喘息持ちが考えてみた

(今回実話です、どうか最後まで読んでいただきたいです)

 先日、喘息の発作が大分きつめに出た。
頓服の吸入薬を吸っても治らず、激しい咳とゼーゼーヒューヒューとした苦しい息が止まらなくて苦しいので、家族に頼んで救急外来に連れて行ってもらうことに。

 以前お世話になった病院なら受け入れてくれると思い、電話をかけると
「コロナの患者さんで一杯なので受け入れられない」
と断られた。
その後、近所の病院や病院から教えてもらった連絡先(どうすれば良いか指示を仰ぐ番号)に電話をかけるも、断られるか、繋がらなかった。
「ネブライザーがコロナの患者でいっぱいで、喘息の患者に回せない」と言う病院もあった。

 私はとっても苦しくて、そして咳き込む私を心配しつつ必死に病院を探してくれる家族に、とても申し訳ないと思った。
「こんな時に何故、喘息の発作が出たのだろう」と。
 頓服を限界まで使っても治らなくて、このまま死んでしまうのか、という気持ちもあった。
 結局どこも受け入れてくれなくて、私は諦めて家に帰ることにした。とても悲しくて、辛かった。

 同時に、息苦しくてたまらないのにどこの病院も受け入れてもらえない状況が、正直憎かった。
 コロナという病気を、改めて強く恨んだ。
コロナの患者さんを恨むつもりは一ミリもない。だって、苦しいのはとてもよくわかるから。病気の種類は違えど、激しい咳や呼吸が苦しいのはとても辛い。気持ちがよくわかる。

 今の私の病状は、比較的落ち着いている。
かかりつけの病院が開いている日に、すぐに診てもらったからだ(念のためコロナの検査もしたが、陰性だった)。
しっかり薬を飲んでいるので、また発作が出ない限りは大丈夫だろう。
かかりつけの病院は喘息の発作が出ているときは開いていなかったので、あの時はとても大変だった。

今度かかりつけの病院が開いていない時に発作が出てしまったら、私はどうなってしまうのだろう。
改めてとんでもない時期に、とんでもない疾患にかかってしまったと、強く思った(喘息になったのは去年の年末です)。

 けれど、どうして行政はほとんど何もしてくれないのだろうか。
感染の波が大きい時に一時的に対処(もしかしたら、したふりかもしれない)して、感染が落ち着いている時に何故、また感染の波が大きくなる前に医療機関の援助をしたり、コロナについてもっと真剣に考え、行動しないのだろう。
 コロナ以外にも重大な病気はある。はっきり言って喘息は、最悪死んでしまう病気だ。
 コロナの患者さん以外にも、救急を必要とする人はたくさんいるはずだ。
事故で大怪我をしたり、心臓が止まってしまった人、熱中症の人はもちろん、私のような喘息持ちの人も含めて。

  正直、私はあまりこう言った話はここでしたくなかった。
 けれど、今回の件で苦しんだ私が言わなければきっと、この状況は変わらないと思う。
 声を大にして言う。この文章を読んだ方々にお願いです、どうかこの状況を変えてください。
 私はまだ死にたくないのです。やりたいこと、成し遂げたいことがあるのです。
 また家族に恩返しもできていません。今度きつい発作が出て、死んでしまうのは嫌です。
 どうか、どうか、この声が一人でも多くの方々に届きますように。

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