人生を変える決心〜勉強が面白くなる瞬間〜

こんにちは、「学生が手をつけにくい本を咀嚼し、発信する」をコンセプトに活動を始めた『書評する高校生』です。

第三弾を飾るのは、パク・ソンヒョクさんの著書「勉強が面白くなる瞬間」です!
受験生の中には知っている人や、既に読んでいる人もいるかもしれません。

この本はこれまでの勉強系の本とは違い、己のモチベーションに語りかけてきます。
表紙にある通り、本当に“読んだらすぐ”勉強したくなります!笑

中学3年生の時点で小学校の内容さえも理解出来なかったという著者が、韓国の難関大へ合格するまでの自身の体験から、僕ら受験生に向けたメッセージが書かれています。

実体験だからこそ説得力が強く、怠惰な心を叩き直してくれるようなメッセージが込められています。

それでは、私が本書からグッと感じたポイントを三つご紹介します。

1.もう手遅れですか?

韓国の学生がもっともする質問の一位は「これから勉強を始めるには、遅すぎますか?」だそうです。

この質問が来ると、決まって「まだいけるよ!」「もっと遅くから勉強しても追い抜けている人がいるよ!大丈夫だよ!」と安心させるような声をかけられます。

しかし、それは嘘です。
まだ間に合うかどうかを聞いてくる学生は、自分の中でもう遅いと思っているから聞くのです。

自分の中で、もう遅いと言うことは分かっている。
だからこそ、他の人から遅くないと言ってもらうことで束の間の安心を得ようとしているのです。

本書ではもう遅い!と激しく突き放していますが、唯一突破口があると言います。
その突破口とは、覚悟です。

点数の差だろうが、能力の差だろうが、進度の差だろうが関係ない。
全て突破してやるという強い覚悟。
何としても立ち上がろう。這いあがろうとする圧倒的な底力。
マグマのようにグツグツと湧くアツい情熱

ただ一つ。取り返してやるんだ!という強い覚悟が突破口となるのです。

あれこれとできない理由を口にするのは、『仮病』を使っているようなものだと言います。

勉強の本質とは、テストの点数を上げることでも、ライバルと競争する事でもありません。

自分自身の成長です。
自分が成長しているか?が重要です。
自分の望むものを手に入れるために勉強をしているのです。

言い訳をしたり、遅くだの薄っぺらい慰めにも頼らずに、自分の限界まで挑戦してみてください。
人生最初の関門である受験に正面から、本気でぶつかりに行ってください。

一度でも自分の限界を超えた人、自分自身に打ち勝った人は、必ず強くなります。
屈強な精神を手に入れれば、人生への態度も変わります。

勉強が面白くなる瞬間

勉強を通じて、私たちは自分自身に打ち勝ち、屈強な精神を手に入れていくのです。

自分の限界を突破するくらいの熱意と覚悟を持って、勉強する限り決して手遅れなんてことはないのです。

2.魂を鍛える勉強

アフリカの成人式では、遠くの島まで体一つで泳いで渡ったり、か細い枝に捕まりながら、山の山頂を目指したり、大きな牛を飛び越えたりする儀式があります。

アフリカは過酷な砂漠環境です。
領土の奪い合いが続き、争い土地も荒れていく…
そんな環境でも生きていくには、自尊心・度胸・勇敢さ・決断力などの能力が求められます。

アフリカの子供たちは、成人の儀式の為に練習を重ねていきます。
その練習の中での様々な経験を経て、魂が成長していくのです。
そのため、これほど過酷な儀式を前にしても、躊躇する子は滅多に居ないそうです。

一見すると、何の意味もないような成人の儀式にも一つひとつ理由があります。
儀式を乗り越える過程の中で、アフリカの子供は成人していくのです。

このアフリカの成人式は、私たちの勉強と似ています。
アフリカの人が成人の儀式を通じて魂を鍛える代わりに、我々は勉強を通じて魂を鍛えていると言えると思います。

魂が強い人になれば、挑戦を前にしても堂々と立ち向かう事ができ、失敗しても諦めず、大きな困難にも自分のやるべき事に集中できるそんな人になれます。

そんな魂を作る基礎を根本から固めてくれるのが勉強なのです。

勉強が単位点数の追いかけっこでは無い事を象徴する著者のエピソードがあります。
著者は、勉強すると決心した中学3年のうちはどれだけ勉強を続けても疲れることはありませんでした。

しかし、高校1年の夏に力が抜け立ち止まってしまいました。
そのことを先生に相談すると、意外な答えが返ってきます。

勉強をして点数を上げよう、順位を上げようと、そればかり考えるから、エネルギーが弱くなって限界が来るんだ。
点数に執着すればするほど、点数は離れていくものさ。

勉強が面白くなる瞬間

更に勉強を通してどんな能力が身につくのかをまとめるというアドバイスを受けた著者は早速まとめてみたそうです。

すると、勉強によって得られる能力を書き出していくうちに気分が良くなり、その日の夜から再び勉強に取り組むことが出来たと言います。

また、そこで書き出した「勉強から得たいこと」をあちこちに貼り、勉強に行き詰まるたびに、読み上げて将来の自分を想像してからもう一度勉強に打ち込んだそうです。

このエピソードの様に勉強とは、自分と一生を共にする魂を作る作業なのです。

3.勉強に適した日

勉強をしよう!と決めたは良いものの、机の上が乱れているから出来ない。家族がうるさいからできない。と思ったことはないでしょうか?
(私自身、この経験がものすごくあります😓)

自分の身の回りを見回してみると、不満の種がたくさんあります。
そのため、うまくいかない理由を勉強のできない理由にしてしまいがちです。

この行為を何度も行ってしまうと、癖になってしまいます。
うまくいかない理由を探してもどうにもならないのに、うまくいかない理由を無意識に探してしまうようになります。

勉強できない理由は、環境や条件のせいではなく、身の回りのせいにして、時間を無駄にしてきた自分のせいである事実を直視する必要があります。

うまくいかない理由を探すのではなく、今の環境でもうまくいくような方法を見つけ出す事が大切なのです。

うまくいかない理由から目を遠ざけて、うまくいく方法を見つけるには、心が重要になります。

自分の好きなことや得意なことに没頭していると、それ以外の物事が目に入ってこなくなる経験はありますか?

ゲームをしていたら、気づいたら何時間も経っていた。
絵を描いていたら、夜になっていた
と言ったエピソードを誰もが持っていると思います。

これは、目の前の物事に集中していたから、好きな事だからという事もできますが、何より自分のワクワクとした心に集中していたからではないでしょうか?

勉強もそれらと同じように自分の心に集中する事で、他のものが目に入ってこなくなります。
すると、不思議なことにこれまでたくさん見えてきた不満の種に目が行かなくなるのです。

条件にこだわっていると、「うまくいかない理由」ばかりが目につきます。
しかし、心を落ち着かせれば、「うまくいく方法」が見えるのです。

勉強が面白くなる瞬間

心を落ち着かせて、うまくいく方法を探すようになってくると、「勉強に適した日」と言うものがなくなる事に気づくと思います。

これまでなら、「新学期はクラスに馴染むのに大変だから、勉強できない。」「夏は汗でペンが滑るから勉強ができない。」などと言い、勉強に適した日と自分で決めた日意外は、勉強に気が向かなかったと思います。

しかし、「うまくいく方法」を探し始めると、どうすれば勉強に適した時間になるか?どうすれば、勉強時間を作れるか?を考えるようになるのです。

これまでの自分が決めていた「勉強に適した日」と言うのはあくまで自分が決めていた一つの条件であって、本当は365日いつでも勉強することができる事に気づくのです。

決心さえすれば、今日はあなたの人生で最高に「勉強に適した日」になるのです。

勉強が面白くなる瞬間

4.最後に

 今回私が伝えたいメッセージは、「人は決心で変われる」です。

私たちは勉強以外にも条件のせいにして、先延ばしにしてしまう事があります。
身の回りの条件ばかりに目を向けて、肝心なところに時間を使えない…

そんな経験をしたことがある人も多いと思います。
そんな自分に嫌気がさしている人もきっとたくさんいます。

しかし、今回紹介した本の中にもあるように、人は決心一つで大きく変わることができます。

その決心をする心を大きく育てるのが勉強である事も理解して頂けたと思います。

大人になると学生の時と比べ、勉強する機会が相対的に減ってしまいます。
そうなると、自分の心を鍛える時間も減ってしまいます。

であれば、今のうちに勉強に励み、心を鍛えておく事が得策なのではないでしょうか?


今回の書評はいかがでしたでしょうか?
今回の内容の様により学生に近い内容も取り扱っていこうと思います!

これからも書評する高校生の応援よろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?