【感想】書籍「お誕生会クロニクル」について
「お誕生会クロニクル」古内一絵著
お誕生会。それは主に小学生の頃、友達を招いて、自宅で行うホームパーティーのことです。基本、女子が開きます。そして、友達と言っても、あまり仲が良くない友達が入っていたりもします。誰を呼ぶか呼ばないかは、その後の友達関係にも影響したりします。
本作には、お誕生会に関わる短編が、7話含まれています。それぞれの短編に登場する人物は、一部リンクしています。
短編の中に、東日本大震災や新型コロナウィルスのフレーズが入ってくるので、ここ最近書かれたものかと、奥付を確認したところ、初版が2020年9月でした。
お誕生会がテーマなので、小学生がいる家庭ばかり出てくるのかと思いきや、小学校の先生とか、系列会社に出向したばかりの会社員とかが登場します。それぞれに悩みを抱えていますが、短編それぞれの最後は、主人公が前向きになっていくので、読後感はいいです。
一番泣けたのは、最終話の「刻の花びら」でしょう。
認知症の母親を持つ女性の話ですが、自分のお誕生会の話と絡められていて、また桜が印象的に使われています。季節的には、大分過ぎてしまいました。読んでからかなり時間が経っております。
以上。説那でした。
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