【連作短編】彼のかけら ヒロエ2
私はベッドの上で大きく伸びをする。
今日、午前中は大学の研究室に顔を出して、夕方から夜にかけてはバイトだ。大学は今年分の必要単位はほぼクリアしているから、それほど頻繁に行かなくてもいい。バイトもさすがに3年目となると、特に気になることもない。
私はベッドの横のラグを引いている空間を、じっと見つめた。
もちろんそこには何もない。
何となく、彼がそこに座って私を見ているような気がした。
そんなことあるはずもないのだが。
私が彼氏と会わなくなって、既に2ヶ月が過ぎようとしている