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統合失調症の「妄想」とその対応

 妄想とは「ありえない考えを本気で信じ込む」ことです。おかしいと指摘されても、訂正不能です。「そうじゃないかもしれない」と揺れる場合は、妄想とは言いません。

 妄想には、他人が自分を害しようと思い込む「被害妄想」、周囲の出来後を自分に関係づける「関係妄想」、何かに追われていると考える「追跡妄想」、誰かに見張られていると考える「注察妄想」、自分が特別は血筋だと思い込む「血統妄想」、自分を偉大な存在だと思う「誇大妄想」などがあります。

 妄想に対する対応は悩むところです。もし「俺はある人に狙われているんだ」という妄想を打ち明けられたら、どうしますか?

 「そんなのありえないよ」と頭ごなしに否定はしないほうがいいと思います。否定しても考えは変わらないし「どうせあなたには理解してもらえない」と思わせてしまうだけです。

 かといって「そうなんだね」と肯定してしまっても、妄想を強めるだけになってしまいます。

そんなときは「そうだとしたら大変なことだね。怖いだろうな」くらいに答えるのがよいと思います。つまり「中立的な立場は保ちつつ、怖いという感情には共感を示す」という態度です。

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