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ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について

 毎年、ホームレス状態となっている方が何人いるのか、全国調査をしている。平成19年(2007年)18,564人確認された「ホームレス」は令和6年(2024年)には2,820人となり、85%も減少した。支援の効果は確実にあったと思う。

 支援が充実すれば「ホームレス」から「自立」していく人が増える。それは「好きでホームレスしている」という偏見を覆す。

 しかし、この調査には問題がある。

 まず、これはある日の瞬間的な人数であるということ。例えば、1年間でホームレスを経験した人数とは大きく異なる。

 また、目視で確認できた人数ということ。見つけられないところにいた方はカウントできないので、実際よりも少なく結果が出る。

 それから、「ホームレス」の定義は「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所として日常生活を営んでいる者」。ネットカフェやファーストフード店で寝泊まりするいわゆる「ネットカフェ難民」と呼ばれる「不安定居住者」は含まれない。

 私たちの館では「家賃が払えず強制退居になるが、行き場もお金もありません」という相談が相次いでいる。

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