見出し画像

令和の先生、採用と質向上、今後どうする?「#教師のバトン」プロジェクトを応援しよう!

近年、教育改革が加速する中で、その担い手となる学校の先生になりたいという方が減少してきています。(下図)
教育の質向上を目指していく中で、教育の担い手となってくださる学校の先生の数が減少するということは大変危機的状況です。

スクリーンショット 2021-03-29 12.44.19


とはいえ、これからの先生方にはより高い資質や能力が求められていき、大変さは増すばかりなのではないかと考えています。「仕事内容が大変になれば、人材確保は難しくなり、人材確保が難しくなれば、状況が悪化する」という悪循環に陥らないようにしたいのですが、なんともバランスがむずかしいなと感じています。もちろん、文科省もその事態を心得ているわけで、本格的にその対策に力を入れてきています。

今回は、少しでも何か力に私にも力になれることはないかと考え、最近の教員養成系の文科省の施策をまとめつつ、3月26日に公表された「#教師のバトン」プロジェクトについて応援の意味も込めてまとめてみることにしました。
「#教師のバトン」プロジェクト公式SNS < twitter / note >

1.最近の教員養成系施策の流れ

もともと中央教育審議会の中の初等中等教育分科会には、教員養成部会という部会が設置され、議論は進められています。下記では、教員養成部会と連携しながらもプロジェクト的に動いているここ1・2年の施策をまとめました。

●令和2(2020)年12月25日
「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)」が公表。
その中の各論「9.Society5.0時代における教師及び教職員組織の在り方について」というトピックが掲載。
●令和3(2021)年1月19日
答申を受けて、「『令和の日本型学校教育』を担う教師の人材確保・質向上に関する検討本部」を設置。
●令和3(2021)年2月2日
検討本部から「『令和の日本型学校教育』を担う教師の人材確保・質向上プラン」が公表。
●令和3(2021)年3月26日
上記プランの施策の一つとして「#教師のバトン」プロジェクトがスタート

2.これから検討されていく教員養成のこと

『令和の日本型学校教育』を担う教師の人材確保・質向上プランより、これから検討されていく内容をまとめてみました。

● 35人学級を担う先生の確保
・小学校の免許状を取りやすくする。
・教職の魅力を上げ、教師を目指す人を増やす。
 ↑「#教師のバトン」プロジェクトはここに該当。
・教師として働き続けてもらえる環境をつくる。

● 社会人等多様な人材の活用
・学校現場に参画する多様なルートを確保する。

● 教職課程の高度化と研修の充実
・新しい時代を見据え、教員養成の在り方を大学の自由な発想で検討・構築し、他の大学を先導する。
・一人一台端末が導入される教育環境の変化を踏まえ、教師のICT活用指導力を一層向上させる。
・教職課程を置く大学自身が定期的に自らの課程を見直し、時代やニーズに合った課程を構築する。
・現職教員が学校現場を取り巻く変化に対応して学び続ける環境を充実する。

● 教員免許更新制の在り方の見直し
・必要な教師数の確保とその資質能力の確保が両立できるあり方を総合的に検討する。

3.「#教師のバトン」プロジェクトがスタート

文科省では、先生になる人材を確保する施策として、教職の魅力を上げ、教師を目指す人を増やす取り組みを進めようとしています。具体的には、広報活動を積極的に行っていくという施策が示され、その施策の一つとして「#教師のバトン」プロジェクトが令和3年3月26日にスタートしたようです。

twitterやnoteなどを使って、教職の魅力を上げ、教師を目指す人を増やすことが目的のようです。「どうしてこのような取り組みをしているのか」ということについて触れている記事の一部を抜粋してみました。公式文書を読むよりも平易でとてもわかりやすく記載されていました。
こちらを読んで興味を持たられたら公式ページをみていただければと思います。

私たちは、プロジェクトを検討する中で、多くの教職を目指す現役学生や、教職を断念した学生・卒業生と意見交換をしてきました。
「教師の魅力・やりがいはわかっているけれど、報道されているような長時間勤務に耐えられるか不安」
「実習先の学校で見た教師たちが保護者対応や事務作業など、教える以外の業務対応で忙殺されていて 教師になれるか自信をなくした」
彼ら、彼女らからこうした切実な声が寄せられました。
学生の生の声を聞き、私たちは考えました。一部の報道や、実習先など一部の学校の印象で教職を諦めるのはあまりにももったいないし、現職の教師が行っている、全国の学校現場の日常の創意工夫や広がる改革の波について、教職を目指す学生や社会人の方々に対して十分に発信できていないのではないかと。
そこで、現場で日々奮闘する現職の教師などから、学校で既に進みつつある働き方改革やICTなどを活用した新しい教育実践例、部活や探究学習などでの外部人材の活用事例など、学校にまつわる日常のエピソードなどを、オープンで拡散性のあるSNSで紹介やシェアしていき、学生たちに届けてはどうかと考えました。そして、教師は子供たちの人生を変えるくらいに大切な価値ある職業であること、文部科学省も現状の課題をふまえ時代に対応した制度改革を急速に進めていることを改めて社会に共有したいと考えました。
「文部科学省「#教師のバトン」プロジェクトを始めます!」より

「#教師のバトン」プロジェクト公式SNS
twitter / note




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?