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ボスからの電話

ウェブ制作のフリーランスとして働いてはや17年。
ここに到るまでの仕事の変遷を綴るマガジン、第10回です。

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ある時、不意に携帯に電話がかかってきました。
なななんと、ボスからだったのです。

自分のホームページを作って欲しいとのことでした。
これまでも、外部の会社にお願いして作ったサイトは存在していました。
半年ほど前にリニューアルしたばかりだったように思います。

それを、よりによって、僕に作れといってきてくれたのです。

今思えば、不思議すぎます。
なぜ、この僕に?
確かに前職はプログラマーだとは言っていたので、パソコンには強いだろうという認識はあったのだと思います。
でも普通なら、ウェブサイトを作ったことがあるかとか、聞くじゃないですか。

もちろん作ったことはありません。

でも、僕はこれまたなぜか二つ返事でやらせてもらうことにしたのでした。

僕は本屋さんにいってホームページの作り方という本を買い、それに付属していたソフトでホームページを作り始めました。
デザインだってやったことはありません。
もうなんだかよくわからないまま、サイトを作り、公開まで持っていくことができたのでした。

もう必死でしたよ。ほんと。
なにせボスのウェブサイトなんですから。

相対パスもFTPも分からないまま、まぁよく引き受けたもんですよ。

それで、制作費として、うん十万円もらったんですよね。
そして運用費として、毎月いくばくかのお金を払うというのです。

あれれ、この仕事なら広げていけるかも?と思いました。
デザインもやって、HTMLも書けるし、プログラムもできる。
クリエイティブの要素もあるしエンジニアとしての知識も生かせる仕事だなと思ったのでした。

ただ、まだまだこれだけでは生活できません。
五反田の仕事とアルバイトとを取り混ぜて働いていました。
たくさんあるわけじゃなかったけれど、お金には困ってなかったなぁ。
一人暮らしは気楽なもんでしたね。

というわけで、このボスの電話をきっかけに、今に繋がる僕のウェブ仕事が始まったのでした。

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