柴田孝介

脚本と演出と演技講師 創作活動の一環としてnoteを始めてみました。 今まで書いて来た…

柴田孝介

脚本と演出と演技講師 創作活動の一環としてnoteを始めてみました。 今まで書いて来た脚本と演技講師としての記事を載せつつ、小説を執筆して行きたいと思っています。 ぜひよろしくお願いいたします。

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アレク氏2120

昨年の作品なのですが、お仕事の紹介をさせてください。 Amazonオーディブルオリジナル『アレク氏2120』の8、9話を担当させて頂きました。 ケイゾク、SPECシリーズを連想させる聞く映画です。 アマゾンミュージックからも視聴できますので、是非聞いてみてください。

    • 美咲の恋人

      美咲が死んだ。 杉並区にある自宅マンションのバスルームで亡くなっていた彼女は、大量の睡眠薬とアルコールを摂取しながらバスタイムを堪能していたという。 自殺ではなく不運な事故。松丸悠也はそう確信していた。 家族を亡くしているとか、借金を抱えているとか、風俗で働いているとか、整形に失敗したとか、そんな事は死の理由になどなり得ない。 警察から松丸の元に連絡があったのは、美咲と最後に連絡を取っていたから。 美咲を失ってしまったというのに、少しだけ誇らしく想えた。 連絡した

      • 捲る言葉

        アルバイト先の休憩室で、橋本さんがとんでもない事を言い出しました。 「わたし、健康の為なら死ねるわ」 とんでもない理論です。健康の為に死んでしまったら元も子もありません。 命は大切にすべきです。その事を嗜めようとした私が、その言葉の裏側に気づけたのは、高梨さんのおかげでした。私は慌てて広角を上げます。 お気付きでしょうか? 橋本さんは健康の為には死にません。言葉の不条理で、この場に笑顔を産もうとしたのです。つまり橋本さんは、笑顔の母なのです。 楽しい空気を作ろうと

        • はざまなわたし

          レギンスを履いた女性が、駅へと向かっていた。 手持ちの荷物と服装から、トレーニング帰りである事が想像できる。ヒップラインを際立たせるそれは、いつの間にか街履きとしての市民権を得ていた。 山本綾乃は待ち合わせがてら、人間観察を楽しんだ。すれ違う男性の行動が面白いくらいに揃っていく。揃いも揃ってみんな、素知らぬ顔をしながら、視線でヒップラインを舐め回すのだ。 みーんな同じ。「その視線、バレてますよー」と、心の中でつぶやく。 男性には確認したくなる本能があるようだった。探求

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          演技レッスン #5「感じる事」

          柴田です。 本日のテーマは「感じる事」です。 最初にお伝えする僕が最も大切だと考える5つのテーマ。 その中で「思考」と同じくらいに重要だと考えているのが、この「感じる事」です。 感じるとは?感じるとはどういうことかを説明します。 演じる事の各心部であり、ものすごく深い事です。 批判も承知で、物凄く簡易的に説明すると、その場で起きたことに、素直に「リアクションする事」です。 リアクションというと、芸人さんを連想しがちですね。素晴らしい芸です。 役者にとっても「演

          演技レッスン #5「感じる事」

          演技レッスン #4「自己認識」

          柴田です。 本日のテーマは「自己認識」です。 俳優は様々な役柄を演じます。その中には「普段の自分」とかけ離れた人物もいることでしょう。 在り来たりで陳腐で捻りのない喩えで心苦しいのですが、 人を殺した経験がない人が殺人鬼を演じます。 もう一度言います。俳優はどのような設定も演じ切らねばならない。 年齢が違っても、性別が違っても、地球外生命体でも、生命体でなくても!! それはそうとして、です。 正論は置いておいて、です。 俳優は自分をひとつの商品として考えねば

          演技レッスン #4「自己認識」

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          レッスン用に書いた脚本です。 抜粋ではなく一本の作品を通して演技を構築して欲しい。そんな考えで、なるべく素舞台で出来るようにと書いたのですが、非常に難しいホンになってしまいました。 ストーリーは単純明快なのですが、一人の身体にふたつの魂がシェアするという設定の演じ分けの難易度は高く・・・ 要反省でした。 もう少し煮詰めれば舞台公演としても使えるかな? というところもありますが、noteに置かせていただきます。 是非ご一読いただければ幸いです。 死にたい死にたい死に

          演技レッスン #3-2「読解」

          柴田です。 前回の続き、「読解」について学んでいきましょう。 前回の記事では、「読解力の上げ方」と、「読解力の無さによって起こる弊害」をお伝えしましたね。 今回はそれを踏まえてもう少し深堀りしていきます。 脚本全体を把握する。プロの脚本家が書いたホンであれば、そこに無意味なシーンは存在しません。一見ストーリーとは関係ないように見えるシーンだとしても、役の人物の状況や心理を表すためのギミックになっている筈です。 主人公、もしくはメインの登場人物だった場合、シナリオの全

          演技レッスン #3-2「読解」

          演技レッスン #3-1「読解」

          柴田です。 演技レッスンの第3回のテーマは「読解」正確には「脚本読解」ですね。 「シナリオ」「台本」「戯曲」と様々な呼び方はありますが、僕のレッスンでは「脚本」という呼び名で統一させて貰います。 「即興劇」を除いては、基本的に俳優は「脚本」を元に「演技」を構築していきます。 もちろん演出家もいます。ディスカッションしていくと思いますが、それ以前の段階として、俳優自身が脚本を手掛かりに「物語全体」と「役の人物」を読み説かなければなりません。 作家にとって脚本は、お客さ

          演技レッスン #3-1「読解」

          ノイキャン

          「こけこっこー」 とケンシローが鳴いた。人間めいた名前ではあるが鶏である。 安田海斗が養鶏場に寝泊まりした理由は、ヒヨコから育てた鶏を殺して、食べる為だった。一般的に『食育』と呼ばれるそれだ。 目の前には斎藤瑠衣の横顔がある。ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセル機能によって、周囲のノイズをキャンセリングしながら熟睡しているようだった。 ノイキャンの仕組みは面白い。音を塞ぐのではなく、消したい音と真逆の音波で打ち消すのだそうだ。 睡眠時の使用は推奨されてはいなかったが

          ノイキャン

          コットン37%

          柴田です。 シナリオを置きます。本当の初期に書いた短編映像の脚本です。色んな脚本の指南書をかじって頑張って書いたと思います。 内容はそのままですが、書式含めて、あまりに酷いなって部分は多少修正してはあります。 内容はほっこりしたファンタジー。毒気の少ない、個性のない、ありきたりな・・・と、言うほど悪くないはず。 このホンを書く時に思い出したのは、子供の頃の記憶。 子供の頃にずっと一緒に寝ていた「ゴロちゃん」という熊のぬいぐるみがいたんです。子供の頃の写真への登場率は父

          コットン37%

          演技レッスン #2「表現」

          柴田です。 第二回目のテーマは「表現」です。 今回も、主に未経験・初心者の方に向けて記載していきます。 「表現力」と行った方がわかりやすいかもしれませんが、それだと、「今現在出来る表現」と言った意味合いになってしまうような気がして、敢えて「表現」と言わせていただきます。 エンターテインメントの根底には常に「表現」を楽しむ事がある。「表現する事の楽しさ」というものは、ついつい忘れてしまいがちです。 何事もそうです。最初は成長率と成長速度がとんでもないんです。グングン伸び

          演技レッスン #2「表現」

          演技レッスン #1「思考」

          柴田です。 演技レッスンのnoteを始めるに際して、まとまりがなくなるといけないなと思いまして、最初の5回は演技レッスンにおいて僕が大事にしている5つを1つづつ書いていこうと思います。 それは「思考」「表現」「読解」「自己認識」「感じる事」です。 今回まず最初にお伝えするのは、「思考」です。 思考とは文字通り「考える事」台本を読み解いて、台本の中からどれだけ表現出来る事を見つける事が出来るのか? これは「宝探し」に喩えられたりします。台本に埋まっている宝を探すという事

          演技レッスン #1「思考」

          演技レッスン #0「自己紹介」

          どうも。演技講師の柴田です。脚本、演出もやっています。 講師としての活動はコロナウイルスの流行によって休止していたのですが、そろそろ活動を再開したいなというところもあり、その事前準備も踏まえて自分の中にあるものを文字にしていきたいなと思ってNoteを始めた次第です。 お前誰やねん? 的な事を思いますよね。わかります。簡単に自己紹介させてください。 元々は役者をしていて、有名な事務所が主催する演技レッスンを受けていたのですが、ひょんなことから脚本を書くことになり、ひょん

          演技レッスン #0「自己紹介」

          憑依型俳優森田守男

          憑依型俳優森田守男は、第31回の「フジテレビヤングシナリオ大賞」に応募して、3次審査まで通貨した作品です。 これ、演技レッスンの中で作ったプロットなんです。ホンの中では表現されない部分まで役を掘り下げていく〜ということを教える為に、 「台本から役を掘り下げる」の反対のこと、 「生徒自身のキャラクターをそのまま反映させて台本を作る」ということから役作りを見つめ直した時のものです。 守男役(名前は違います)の子は、家族構成から恋愛経験、ありとあらゆるコンプレックスに至るまで、

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          トウキョウドキュメント,

          第2回未完成映画予告編大賞応募作品です。 ありがたい事に最終まで残ってくれました。映像編集は初めての取り組みで、よくわからないままエフェクトを使いまくったのはいい思い出です。 映像作品としてのクオリティは、高いとは言えませんが、この企画には自身があります。映像化を諦めていないので、脚本の掲載は先延ばしにしますが、いつか形にしたい作品です。

          トウキョウドキュメント,

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