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佐渡島庸平『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE』を読んで

佐渡島庸平さんの『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE』読みました。

先日佐藤尚之さんの『ファンベース』読んだのですが、そこでコミュニティについて興味を持ったので、続けてこちらの本も読みました。ちょうど発売されたばかりで話題にもなっていたので良いタイミングだったと思います。本と出会うのはタイミングがとても大事。

ちなみにこの本、一部ファンベースに書いていることと似ているため、内容を変更したそうです。

それくらい考え方が近い2冊。たまたまですが続けて読んだのですごくすーっと入ってきました。やはり同じような本を一気に読むのは大切かもしれません。

そしてこの本、とても読みやすかったです。なぜか。多分ビジネス書なのにビジネス書っぽくないというか、硬さが全然ないからだと思います。あとがきでも書いてますが、まるでブログを書くように書いたと言っています。本当にブログというか、日記を読んでいるかのようにスラスラと読めます。

あと、本の下に余白があるのですが、これは文中に出てきた、前田祐二さんの『人生の勝算』のコミュニティの5つの要素のうちの一つ「余白の存在」なのでしょうか。(と思ったら違うようです。)

でもこの余白が結構よくて、いろいろ書き込んだりするのには便利だと思います。

こちら佐渡島さんのnote

以下、本で特に刺さったところまとめです。


今多くの人が抱えているのは、情報が欲しいという欲望ではない。関係性を築きたいという欲望だ。(P.113)


ファンのピラミッドを作る。(P.116)

P.116のコルクの熱狂ピラミッド参照。

このピラミッドの一番上のCommitterが、ファンベースで言うところの4%のコアファン。(だと予想します)


熱狂とは、太陽みたいなもの。遠くまでその熱を伝えることができる熱狂は、身近な人を焼き殺してしまう。(P.152)

熱狂があれば人はついてくるものではないらしいという考察です。


安心・安全の重要性(P.165)

P.165の図参照。安心・安全があることにより熱狂が拡大するとのこと。


編集とはどんな仕事か?究極的にシンプルにいうと「集めて、削って、並べ替えて、補足する」、この4つの作業を延々と繰り返して、情報を伝えやすく留守行為だ。(P.166)

これはコミュニティについても同じことが言えるとのことです。


ネットサービスで勝っているところは、そのサイトの情報の質ではなく、安全・安心を担保して、多くのユーザーが、そのサイトでのびのびと行動できることを最優先している。(P.169)

『facebookの共通の友達』や、『Instagramのストーリーズ』がそう。全てのサービスは、安心・安全の設計ができていることが必要。


「静かな熱狂」がコミュニティに必要な熱狂だ。(P.175)

単純に熱狂するだけではなく、モチベーションが高い状態。モチベーションが高い人は、大声を出すこともなければ、体を大きく動かすこともない。


信頼関係を築くことが、コミュニティにおいては本当に重要だ。(P.178)

信頼関係により、その人が発した情報を信頼できるようになる。


『安全・安心を確保した』プロジェクトの進め方(P.182)

P.182、183の図が、チーム作りのとても参考になります。


自分の物語を何度でも語れ(P.197)

安心を生み信頼関係へと移行するために、何度もなんども、様々な形で自己紹介をし合う。(P.198)

「自分が何者かを紹介することは、自己アピールではなく、その場にいるメンバーの安心のためだからだ。」という箇所がとても大事だし目からウロコでした。

この本を読んでから、プレゼンや初めて人と会う時に、今までの3〜4倍くらい自己紹介の時間を増やしたところ、確かにその後のリアクションが全然違ったように感じました。
すごい良いプレゼンをするために自己紹介を削るよりも、自己紹介に時間をかけて80%くらいのプレゼンをした方が、プレゼン自体はよくなるかもしれないと思います。そしてプレゼンで話せなかった残りの20%は、その後のオンラインの場で補えば良いかなと。


Doの肩書きではなく、Beの肩書きで自己紹介する。(P.199)

何が好きなのか、何をしたいのかを語る方が、想像を広げることができる。

「Beの肩書き」という言葉は兼松 佳宏さんがずっと言っていて気になっていたのですが、この本を読んで腑に落ちました。

ここは足りていないところなので、今後考えていかないといけないなと思います。


熱狂とは、「成長することか、成長を見守ること」で生じる(P.230)

成長することはわかるんだけど、成長を見守ることでも生じるというのが意外。確かにサッカーの応援とか、選手が成長した時(やっとの思いでゴール決めた時とか?)に一気にサポーターは熱狂するかも。


以上です。


ちなみにこの本読んだあとに「宇宙兄弟」読み始めました。P.116の図で言うと、まだまだ『User』の状態のようですな。





読んでいただきありがとうございます。