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独身でも結婚してても等しくやってくるアラフォーの焦燥感

高校時代の友人から9年ぶりに連絡があり、自分含め3人で飲みに行くことになった。9年ぶりの連絡で、マルチにでも勧誘されるのではないかと思い、不安だったが、指定された居酒屋に向かった。


居酒屋に着くと、待ち構えていた2人はすでにベロベロだった

「ごめん、ここくる前に立ち飲み2時間行ってきたわ」

これから飲み放題+コース料理だというのに正気の沙汰とは思えなかった。

しかし、この無茶苦茶なノリが嫌いではなかったので、甘んじて状況を受け入れた。


近況を聞くと、2人とも子供が2人いて、家も立てて年収は1000万円オーバーでと、絵に描いたような幸せな生活を送っているようだった。

独身・彼女なし、出世コースの脇道を制限速度で走っている自分の方がよっぽどマルチをやってそうだった。

しかし、そんな傍から見たら成功しているように見える2人が海賊の宴のように楽しんでる姿にどこか違和感があった。
ワノ国編の戦いに参加していたのだろうか。
緑牛の覇気を感じたので少し警戒した。


話が逸れたので戻す。
酒の力といえば、そうかもしれないが、2人の話を聞いている間になんとなくわかってきた。

日々の生活が窮屈で退屈とのことだ。

子供2人家も建てているという状態は、独身・彼女なし以下略の筆者からすればまぶしすぎる状態だった。


ただ、いったんそれを手に入れた者からしたらそれは日常でしかない。そしてそれは窮屈さを生んでいるのも事実のようだ。
家族を養う、家のローンを返すとなると当然ながら自由は限りなく制限される。

本心はわからないが、アズカバンの囚人のような生活をしていると本人たちは語る。子供は天使だが、嫁はまるでディメンターだとアメリカ人のジョークのように語った。

何とも複雑な気分になった。もちろん世の中の家族全員がそうではないと思う。幸せに家族に尽くしている人たちもたくさんいるだろうし、実際そういう知り合いもいる。


話は少し過去に遡るが、高校時代、この2人はイケメンで運動神経がよく、勉強もできたスーパーマンだった。
ファイアーエムブレムの闘技場でひたすらレベルをあげることに青春を費やしていた陰キャな自分と仲良くしてくれていたことが性格の良さも物語っていた。



未来永劫、成功ルートを辿ると思っていた2人。概ねそうなっているのだが、心は幸せそうではない様子になんだか、複雑な気分になった。
と同時に少しホッとした気になる。どんな状況であっても歳をとると、年齢相応の焦燥感を感じるのだということに。


定期的に飲む約束をし、また年内には飲むことになった。
彼女を作れと宿題を言い渡されたのでマッチングアプリをすることになった。

いいねはまだないが、少なくとも自分の日々の生活に自分でいいねをつけていくようにはしたい。幸せは底上げできるとどこかで読んだ本の教えに習って。



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