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HARUMI FLAG(晴海フラッグ)の転売ヤーたちがどれだけの転売益を狙っているのか可視化してみた

東京都の一般的な相場よりずっと安い価格で売り出されたことで申込みが殺到していることが話題となっているHARUMI FLAG(晴海フラッグ)。最近ではSKY DUO(スカイデュオ)の第1期販売の平均倍率が15倍を超えたことがニュースになるほどの盛り上がりを見せています。

「当選すれば利益◯千万確定」が話題となり殺到する転売ヤーたち

一方で、問題となっているのが転売ヤーの存在。「当選すれば利益◯千万確定!」ということでありとあらゆる部屋に申し込みを入れ、実際に住みたいと考えている人たちの購入機会を奪っているという指摘があります。

最近では転売ヤー対策で「1名義につき申込2戸まで」という制限が課されましたが、実際はほとんど意味がないという話なので販売側も「買ってくれるのなら誰でも良い」という姿勢なんだろうなと思います。

晴海フラッグの転売は本当に儲かるのか?SUUMOで調べてみたところ…

というわけで、住みやすさより転売益が先行して話題になりがちな晴海フラッグ、果たして本当に転売で儲かるんでしょうか?その疑問を解決すべく、いまSUUMOで売り出されている転売部屋の売出し価格と新築時価格を比較してみることにしました。

以下は2023年7月30日(日)現在、転売ヤーたちがSUUMOで売り出している晴海フラッグの各お部屋の価格と、新築時価格を比較した表になります。

なんと新築時価格からの平均価格上昇率は61%。一番高いところだと98.6%アップと、ほぼ2倍の価格で売り出されていることがわかりました。SUN VILLAGEの売出しが多い理由は、2021年時点で売り出されたときに市場価格よりずっと安かったため転売ヤーたちの申し込みが殺到したからだと考えられます。

まだ購入申し込みが入っているわけではないのでこの価格で売れているわけではないのですが、もしこのまま売れた場合は一番安いお部屋でも1000万以上の転売益が転がり込んでくることになるので、転売ヤーたちは笑いが止まらないでしょう。

いまSUUMOで転売ヤーから買うのは非推奨

最大で1億円近くの転売益が乗っかって売り出されているとなると、いま買うのは非推奨…いや、絶対に買ってはいけないと言っても過言ではありません。

晴海フラッグは全街区合わせて約4000戸が分譲される一大プロジェクトのため(賃貸棟を入れると5000戸以上)、引き渡しが始まるとさらに転売目的の売出しが増えていきます。そうなると早く利益を確定したい転売ヤーたちが値下げ合戦を仕掛けてくるので、今の売出し価格はキープしづらくなるはずです。

これだけ街区がある中で、まだ25部屋しか売り出されていないことは頭に入れておこう

いまはどれだけ転売益を乗せられるかどうかを探り合う心理戦の段階なので、ここで焦って買おうとすると転売ヤーの罠に引っかかってしまいます。よほどこの晴海フラッグがあるエリアに思い入れがなければ無視するのが良いでしょう。

「まだ晴海フラッグは売り切れていない」と自分に言い聞かせよう

この記事を読んでいただいている方の中には何度も抽選に落ちて心が折れかけている方や、倍率を見て申し込みを諦めている方もいるかもしれません。そうなると判断能力が鈍り、転売住戸が欲しくなってしまうこともあると思います。

しかし冷静に考えてください。まだ晴海フラッグは売り切れていません。今年11月にはSKY DUOの第1期2次、12月にはSUN VILLAGE第3期、SEA VILLAGE第4期の売出しがあります。販売高倍率の抽選を勝ち抜く必要はありますが、一次取得のチャンスが残っていることは頭に入れておいて損はないでしょう。

あとは「駅徒歩20分近くのエリアに本当に住みたいのか?」を改めて考えてみるのも良いと思います。駐車場の抽選に落ちた場合や、通勤時のことを想像すると「やっぱりやめておこうかな」と冷静な判断を下せるかもしれません。

まとめ

安さや抽選倍率の高さ、転売ヤーの存在が話題の中心になってしまい、駅からの遠さや駐車場の少なさといったデメリットが見えづらくなっている晴海フラッグ。「庶民が都心に住む最後のチャンス!」みたいな盛り上がりを見せている中で冷静に判断することは難しいですが、一次取得のチャンスがある間は無理に転売住戸に飛びつかないことをおすすめします。

SUUMOを眺めていると「誰かが買うかもしれない」と焦ることもあるかもしれませんが、今回の記事でお伝えした通りいま売り出されているお部屋にはかなりの転売益が乗っかっています。これから売出しが増え競争が激化すると、今の高額な売出し価格が続くことは考えづらいです。ここはグッと我慢しましょう。

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