10年前の河村たかし政治塾の話10(リチャード・クー編4)

前の続きなんですが、そこでバランスシート不況の処方箋が分かったとして、実際やって見て上がった例が麻生総理大臣の財政出動で、当時、幸福の科学の大川隆法氏も世界を救ったと麻生氏のことを述べていました。

しかし、しなければいけないことはなかなか分かりません。

次は良くならないかも知れないからです。

バランスシート不況も、リチャード・クー氏は人類未経験の不況だと言っています。

実際のところ、大々的な財政出動で景気が良くなるかは分からないところです。

その中でやってはいけないことは何なのかと考えることが必要で大切です。

これは分かることです。

歴史を見よというのはこの事なんです。

それでは経済政策的にやってはいけないことを考えると、

税収が減少したとき、

財政赤字を招いたとき、

招いたときと書いたのは失政をしたということです。

世界的金融危機や東日本大震災のときは、もちろんですが、財政赤字は増えています。

どんな政策をやってはいけないかというと、

橋本内閣の財政再建と小泉内閣の財政改革です。

どんな現象が起きたかというと、まず、橋本内閣財政再建のときは、

実施後3年にわたり、税収が約5兆円減少し、財政赤字が3年で約20兆円増加しています。

小泉内閣財政改革のときは、

税収が3年で約7兆円減り、財政赤字が約5兆円増えました。

もし、小泉内閣財政改革をしなかったと仮定した3年間税収と財政赤字が変わらなかった場合と小泉内閣財政改革をした場合では小泉財政改革をした結果、国富が20兆円失われています。

上記の二つの改革後3年間の税収は、減り続け、財政赤字が増え続けたのです。

失政をすると少なくとも、3年はおかしなことになり、しかも、その直後にてこ入れしたものでも3年このようになるのです。

小泉内閣は規制緩和でしたね。
それでも3年間は回復しないのです。

それではどのような政策をしたか?

橋本内閣が実行した政策は消費増税5兆円、所得増税2兆円、社会保険料引上げ2兆円、公共事業削減4兆円の合計13兆円のデフレ政策です。

この超緊縮財政政策の実施により、日経平均株価は22,666円から12,879円に大暴落しました。

不動産価格も大暴落し、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一證券、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行などが相次いで破たんし、半ば金融恐慌の状況に突入しました。

小泉政権の超緊縮財政では国債は絶対に30兆円以上出さない」の方針で超緊縮財政を実行し、日経平均株価は2000年4月の20,833円から2003年4月の7,607円にまで暴落しました。

この96年から06年の間、財政改革という失政で増えた財政赤字は103.3兆円と野村総研主任リチャード・クー氏は述べています。

アメリカ民主党で財政改革を実施しようとしたとき、FRB議長バーナンキが絶対してはいけないと止めたといわれています。

これで分かったと思います。

やってはいけないことは財政再建です。
緊縮財政です。

赤字を減らそうとしてはいけないのです(議論があるかもしれませんがわざとこういいます。)。

これから、どうすれば良いかは今のところ、これだ!
といものはないのですが、リフレ派が言う事を実施すれば良いと個人的には思いますが、

リチャード・クー氏は、この点で今の状況(10年前)では効果はないと言っています。

これについては、いつか、解説したいと思います。

それにしても、小泉政権は良いことも大分したので、リチャード・クー氏から叩かれるのはあれかなと思います。

規制緩和や郵政民営化が良い政策だったと私は思っています。

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