文部官僚と学者のやりとりに見る反権力精神の不毛性/中高年の婚活と男女がお互いに求めるものの不変性/「2.5次元の誘惑」アニメ化への期待高まる/お盆休業/パナマ運河

8月12日(土)晴れ

11日が山の日で休日になったせいか、10日ないし11日から「お盆休み」と表現されるのだけど、ちょっとこれは違和感がある。伝統的には今日はまだ普段の土曜日で、明日13日からがお盆だろう。実際には人は10日夜くらいからどんどん動いてはいるのだが、その辺の平常と休業の境目がなんともわかりにくくなってしまっていて、どんなものだろうなあと思う。


昨日はパナマ運河について書いたのだが、あまり読者の関心を引かなかったようで少し驚いた。確かに日本にとって直接に影響がある感じがあまりしないのかもしれないし、だいたいテレビのニュースに取り上げられない世界の事情は関心が引かれることは普段から少ないのは事実なのだが、パナマ運河が水が減ってしまって通りにくくなっていると言うのはかなり重大な話で、世界のロジスティクスに大きな影響がある。

関心が持たれない一つの理由は、実際にパナマ運河を通ったことがある人があまりいないからだろうなと言うことはまた思った。もちろん客船で世界旅行をすると言うこと自体が日本ではすでに貴重な体験になってしまっているが、そう言う意味で言えばピースボートなどで通った経験がある、と言う人が一番多いのかもしれない。ただそう言う人たちはおそらくは世界の物流とかにはあまり関心がなさそうだなとは思うけれども。


中高年の婚活についてのツイートを読んで思ったのだが、結婚したい人は男女とも相手に伝統的な性役割負担を求め、したくない人はそれを負担したくないからという理由になっているということなのだなと思った。男性は女性に対して身の回りの世話や家事を求め、女性は男性に対して経済的基盤の共有を求めると。

また、婚活の場でも男性は自慢話が多く、女性は穏やかな会話を求めると言うことから、つまりは男は相手に自分を承認してくれるように求め、女は男に自分の精神を安定させてくれることを求める、ということなんだろうなと思う。これは「女は男を立て、男は女に満足を与える」と言うわれわれ世代の価値観をよく反映しているように思う。

結局のところ、なんだかんだ言っても男は男、女は女、という感じはあって、あまりそう言うものに手を突っ込もうとしても混乱を招くだけだよなあと思うし、そういうのがなければ少女マンガとかも成り立たないよなとは思った。


Twitterで文部官僚と学者たちの不毛なやりとりを見てなぜ日本の学術が停滞しているのかその理由の一端が分ったような気がした。官僚の側が高圧的な物言いなのもよくないが、それより学者の側の反権力意識が強すぎることに問題の根源があるように思った。つまりは日本共産党の影響力が当初から相当強かった日本学術会議の問題と結局は同じことが根にあるのだろうと思う。

官僚の側は学者に気軽に意見を求められないし、学者の側も「御用学者」と呼ばれることを恐れてそうした企画に参加することに二の足を踏む。経産官僚と産業界みたいなそれいいっすねえ、ぜひやりましょう的な互いに刺激し合ってやってく的な感じが皆無なのが大きな問題だと思う。

もちろん、産業界もそれで必ずしも全てがうまくいっているわけでもないのだが、風通しの良さは文部官僚と学者の関係に比べれば羨ましいくらいだろうと思う。そう言うのがなければ、日本の学術の自由な発展というのは難しいだろうなあと思う。

ただ、いまだにロシアを支持してウクライナを支持する学者たちに攻撃を浴びせる勢力が政治家にも外務官僚にも学者にもあり、時に身の危険を感じさせるような事態になっているように、こうした旧勢力を一掃するということは独裁的な強権でも持たない限り難しい。

こうした気風を変えていくには、表現が適切かはわからないが第二学術会議みたいな政府と話し合える学者の中心組織を作って個人に対する御用学者攻撃みたいなのを跳ね返せるようにしたらいいんじゃないかという気がする。Twitterを見ていても個人でそういう攻撃に耐えている人が多く、こういうのは実に不毛だなと思う。これはウクライナ問題もそうだし、ワクチン問題や疫学の問題、福島の風評加害の問題などどれにも当てはまる。

旧世代の退場をただ待つだけでは高齢化社会においては難しい。「朝廷」の存在はそのままに「院の庁」を設けて実権をそこに移すというようなことを日本は伝統的にやって来ているわけで、そんな感じで権力や権威の実質的移動を測った方が生産的ではないかという気がする。


「2.5次元の誘惑」のアニメ化情報がいろいろ出て来ているけれども、PVの第一弾が発表されて、これがかなりいい。奥村の表現はなんか完璧という感じがするが、リリサは表現の幅がすごく求められるから、いろいろな場面がどのように表現されていくのかはとても楽しみだ。「我思う、故に我あり。ア・ラ・カルトの言葉です」みたいなセリフがどのように表現されるのか。

来年オンエアということなので、期待したいと思う。

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