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50代からの住まいのありかた

20年間、いわゆる介護が必要となった高齢者の住まいにかかわる中で、環境(ハード、ソフト)が人に与える影響を追求することをライフワークとしてきました。

環境というのは、間取りなどがイメージされやすいでしょうか。もちろんそれも含まれますが、住宅の周辺環境、間取り、建具、レイアウト、動線、片付け状況、介護する人のスキルなどです。それらが、主に身体機能にどのように影響しているのかということを書いていこうと思います。

下肢装具を例えにお伝えすることが多いですが、装具作成時には体をサポートする目的で、体にぴったりあったものを作成しても、体は少しずつですが変化していきます。そして装具も少しずつ劣化していきます。そのため、耐用年数は1.5年から3年となっています。あくまで目安ですが、住宅も同じように、家族の状況に合わせて建てた住宅が20年たち30年たち、住んでる人が建物に合わせて住んでいるようなことになっていないでしょうか?

私が見てきた高齢者の方々は体を住宅に合わせて住んでいる方が本当に多かったです。そのうえ身体機能が低下するとさらに使いにくくなるのです。これから先、何年生きるか分からないからお金を使いたくない。この方法で慣れているから変えたくない。息子たちが使うかもしれないから変えたくない。

でも、今をもっと快適に生活して欲しい、これから先も快適に生活して欲しいと思います。最後まで住み慣れたおうちで過ごしたいと思っておられるのであれば今の快適をもっと優先されてもいいと思います。

お金をおいておきたいというお気持ちも分かります。お金がかからない工夫もたくさんあります。家がいたんでリフォームをしないといけないというタイミングもあると思います。そんな時に少しでも参考にしてもらえるアイデアをお伝え出来たらと思います。


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