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たとえ新聞やネットニュースを通してだけでも社会の動きを知ることには意味がある

私が在宅仕事を選んだ理由の一つが「祖母の介護があったため」でした。介護が長くなると「外の世界とのつながりが希薄になる」ことの影響が蓄積していき、介護が終わってからも尾を引き続けるのだなとつくづくと感じました。

社会の情報を得る時間がなくなる

私は、金融・経済・保険に関する記事を多く手掛けるライターでした。そして、介護がもっとも大変だった時期は、リーマンショックが起こった当時でした。仕事をお引き受けすることがかなり難しくなり、寝る時間以外のすべてを介護と家事に費やす状況でした。

金融や経済の記事を書くライターが、リーマンショックのことを把握できていないのですから、ライターとしての自信を失うことにもつながりました。

とはいえ「すべてが介護のせい」ではありません。介護に明け暮れる日々にはいつか終わりが来ます。それがどういう形かは、家庭によって違いますが、介護だけをして一生生きていくわけではありません。
「いまの生活はいつか終わる」と私が意識できていれば、新聞やネットニュースの見出しだけでも追いかけたり、5分でもニュースに耳を傾けたりすることができていたでしょう。

おなじ年齢の友人はまだ介護をしていない

友人が遊びに誘ってくれても、介護が大変で行けなかったり、友人の結婚式に出席できなかったりすることもありました。

私が介護しているのが父や母ならば、理解は得られたのかもしれませんが、被介護者が祖母であったために
「一緒に遊びたくないための口実に、介護をあげているのだろう」
と誤解を受けたこともありました。

こういうことが2度、3度とあると、友人との付き合いも薄くなってしまいました。

仕事に戻る自信がなくなる

仕事ができなかった期間が終わり、また依頼を受けたいと思っても、休んで迷惑をかけたクライアントが再び仕事を依頼してくれるのかというと、難しいものがあります。
自分自身も社会の動きを知らず、世間知らずになっているという自覚があります。

仲良くしてきた友人ですら、しばらく会えない間に疎遠になってしまったのですから、仕事上のつながりとなると、また拒絶されるのではという不安感が高まります。

いろいろなできごとが重なり、仕事に戻るのが怖くなったものでした。

「つながり」の支援も必要だけど難しい

現在、ヤングケアラーの皆さんのことが報道されるようになってきています。介護や金銭面での支援が行き届くことは、もちろん大切なことですが、「人とのつながり」「社会とのつながり」を途切れさせないことも、大事だと思います。

とはいえ、「つながり」に関する支援は、介護サービスや金銭面の支援のように「渡して終わり」というわけにはいきません。継続して支援していくことになると「どこまで支援するのか」などの問題もあるでしょう。
また、介護で疲れ果てている本人は、「つながり」よりも「とりあえず寝たい」という気持ちにもなるので、難しさがあるのは事実です。

ただ「社会の動きを知ろう」「ニュースの見出しだけでも見ておこう」と伝え続けることなら、だれでも簡単にできます。ヤングケアラーの方にニュースを見るよう促すだけでなく、社会の動きや今はやっているものを話題にして、話し合うだけでも助けになるかもしれないと、元ヤングケアラーとしては思います。

親世代が仕事と介護の両立に慣れていない

私が祖母の介護をしているとき「親は何をしているの?」とよく聞かれました。ちなみに、親は職場に通って仕事をしていました。

私たちの親世代の人々も、若い人に介護を任せることで自分が楽をしたいと思っている人ばかりではないでしょう。食べていくために仕事をしなければならず、介護保険制度もまだ行き届いていない時期ならなおさらです。

親世代も「とりあえず家にいて、被介護者の世話をできる人に任せる」という行き当たりばったりのことをしているうちに、特定の人が介護を担うという体制が出来上がってしまうこともあるでしょう。

でも、時代は変わってきています。
介護やヤングケアラーに関するニュースに触れることがあったら
「我が家にも起こりうることかもしれない」
と考えて、事前にできる準備をしていくことも大事だと思います。

また、介護が始まって家に閉じこもりがちになったら、意識的にニュースを見て、社会の動きを知る努力をすることで、仕事に復帰するときの心理的ハードルを低くすることもできるでしょう。

「我が家におなじことが起こったら?」と常に考えよう

現在は、新型コロナウィルスの影響が大きく、昨日まで元気だった人が、今日には隔離生活・入院生活を始めることになるかわかりません。
当然ながら周囲の人も巻き込まれます。これまでの看病や介護の常識が通用せず、初めての経験をする人も多いでしょう。

でも、不幸にして感染してしまった人の実体験などを、ニュースで知ることができる時代でもあります。「我が家におなじことが起こったら?」と考え、準備しておくことがますます大事になるでしょう。

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