聞法グループの道のりと現在の様子

◎この記事では、私が主催している聞法グループについて、その道のりと現在の様子をご紹介します。

現在、「アミダサンガ18」という名前の聞法グループをやっています。

このグループの特徴は、

・インターネットを活用している(場所を問わない)こと
・西光義敞先生の真宗カウンセリングの精神にのっとっていること

です。

そのため、北海道から沖縄まで参加してこられますし、ブラジルのグループもあります。

また、相手を否定しないことを基本ルールにしているため、叱責や罵声によって傷つくことがありません。

心境の変化を体験するメンバーも多く出ていまして、真宗カウンセリングを実践する効果を実感しています。

◎どのようにこの聞法グループが始まったか

もともとは2012年ぐらいからYoutube動画やツイッターライブをしていたので、日本から問い合わせてくれる方々はおられました。

そして例のコロナウィルス騒動によって、ブラジルでは2020年3月ぐらいから厳戒態勢がひかれ、レストランなどはテイクアウトのみ、学校もZoom授業のみとなりました。

寺院でも人が集まる法事などは禁止されました。私が担当していたアラサツーバのお寺では、毎日のようにカラオケや踊りなどで多くの人が集っていましたが、それも全く無くなり、1年半ものあいだ町はゴーストタウンのようになってしまいました。

お寺の仕事が無くなったので、インターネットを使った法話会を試みていくことにしました。

最初は2~3人という少人数で法話会をはじめましたが、2020年5月にネット上(note)に記事を投稿して、グループへの参加を初めて広く呼びかけました。

そうして1ヶ月後の6月25日、第1回目の法話会が開きました。

◎活動の方針

この聞法グループでは、以下の点を重視しています。

・聞法者を中心に、先生よりも聞法者に多く語ってもらうこと。

・きめつけ、命令、指図、抑圧、尋問、非難、攻撃、叱責、ののしる、皮肉、あてこすり、いやみ、などはしないこと。

(この「相手を傷つけない」という点には、とくに守っていただいています。というのも、私はブラジルにいてインターネットだけの関わりだったので、リアルで会えないことによる誤解やすれ違いなどを避けるためです。西光義敞先生の『暮らしの中のカウンセリング』を紹介し、多くの方が読んでくださっています。同書のP203〜206にある「会話で陥りやすい点」を説明し、気をつけてもらっています)

メンバーには傾聴を心がけてもらっています。
話す時はあなたメッセージではなく、「私メッセージで語る」ということをおすすめしている。このことは何度もお伝えしているので、ほぼ守られています。

◎インターネットのマイナス点

基本的にインターネットのみの付き合いですので、以下のような短所があります。

・お互いの空気感、雰囲気が伝わらない。
・人の体温を感じることがむつかしい。
・実際にお参りするときのような、おたがいが気楽に雑談をする時間がない。

それだけに、誤解されることがないように気をくばっています。

リアル法座を開催したり、週に一度は雑談できるzoomを行っています。
 

◎具体的な運営方法

参加してくださる方には必ず、私メッセージを説明している以下の2つを見てもらっています。

・私が傾聴について描いた悩み子さんマンガ
http://koun18.com/nayamikosan/

⭐動画 話し方のコツ
https://www.youtube.com/watch?v=rn-S2gnMT-Y


◎現在の活動内容

今のところ、以下のような感じで活動しています。

・月2回の法話会(基本的にzoom)

・毎週水曜の夜21時から、メンバー同士で雑談できるzoomを開催。夜中の1時ぐらいまではみなさん話される。

・ポルトガル語の法話会(月1回)

・子供の法話会(月1回)

・希望者にはご示談。

・LINEグループでの交流。いつでも仏法のお味わいや日常の楽しみ、写真などをやりとりできる。

◎活動していて分かったこと

・法話を聴聞してあと、すぐに質問できる人は少ないこと。
法話をつくるために布教者はけっこうな時間を費やしますが、例えば40分の法話を聞いたところで、それを聴聞しているものがすぐに理解するのは難かしいことが多いようです。
そのため、法話後に「感想や質問はありませんか?」と言われたところで、すぐには思い浮かばない、という声をよくいただきました。

私も最初は「法話をする→座談形式で質問してもらう」という流れでやっていましたが、それはやめて、より適した方法を考えました。

そこで、先に録画した法話の動画を見てもらう、と変更しました。

そうすると、参加者は事前に法話をくり返し見て理解することが可能になりました。そして質問や感想をじっくり考えられるのです。

さらに、法話会前に掲示板ページやfacebookスレッドをたてて、質問や感想を出してもらうようにしました。こうすることで、あらかじめ参加者の疑問をつかむことができますし、先に答えておくこともできます。

参加者は、当日の法話会までに自分が出した質問に答えてもらい、またメンバー同士でも分かち合うので、心が温まった状態で当日の法話会を迎えることができます。

このようなやり方ですので、実質的には当日は、座談を長時間やる、ということになります。法話を事前に配信しているため、すでに参加者の理解も深まっており、時間にも余裕があるため、濃いやりとりができます。

◎法話会のすすめ方

・当日の法話会は2時間のプログラムです。現在はリアルタイム参加が30人前後あるので、最初の30分は2つの小グループに分けて、小グループで全員が最近の自分について口を開きます。それぞれの小グループには、司会者がついて、参加者みんなが発言できるよう進行します。

・その後で、全体で話し合いを1時間半ほど行います。このときも、司会者を1人つけて進行してもらいます。

・法話会の終了後は、希望者のみ残って、オフ会としてのzoomを続けます。みなさんだけでも、3~4時間ほど話し合われます。

・zoomでは録画ができるので、当日の法話会(座談zoom)に参加できない人には、その録画を後でお送りしています。つまり「リアルタイム参加」と「録画参加」の2種類から選ぶことができ、時間が合わなくても聴聞に参加できる形です。

・リアルタイム参加者にも録画参加者にも、どちらにもzoomの録画を送るので、法話会終了後、何回でも見直して確かめることができます。

・終わったあとの感想は、掲示板ページやfacebookスレッドに書き込んでもらいます。


このような過程で聴聞すると、参加者の方は聴聞にしっかり向き合うことになります。それが、インターネットを通じてではあるけれども、対面の法座に通うのと遜色なく、聴聞を深めていける仕組みになっています。


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私は1人1人の方と正面から向き合って、育ち合う関係を作っていきたいと考えています。後生の一大事を解決したいと決心されている方・浄土真宗の教えを聞いてみたい方は、以下のメールへご連絡くださいね。

久保光雲のメール
art.koun18@gmail.com

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