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国立国会図書館における公務員試験の過去問を入手方法【具体的な手順・費用も解説】

このnoteを読むことで・・・
「公務員試験には過去問の勉強が重要なのか・・・。過去問を手に入れたいけど、本屋さんなどには過去3年分くらいしか置いてないし、amazonも同じ・・・。どこかで過去問をまとめて手に入れるところは無いのかな?」
このような疑問を解消することができます。


過去問は最後にやるものだと思っていませんか?

公務員試験において、過去問が重要なんてことは誰でも知っている。しかし、最後にやるものだと勘違いしている人がとても多いです。過去問は最後まで取っておこう。これは公務員試験勉強で失敗するパターンです。

過去問を初めにやらないといけないのは分かったけど、いざ買おうと思ったら、本屋さんで買える過去問題集は過去3年分程度の問題量しかない。これでは全然問題量が足りません。問題の傾向も分析できません。私が合格できたのは、初めに過去問による勉強をしたためであり、過去問は10年分以上は解くべきだと考えています。

そこでこのnoteでは、国立国会図書館における公務員試験の過去問入手方法について解説していきます。それでは早速見ていきましょう.


1.公務員試験の過去問を入手するならば国立国会図書館がおすすめ【結論:ここで全て入手できます】

▼国立国会図書館とは

納本制度に基づいて、日本国内の全ての出版物を収集・保存している日本唯一の法定納本図書館です。つまり、これまで出版されている書籍が全て貯蔵している施設ということです。Amazonやメルカリで売っている、以上に高額な過去問が基本的に全ておいてあります。

▼国立国会図書館の複写サービスについて

国立国会図書館では、複写(コピー)サービスを行っています。
複写サービスとは・・・

・国立国会図書館に貯蔵している書籍等の印刷が可能
・著作権や資料保存のため、複写には制限あり
・複写サービスは図書館職員が行い、費用と時間が必要

なお、複写サービスにおける詳細は、国立国会図書館ホームページの複写サービスのページから詳細をご確認ください。https://www.ndl.go.jp/jp/copy/index.html


2.国立国会図書館の概要【具体的に入手できる過去問題集・費用についても解説】


▼具体的に入手できる過去問題集について

すでに国立国会図書館はこれまでの出版物を全て貯蔵していると紹介しました。
具体的に公務員試験の過去問においては、どんなものがあるのでしょうか。

・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 裁判所職員一般職(大卒程度)
・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 特別区 I 類 (事務)
・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 国税専門官
・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 国家一般職(大卒程度・行政)
・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 労働基準監督官A
・公務員試験 2020年度採用版 本試験過去問題集 東京都 I 類B (行政・一般方式)

順番は売れている順番です。私が国立国会図書館に伺った時には、これらの問題集のうち、2020年度分〜2010年度分までの問題集は印刷することができました。過去問題集にもたくさん種類がありますが、TACの出版しているものは解説が非常にわかりやすく、問題を解く→解説で確認の一連の流れが理解しやすいのが特徴です。

実際は公務員試験の過去問と解説があれば事足りるので、なんでも良いですが、TACのものでなんの問題もありません。最新版はAmazonなどでも購入することができますが、廃盤のものはかなりの高額で取引されている現状です。

メルカリなどで、過去問題集のデータのみを販売しているものや、解説がない正答番号のみのものが売買されていますが、おすすめできません。データのみの販売は多くのフリマアプリで禁止されていますし、データでは勉強の効率が悪すぎます。
自分で印刷するにしても、大量になる過去問を印刷するだけで何万ものお金がかかってしまいます。

解説がないものは、勉強する上で面倒臭いです。まちがえてた問題をいちいち参考書を開いて確認するのは効率が悪い勉強法です。過去問を解くことはあくまで勉強なので、スピーディに効率よく勉強することを意識しましょう。

▼複写する上での費用に関して

国立国会図書館では、複写サービスによって白黒コピー(A4・B4サイズ)で24.84円(税抜き23円)と決まっています。基本的にTACの問題集を印刷するのであれば、見開きを1ページとして、B4サイズで印刷するのが最も安くすみます。(職員の方もだいたいB4で印刷することをお勧めしてくると思います)

試験種によって問題数が異なるので一概には言えませんが、問題・解説部を全て印刷した場合、約100ページ程度にはなると思います。見開きで印刷数するため、枚数は約50枚でした。

50ページ分×24.84円で約1,242円【1年分】

1,242円×11年分で約13,662円程度が、1つの職種の1つの試験(教養試験・専門試験など)の問題を複写する際の費用です。記憶が不確かな点もありますが、おおむねこの程度の金額がかかったと記憶しています。なお、国立国会図書館への交通費は別途かかります。

▼注意点

国立国会図書館においては、印刷を職員の方にお願いするという方法になっています。その際に、一度に複写できるページ数に制限があります。おおよそ、一度に複写できるのは50ページ分程度だったと思います。(複写の枚数は書籍によって異なります。私は一度に30枚までしか印刷できないものもありました)

一度の申請で50ページ分、一度の申請から複写完了の知らせまで約30分かかります。(その日の混雑状況によります)つまり、50ページで30分。つまり、1年度分で約1時間の時間がかかります。11年間分を印刷する場合11時間程度かかるため(個人的には1日掛かりで2日ほどかかってしまいました。)、時間に余裕がある人だけ、来館することをおすすめします。

このように費用も労力もかかるものですが、なるべく安く購入することはできるので、時間を有効活用できるひとは、おすすめの方法です。なお、「過去問のためにわざわざ印刷するのが面倒くさい」「家から遠すぎるので、考えられない人」という人もいます。メルカリを見る限り、過去問を販売している人は少ないのですが、いなくもないので、値段によっては購入するのはアリだと思います。


3.公務員試験の過去問を入手する具体的手順【図書カード発行・図書検索・印刷まで】

それでは、公務員試験の過去問を入手する具体的な方法について、紹介していきます。国立国会図書館の複写サービスの概要を説明します。

①図書カードを作成する
②PC上から、複写したい書籍を検索・請求する
③請求をして少し経つと、書籍貸出エリアに書籍が届いています
④書籍を手に入れたら、記入用紙への記入と、書籍に複写するページの目印(しおりのようなもの)を設置・お願いする
⑤一定時間後、複写を受け取り、精算する。

詳しく説明します。


①図書カードを作成する

利用者入口は東側(国会議事堂側から見て右奥)です。登録されていない方は新館入口から。登録がまだ済んでいない方は、新館に利用者登録カウンターがあります。登録手続を済ませて登録利用者カードの発行を受ける必要があります。

▼カード発行の詳細は
https://www.ndl.go.jp/jp/tokyo/pdf/user_reg_ja.pdf
▼場所は
https://www.ndl.go.jp/jp/tokyo/route.html
▼利用案内は
https://www.ndl.go.jp/jp/tokyo/user_guide_japanese.pdf 

館内に入る際に、持込禁止のものは、コインロッカーに預けます。(100円玉が必要です。使用後に100円は返却されます。)財布、筆記用具、貴重品などは備え付けの透明袋に入れて持っていくことができます。大型コインロッカー(縦80cm、横35cm、奥行き51cm)に入らない大きな荷物は、本館利用者入口でお預かりします。警備員に伝えます。登録利用者の方は、入館ゲートに登録利用者カードを触れさせてください。ゲートが開きます。

②PC上から、複写したい書籍を検索・請求する

館内にあるPCから書籍を検索してください。「公務員試験 過去問 TAC」とかで検索すれば良いでしょう。検索して出てきたページ上の請求するボタンを押します。

③請求をして少し経つと、図書カウンターに書籍が届いています

書籍は様々な場所に保管されていますが、請求をして少し時間が経つ(10〜20分程度)と、図書カウンターに書籍が届いています。
なお、書籍の請求や複写の申請などは、基本的にPC を利用して行い、完了の通知もPC上から行われます。(この時点で時間がかかりすぎて不安になります)

④書籍を手に入れたら、記入用紙への記入と、書籍に複写するページの目印(しおりのようなもの)を挟む・複写申請する

やり方は複写サービスを申請するカウンターに行けばわかりますが、申請書を書くことと、書籍にしおりを挟む必要があります。その状態で受付に行き、複写を申請します。(この時点で心折れます)

▼複写サービスに関して
use_copy_onsite.pdf

⑤一定時間後、複写を受け取り、精算

申請から一定の時間が経過すると、複写が完了して通知が来ます。
複写カウンターに受け取りに行き、費用を支払い、コピーを受け取ったら終了です。おつかれさまでした。



国立国会図書館で公務員試験の過去問を入手する方法について解説しました。
手続きは非常に面倒くさく、費用もかかってしまいますが、過去問はもっとも重要な資料なので、得る価値があります。なお、メルカリ・ヤフオクなどにも掘り出し物があることがあるので、適度にチェックしてみてはいかがでしょうか。

以上になります.ご質問等があればご気軽にどうぞ!

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